ニュースプレスリリース

プログラミング未経験の高校生がノーコード開発ツールでIoTソリューションを開発
三密回避に役立つCO2濃度測定&AIカメラによる教室内の人数検知等の独自システム
4月からのプログラミング教育義務化に先駆けた実証プログラム を岐阜工業高校で試行

報道発表資料
2022 年3月30日
アステリア株式会社

 アステリア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:平野洋一郎、証券コード3853、以下 アステリア)は、当社製品の販売パートナーである岡谷エレクトロニクス株式会社(本社:横浜市港北区、代表取締役社長:水野 治、以下 岡谷エレクトロニクス)が、当社製ノーコード開発ツール「Gravio(グラヴィオ)」を岐阜県立岐阜工業高等学校(所在地:岐阜県羽島郡笠松町、以下 岐阜工業高校)に導入したことを発表します。
 同校設備システム工学科では、この4月から高等学校での共通必修科目となる「情報Ⅰ」の実証プログラムとして、山口剛正教諭によるGravioを用いた授業が実施され、プログラミング未経験の生徒がIoTセンサーを使ったCO2濃度検知ソリューション、AIカメラによる人数検知システム等を開発しました。

    <岐阜工業高校でGravioが採用されたポイント>
  • ノーコードで開発できるので、全ての生徒が理解でき、脱落者ゼロの実習が可能
  • 多様なセンサーやシステムと連携できるので、情報デザインやデータ活用の理解が促進

岐阜工業高校が「Gravio」を導入した背景、効果

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Gravioを活用したシステム開発をする生徒
(岐阜工業高校 設備システム研究部2年生)

 岐阜工業高校設備システム工学科は開講から20年以上の歴史をもち、特に、空調分野では国内トップクラスの成績を誇り、設備業界や、空調業界に優秀な人材を輩出しています。2022年4月に施行される学習指導要領の改訂に合わせて、専門学科の教育課程では空気の清浄度を計測する教育を強化する目的でCO2のコントロールとプログラミングを同時に学ぶことのできる教材の導入を検討していました。
 そこで、設備システム工学科の生徒が所属する「設備システム研究部」では、プログラミングやAI、IoTを学べる教材としてGravioに着目。プログラミング未経験者の2年生部員4名が、プログラミングが重視される新しい教育課程「情報Ⅰ」に向けた実証プログラムに基づく実習を開始しました。実習では放課後の部活動時間を使いわずか2ヶ月で空気の清浄度の計測や、新型コロナウイルスの感染対策でも重要とされているCO2濃度を検知できるソリューションを構築。さらにはカメラAIによる人数検知システムなど、Gravioを利用して全てノーコードで開発しました。

【岐阜工業高校の生徒が開発したソリューション・システムの概要】

<CO2濃度検知ソリューション>
推移システム動作備考
1密閉可能な住宅模型CO2センサーを設置
2CO2センサーがCO2の濃度を計測しGravioへ伝送無線で中継器に伝送
3高濃度のCO2が検知されるとLINEとLEDライトでアラート発信
<AIカメラ人数検知システム>
推移システム動作備考
1教室、PC準備室にONVIFカメラを設置
2カメラで撮影された画像データをもとに人数を測定Gravio画像推論AIで人数測定
3測定した人数データはBIツールでグラフ化・可視化
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住宅型の密閉模型を使用して
CO2濃度の検知をおこなっている様子

 今後は、AI画像解析による人数検知やIoTセンサーの情報を組み合わせることで、CO2濃度の予測や混雑状況とCO2濃度の関係性に関する分析なども実施し、IoTやAIを活用したプログラミング学習を深めていく方針です。

「CO2濃度検知ソリューション」における各種装置・デバイスの利用状況

デバイス区分機能(用途)設置場所(個数)概要
AIカメラ人数検知教室    1台
PC実習室 1台
GravioのAI画像検知により教室内の滞在人数を検知。
IoT機器CO2センサーPC実習室 1台空気中のCO2を計測、3密状態を検知。
LEDマトリックス
(表示パネル)
PC実習室 2台CO2センサーの検知情報をもとに測定値を表示、閾値を超えると「カンキスグ二」で通知。
エッジPC制御・運用基盤教室    1台
PC実習室 1台
AIカメラやセンサーから送られたデータをエッジコンピューティングにより制御する中継装置。撮影された動画や画像、センサー情報などのデータや動作を統合管理する上記機能の運用基盤。

エンドースメント

【ユーザーコメント】
  • 「設備システム工学科」に在籍する生徒の多くは、設備業界や空調業界に就職します。
    このような業界に就職する上で、空気の質を理解し、さらに制御を行う経験や知識は必要不可欠なものと考えます。
    特に密検知や換気に関係するCO2濃度の測定と測定データの活用を進めていくうえで、Gravioはノーコードかつ柔軟なシステム設計となっており、学習に最適と考え導入しました。さまざまな生徒が自由にデータを活用・共有し、かつグループワークで課題解決できる強みと、思い立ったらすぐに実行できるフットワークの良さを改めて実感しています。
    中学校や高校で、「このような教材を待ち望んでいた」と聞かれるほどの汎用性や柔軟性を持ち合わせているシステムだと思います。

    岐阜県立岐阜工業高校 設備システム研究部 顧問 山口 剛正教諭

【岡谷エレクトロニクス(Gravio販売パートナー)のコメント】
  • 「岐阜工業高校でのCO2濃度検知ソリューションの開発」の発表を心から歓迎いたします。
    当社では、「日本が世界で戦える人材を育てるために、まずは義務教育の教育現場から変えていく!」という熱い想いを持ち、教育現場における様々な課題に「デジタル」の力を持って解決する取り組みを進めています。その中で、アステリア社Gravioの「アイデアを思いついたら、まずは自分で試してみる!」という製品コンセプトは、企業の現場で即戦力となる人材を養成する教育機関において、最高の教材になるのではないかと考えていました。
    この度、ご縁あって山口先生にGravioをご紹介させていただいたところ、実際の企業で多くの導入実績のある本格的な製品でありながら、プログラミングの知識がなくても開発できる点に大きな魅力を感じていただき、当社より機材一式を提供してから「あっ」という間にGravioを使った授業を行ってくださいました。
    このようにGravioを使うことで「自分でコトを起こすこと」の成功体験を得た生徒さんが、就職先の企業の現場において「大きなデジタル変革」を起こしてくださるものと信じております。

    岡谷エレクトロニクス株式会社 ビジネス推進部長 住田克也

参考:事例紹介記事 ledge.ai/gravio-school-gifu/



「岐阜県立岐阜工業高校」について
( Webサイト school.gifu-net.ed.jp/gifu-ths/zennichi/

 まもなく創立100周年を迎える、歴史と伝統のある高等学校です。平成28年度から3年間の「スーパープロフェッショナルハイスクール」、令和元年度から3年間の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」(いずれも文部科学省研究指定)を受け、先進的な取り組みが評価されています。
Society 5.0への具現化をはじめ、地域産業に貢献する学校として今後ますます活躍が期待されます。

「岡谷エレクトロニクス」について(Webサイト www.oec.okaya.co.jp/

 岡谷エレクトロニクスは名証一部上場企業である岡谷綱機株式会社の100%出資にて1984年に設立。ものつくりに貢献し、付加価値を高めるソリューションを提供するパートナー企業を目指し創業当初から数々の世界的大手企業とパートナーシップを結び、新たな市場を開拓し続け、半導体やソフトウェア、電子部品などの製品をすることで新たな時代を切り拓いてきました。

「アステリア株式会社」について( Webサイト www.asteria.com/

 アステリア株式会社(2018年10月にインフォテリアから社名変更)は、企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・販売しています。主力製品のASTERIA Warpは、異なるコンピューターシステムのデータをノーコードで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に9,594社(2021年12月末現在)の企業に導入されています。また、Handbookは、営業資料や商品カタログ、会議資料などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダードとして、1,641件(2021年12月末現在)の企業や公共機関で採用されています。

AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」について( Webサイト www.gravio.com/jp

 Gravioは、データ連携ツール国内シェアNo.1の「ASTERIA Warp」で培った技術をベースにIoT向けに進化させ、AI機能を搭載したエッジコンピューティング型のIoT統合ソフトウェアです。ノーコードと直感的な画面設計により、使い勝手の良さを重視。更にはAIを活用した認識技術の内蔵とマルチプラットフォーム対応が、インテリジェントエッジとしての活用シーンを飛躍的に拡大。各種認証済みセンサーの無償貸出プログラムもご用意し、導入の際の複雑さを解消。様々なデータの収集、加工、連携もインテリジェントに。簡単かつ迅速なIoTの利活用を実現します。

【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】

アステリア株式会社
広報・IR部:長沼史宏・齋藤ひとみ
TEL:03-5718-1297
E-mail:

【製品・サービスに関するお問い合わせ先】

アステリア株式会社
グローバルGravio事業部:垂見智真
TEL:03-5718-1240
E-mail:

以上
日時:2022年03月30日 11:30

アステリア、ASTERIA、Handbook、Gravioは、アステリア株式会社の登録商標です。
その他記載されている会社名、製品名、サービス名、ロゴ等は各社の商標または登録商標です。

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