ニュースプレスリリース

炭素新素材グラフェン開発企業のImagine社(豪)への出資
IoT・エッジコンピューティング事業での資本業務提携

床や壁面に張り巡らしたグラフェン(繊維/塗料)がセンサーとなり接触を感知
感染症対策として人が触った場所の記録により重点消毒箇所の表示にも応用可能
アステリアとの連携がエッジコンピューティングで人・モノの接触機会に応じた管理・制御を実現

報道発表資料
2020年2月14日
アステリア株式会社

 アステリア株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:平野洋一郎、証券コード:3853、以下 アステリア)は、オーストラリアに本社を置く炭素新素材グラフェン開発企業のImagine Intelligent Materials Limited(本社:オーストラリア メルボルン、Executive Chairman & CEO:Chris Gilbey 、以下 Imagine)への出資、およびIoT・エッジコンピューティング事業における資本業務提携を締結したことを発表します。

<Imagine Intelligent Materials Limitedの概要>

社 名Imagine Intelligent Materials Limited
創 業2014年
代表者Executive Chairman&CEO:Chris Gilbey
本 社オーストラリア、メルボルン市
資本業務提携によるアステリアの出資額50万ドル

資本業務提携の背景

 アステリアは、成長戦略として「4D」- Data, Device, Decentralized, Design – 領域に積極的な先行投資を進めています。その中で、Imagineのグラフェンを使った表面センサーについて将来有望なデバイスとして高く評価しました。そこで、Imagineに出資を行うとともに、アステリアのAI 搭載 IoT エッジウェア Gravio との連携を行うことにしました。

<グラフェンセンサーとGravioの連携イメージ>

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 炭素新素材グラフェンで作られたImagineの表面センサーは広範囲な用途で機能し、人やモノが接触することによりデータを捕捉します。Gravioは、表面センサーが感知したデータの収集、処理、機器制御などを簡単な操作で実行可能です。
本業務提携により、ImagineのグラフェンとアステリアのGravioが連携することで、さまざまな人やモノとの接触機会に応じた機器制御をエッジコンピューティングで実現します。例えば、医療機関やトイレなどのパブリックスペースでは、人が触った場所が記録されることで消毒を重点的にやるべき箇所を清掃員に明示することもGravioの連携で可能になることから、感染症対策としての共同開発も行っていく予定です。

今後の展開

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グラフェン:繊維タイプ(左)、塗料タイプ(右)

 Imagineのグラフェン表面センサーはビルや医療施設、さらにはダムなどの大規模構造物の老朽化検知などでの導入例があるなど、幅広い領域での採用が期待されています。アステリアでは、Gravioとグラフェン表面センサーとの組み合わせによって適用フィールドを拡大していく方針です。2020年度前半にソフトウェア連携をパッケージ化し、グラフェンセンサーの機能をエッジで簡単に制御するサービスとして提供する計画です。

【感染症対策としての適用可能性】

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※『炭素新素材グラフェン』について
 炭素のみで構成された新素材。炭素原子が正六角形状の格子を組む層でできたシート状の素材(右図イメージ)で、厚さは炭素原子1個分という薄さです。伸縮性があって柔軟でありながら、非常に硬く強さは鋼鉄の100倍もあります。導電性や熱電導性が極めて高いことも特徴です。
 以前より理論的にその存在が指摘されていたグラフェンでしたが、初めてその作成に成功したのは2004年、英マンチェスター大学の物理学者アンドレ・ガイムとコンスタンチン・ノボセロフ。両名はこの業績により2010年にノーベル物理学賞を受賞しました。グラファイトとして以前より知られる炭素の結晶構造はグラフェンの多層構造体であり、カーボンナノチューブはグラフェンを丸めて筒状にしたもの、バッキーボールは球状のグラフェン構造体と解釈されています。



『Imagine Intelligent Materials Limited』について( Webサイト imgne.com/

 Chris GilbeyとPhil Aitchisonが2014年に設立したオーストラリアのグラフェンセンサー開発会社。スインバイ大学(メルボルン市)を基盤とするGraphene Certification Labsでは産業界をリードするパートナー企業で、オーストラリアで最初にグラフェン製品の量産を実現しています。Imagineは様々な機能を持たせたグラフェンを使った導電繊維素材を世界で最初に開発し、ダムなどの大規模施設でグラフェンを使ったセンシングも実現しています。

『Gravio』について( Webサイト www.gravio.com/jp

 『Gravio』は、データ連携ツール国内シェアNo.1の『ASTERIA Warp』で培った技術をベースにIoT向けに進化させ、AI機能を搭載したエッジコンピューティング型のIoT統合ソフトウェアです。ノン・プログラミングと直感的な画面設計により、使い勝手の良さを重視。更にはAIを活用した認識技術の内蔵とマルチプラットフォーム対応が、インテリジェントエッジとしての活用シーンを飛躍的に拡大。各種認証済みセンサーの無償貸出プログラムもご用意し、導入の際の複雑さを解消。様々なデータの収集、加工、連携もインテリジェントに。簡単かつ迅速なIoTの利活用を実現します。

『アステリア株式会社』について( Webサイト www.asteria.com/

 アステリア株式会社(2018年10月にインフォテリアから社名変更)は、企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・販売しています。主力製品のASTERIA Warpは、異なるコンピューターシステムのデータをプログラミングなしで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に8,344社(2019年12月末現在)の企業に導入されています。また、Handbookは、営業資料や商品カタログ、会議資料などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダードとして、1,554件(2019年12月末現在)の企業や公共機関で採用されています。



【参考資料:グラフェンとImagineのグラフェン表面センサー】

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塗料タイプイメージ
尾鉱ダムでの設置風景
(オーストラリア)

※「尾鉱ダム」は採掘した鉱石から有用鉱物を採取し製錬する過程で生じる廃棄物「尾鉱」を貯蔵し処理するためのダム。有害物質が含まれているため、グラフェンをダム底に敷き渡らせることで、地中への流出がないか常時監視することが可能になる。
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【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】

アステリア株式会社
広報・IR室:長沼史宏
TEL:03-5718-1297
FAX:03-5718-1261
E-mail:

【製品・サービスに関するお問い合わせ先】

アステリア株式会社
Gravio 事業部:垂見智真
TEL:03-5718-1240
FAX:03-5718-1261
E-mail:

以上
日時:2020年02月14日 15:00

アステリア、ASTERIA、Handbook、Gravioはアステリア株式会社の登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。

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