経営環境及び対処すべき課題

2022年08月23日更新

 今後の世界経済は、世界的なコロナ禍からの回復傾向が顕著にある一方で、世界的な安全保障上の課題が増大し、世界的なインフレーションを起こし始めていると同時に場合によっては世界経済に予測不可能な重大な影響を及ぼすことが懸念されています。このような世界情勢の影響を受け、当社グループにおいては、社員の安全を確保しつつ事業活動を継続するために、在宅テレワークをはじめとした各種施策を迅速に実施し、影響の最小化と新しい働き方モデルの構築に尽力しています。
 中長期的には、「ニューノーマル」と言われる新たな社会の常態においては「遠隔化」「自動化」を実現するためのクラウドサービスやツールの適用が必須となり、従来予測されていたよりも短期間に新技術の普及が進んでいきます。当社グループは以前より未来のニーズを先取りした製品開発を行ってきましたので、これからの大きな変化は中長期的には追い風であり、その風を業績に反映させるべく以下の課題に取り組んでいきます。

1.コーポレート・ガバナンスの強化

 当社は創業時より一貫して社外取締役を2名以上選任し、また2015年6月以降は社外取締役を過半数の構成とし、社外の目と知見による意思決定と執行の監督を実行しております。また、東証が定める「コーポレートガバナンス・コード」には全てComplyの状況としております。今後も株主との対話や構成の多様性を重視した継続的なコーポレート・ガバナンスの維持・充実が必要であると認識しております。

2.戦略的な投資と投資後の管理

 当社は、新たな技術の獲得や将来的な投資先企業との協業により市場拡大を期しています。そのため、100%子会社の投資専門子会社ASTERIA Vision Fund Inc.(米国テキサス州)を通じて積極的な投資を実施し、当社の事業セグメントの1つを構成しています。投資先企業の財務状況や市場環境に基づく公正価値評価によっては当社の営業損益に大きな影響を与えることが考えられるため、投資先の増加に伴い投資後の管理を行うための体制を強化することが重要となると認識しております。

3.デザイン事業の伸長

 当社は、主力事業の1つとして「デザイン事業」を掲げています。デザイン事業は、主として顧客企業のDXにかかるデザイン戦略コンサルティングを提供するものですが、コロナ禍により既存顧客の多くがダメージを受けて減収となったことから、今後持続的な伸長を実現するためには、ニューノーマルの時代における成長分野に市場をシフトしていくことが必要であると認識しております。

4.ソフトウェア市場における新市場の開拓

 当社製品による売上収益のさらなる伸長のためには、当社製品を活用した具体的な用途を提案し、その市場に確固たる地位を確立することが課題となります。当社グループとしては、特に市場性の見込まれる以下のような新たな市場開拓を図る計画です。

(ア) クラウド連携市場
新型コロナウイルス感染予防対策として、これから情報システムのクラウド化が加速すると予想されています。データ連携はクラウド上のシステムとの連携の基盤としての用途として大きな成長が期待されています。「Warp」シリーズは、クラウドの課金形態に即した月額利用料(サブスク型)モデル「Warp Core」の販売を順調に拡大しており、中期的に売上収益の安定化に貢献できる製品に成長させてまいります。

(イ) AI連携市場
企業におけるDX(Digital Transformation)の進展とともに、機械学習(Machine Learning)をベースとしたAIの市場が中長期的に大きな市場に育つと見込まれており、この市場において、世界的に先進のAIを当社製品/サービスに取り込んで行くことが重要です。当社では、AIの研究開発専業のアステリアART合同会社を子会社に持ち、社外のAI技術提供企業とも資本提携などを通じた協業を進めてまいります。

(ウ) IoT/エッジコンピューティング連携市場
IoT/エッジコンピューティングは、大きな市場拡大が見込まれています。企業におけるIoT活用のためには、機器連携、クラウド連携、システム連携が重要であり、いずれも当社の得意とする領域です。特に、AI搭載エッジウェア「Gravio」において当該領域における企業協業を推進し、市場の開拓を進めます。

5.ブロックチェーン技術の普及

 当社は、大きな将来性が見込まれるブロックチェーン技術において、非暗号資産分野での展開を図ります。「ASTERIA Warp」とブロックチェーンの接続アダプター、文書改ざん検知ソリューション、場所の定めのない株主総会での質問や議決権行使など、業種にとらわれないブロックチェーンのソリューションを提供してまいります。

6.海外市場への展開

 当社グループは、設立時より海外に通用するソフトウェアの開発と提供を目指しています。特に世界的にプラットフォーム(技術基盤や販売環境)が統一されているネットサービスにおいては、積極的に海外展開を行っています。当社グループのソフトウェアは、日本語、英語、中国語の3ヶ国語で開発していますが、多言語展開を含めた海外市場への取り組みが引き続き重要な課題であると認識しています。

7.成長のための人材の強化

 当社製品やサービスの顧客企業数が増え、ターゲットとなる業種業態も幅が大きく広がっています。また、今後マルチプロダクト/サービス化、グローバル化により様々なターゲット分野における成長をより確固たるものにするために、開発、マーケティング、営業、管理などの各職務において優秀な人材をタイムリーに採用することが重要な課題となっており、グローバル化の強化の為に、日本国籍以外の人材採用を積極的に行っております。
 また、グローバルビジネスを展開する上で必要な海外の法的リスクに関する研修を充実し、グローバル人材を育成することが重要であると認識しております。




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