ニュースプレスリリース

新成病院(鹿児島県) がGravioを活用した「徘徊検知ソリューション」を導入
顔認証AIカメラ・IoTセンサー が認知症患者の徘徊をLINE で即時通知

常時患者を見守る4つのカメラと11個のセンサー、今月から稼働開始

報道発表資料
2022年2月3日
アステリア株式会社

 アステリア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:平野洋一郎、証券コード:3853、以下 アステリア)は、当社製品AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio(グラヴィオ)」の販売パートナーである株式会社デンセツ工業(本社:鹿児島県鹿児島市、代表:佐藤春吉、以下 デンセツ工業)が提供する「顔認証AIカメラ 搭載 Gravio Enterprise AI Edition」を活用した「徘徊検知ソリューション」を、一般財団法人 児玉報謝会 新成病院(所在地:鹿児島県鹿児島市、理事長:児玉治彦、以下 新成病院)が導入したことを発表します。

    <新成病院がGravioによる「徘徊検知ソリューション」を採用したポイント>
  • 顔認証AIカメラと人感センサーで入院患者の無断外出や徘徊等の自動検知が可能
  • AI設定とシステム構築を短期間で実現、非エンジニアでもノーコードで設定変更が可能
  • 高度なAI顔認証ソリューションでありながら年間利用コストが安価
  • クラウドを介さないエッジ処理により、顔画像のプライバシー問題にも対応できる仕様

新成病院が「Gravio」を導入した背景、効果

 新成病院は鹿児島県の総合病院として外来から入院まで、新型コロナ対応を含めた様々な医療ニーズに対応する地域医療を展開しています。診療科目が幅広いことから、一部の認知症や、譫妄(せんもう)※1状態にある入院患者の無断外出や病院内の徘徊が発生するなど、患者を見守る業務や徘徊患者の確保等が医療スタッフのリソースを圧迫する要因になっていました。
 そこで、新成病院はこの課題を解決するため、患者の行動検知の自動化を検討した結果、AI顔認証ソリューションや各種センサーの統合管理がノーコードで導入できるGravioに着目。九州・沖縄エリアで電気設備や防犯カメラの設置・保守を手がけるデンセツ工業が構築した「徘徊検知ソリューション」の導入を決定しました。

徘徊患者をAIカメラが検知するとLINE通知徘徊患者を検知するとパトライト
(赤点滅&警告音)でスタッフへ通知
イメージ イメージ

 「徘徊検知ソリューション」は、院内に設置された顔認証AIカメラ(2台)とIoTセンサー(2個)が入院患者を24時間常時見守る体制を構築。認知症患者の徘徊や譫妄(せんもう)による異常行動、無断外出等を検知すると、看護師のスマートフォンにLINEで即時通知されるとともに、スタッフステーションに設置されたパトライトから警報が発出されます。
 顔認証AIカメラは正面入口と通用口の2か所に設置し入院患者の外出を検知、徘徊の可能性がある入院患者の顔写真の画像を予め登録しておくことで人物特定が可能です。また、院内の階段2か所にGravioの人感センサーを設置し、夜間の階段利用を検知することで徘徊や無断外出を早期に発見。患者を見守る業務が自動化されることにより、職員は患者の外出や徘徊の可能性を常に気に掛ける必要がなくなり、業務の効率化に寄与するとともに、患者やその家族への安心安全を提供しています。
 また、Gravioはエッジコンピューティング※2技術を用いることで、収集した大容量のデータをクラウドに転送せずに処理が可能です。このため、予め登録する顔画像を含めて、院内に設置したカメラが撮影した画像は職員のパソコン上でエッジ処理が実行され、クラウドを介した処理に比べて個人情報漏洩リスクの大幅低減を実現します。ソリューション構築にも予めセットされたプログラムや、搭載された学習済みAIの画像推論モデルを利用し、短期間でシステムを構築。データ収集や画像解析の仕組みなどの各種設定はノーコード※3で操作ができることから、プログラミング知識のない職員でも運用が可能となり、AIとIoTセンサーを病院独自の環境にあわせて設置したソリューションを構築することが可能です。
 このため、「徘徊検知ソリューション」だけではなく、待合室にも人数検知のAIカメラやCO2センサーなどのIoTを導入し、3密の回避や患者にとって安心できる環境の構築を実現しています。さらに、夜間の職員の入館の際にも顔認証AIカメラを使うことで、鍵解錠の手間を大幅に削減。
 今後、新成病院ではGravioの機能をさらに有効活用して、提供するサービスの質をより一層向上させる方針です。

「徘徊検知ソリューション」における各種装置・デバイスの設置状況

デバイス区分機能(用途)設置場所(合計個数)概要
顔認証
AIカメラ
顔認証
外出検知
正面入口・通用口  :2台GorillaのIVARを活用した顔認証カメラAI搭載。患者の外出を自動で検知。予め登録された患者の人物特定も。
IoT機器人感センサー院内階段2か所   :2台徘徊の可能性がある階段利用者を検知。
パトライト
(認証済デバイス)
スタッフステーション:1台AIカメラや人感センサーの検知情報をもとに赤色のランプ点灯と警報音で通知。
Gravio Hub
PC
制御・運用基盤スタッフステーション:2台AIカメラやセンサーから送られたデータをエッジコンピューティングにより制御する中継装置。撮影された動画や画像、センサー情報などのデータや動作を統合管理する上記機能の運用基盤。

その他の用途での各種装置・デバイスの設置状況(検証中含む)

 新成病院では「徘徊検知ソリューション」の運用と平行して、センサーでのCO2濃度の計測やAIカメラによる滞在人数検知など、待合室の3密回避システムの稼働等も開始しています。

デバイス区分機能(用途)設置場所(合計個数)概要
AIカメラ人数検知待合スペース    :1台GravioのAI画像検知により待合スペースの滞在人数を検知。
電子錠の解錠通用口       :1台顔認証AIカメラにより職員を検知することで、夜間入館時の鍵解錠を自動化。
IoTセンサー開閉センサー会議室(検証中)  :1台扉の開閉状態をセンサーで検知。
CO2センサー待合スペース、会議室:2台空気中のCO2を計測、3密状態を検知。
温湿度センサー待合スペース、会議室:2台待合スペースの温湿度を計測、快適な環境であるかを監視。
Gravio Hub
PC
制御・運用基盤上記ソリューションと共用上記ソリューションと共用

エンドースメント

  • 【ユーザーコメント】

    顔認証カメラAI搭載「Gravio Enterprise AI Edition」を導入したことで、患者さんに安心安全を提供するだけでなく、看護師が認知症徘徊患者の無断外出に以前よりも気を払わなくてよくなり、業務の効率化に寄与しています。また夜間急に招集される医師や検査技師が顔認証で自動的に開錠、入館できるようにしてもらっています。これで入館時間も記録されますので、今後は職員すべてを登録して「働き方改革」にも活用出来るのではと考えています。他にもCO2センサーなどGravioが備える他の機能を有効活用することで、患者さんに提供するサービスの質をより向上できるのではないかと考えています。

    一般財団法人 児玉報謝会 新成病院 医師 熊谷 輝雄 (前院長、鹿児島市医師会理事)

  • 【Gravio販売代理店コメント】

    Gravioのノーコードツールによって、プログラミングが不要でソフトウェアの設定と調整作業だけで構築作業だけで簡単に構築を行うことができるのが魅力です。弊社はもともと防犯カメラの設置やネットワーク設計・工事に関して豊富なノウハウを有していましたから、そういう意味でも弊社の強みを生かせるソリューションだと思います。今後は、九州エリアの中小規模の医療機関やサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)にもサービスを展開していきたいと考えています。

    株式会社デンセツ工業 代表取締役 佐藤 春吉

<事例掲載 URL:「徘徊検知ソリューション」配置詳細概要、他>

www.gravio.com/jp-case-article/sinsei-hp

※1:突然発生する精神機能の障害。時間や場所がわからなくなり、注意力や思考力が低下する。
※2:小さなエッジサーバーを複数配置し、データ処理の速度や能力を高める技術。
※3:ソースコードを書かなくてもソフトウェアやアプリ等の開発ができる仕組み。



「新成病院」について( Webサイト sinsei-hp.or.jp/

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 鹿児島市にある一般財団法人 児玉報謝会 新成病院は、長い歴史の中で時代のニーズに合わせた地域医療を心がけてまいりました。消化器外科・血管外科・麻酔科・糖尿病内科・肝臓内科・消化器内科・循環器内科・放射線科・人間ドック・健康診断など医療環境の変化に応じた地域医療に貢献できる病院を目指しています。

「デンセツ工業」について(Webサイト www.densetsu-s.co.jp/ )

 株式会社デンセツ工業は、本社を鹿児島に置き、創立53年(設立41年)の電気工事一筋でインフラ整備の一助を担ってきました。公共工事から、病院・工場・物流・マンションなどの民間工事まで、多種多様なニーズに応えています。また、2014年から福岡、熊本、沖縄営業所を順次新設し「エレクル」というブランドにて、電気工事だけでなく水道工事もサービスに加え、コンビニエンスストアを主力としたメンテナンス業務にも注力しています。

AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」について( Webサイト www.gravio.com/jp

 Gravioは、データ連携ツール国内シェアNo.1の「ASTERIA Warp」で培った技術をベースにIoT向けに進化させ、AI機能を搭載したエッジコンピューティング型のIoT統合ソフトウェアです。ノーコードと直感的な画面設計により、使い勝手の良さを重視。更にはAIを活用した認識技術の内蔵とマルチプラットフォーム対応が、インテリジェントエッジとしての活用シーンを飛躍的に拡大。各種認証済みセンサーの無償貸出プログラムもご用意し、導入の際の複雑さを解消。様々なデータの収集、加工、連携もインテリジェントに。簡単かつ迅速なIoTの利活用を実現します。

「アステリア株式会社」について( Webサイト www.asteria.com/

 アステリア株式会社(2018年10月にインフォテリアから社名変更)は、企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・販売しています。主力製品のASTERIA Warpは、異なるコンピューターシステムのデータをノーコードで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に9,523社(2021年9月末現在)の企業に導入されています。また、Handbookは、営業資料や商品カタログ、会議資料などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダードとして、1,633件(2021年9月末現在)の企業や公共機関で採用されています。

【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】

アステリア株式会社
広報・IR部:長沼史宏・齋藤ひとみ
TEL:03-5718-1297
E-mail:

【製品・サービスに関するお問い合わせ先】

アステリア株式会社
グローバルGravio事業部:垂見智真
TEL:03-5718-1240
E-mail:

以上
日時:2022年02月03日 11:30

アステリア、ASTERIA、Handbook、Gravioは、アステリア株式会社の登録商標です。
その他記載されている会社名、製品名、サービス名、ロゴ等は各社の商標または登録商標です。

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