この度、インフォテリアではLGBT※に関する理解を深めるため、2016年2月15日に、株式会社トロワ・クルール代表増原裕子氏とLGBTアクティビストとしても活動する東小雪氏にご来社頂き、全社員向けにLGBT社内研修会を実施致しました。ここではその様子をレポートしていきます。
※LGBTとは女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、性同一性障害を含む性別越境者など(トランスジェンダー)の人々を意味する頭字語のこと。(Wikipediaより引用)
研修はまず最初、東氏の自己紹介からスタート。過去の経歴やレズビアンであることを自認した時のこと、そして東京ディズニーリゾートとしては初となった同性婚の結婚式や最近、多くのメディアでも取り上げられた、2015年11月の渋谷区における同性パートナーシップ証明書の第1号となったことなどのいきさつなどをお話頂きました。
本題のLGBTに関する内容ではLGBTの概要説明から入り、LGBTに該当する人の比率、7.6%という数字と13人に1人が該当する、という調査結果※をもとに、現在約70名の社員が所属するインフォテリアでは約5人はLGBTの社員が所属する計算となり、それくらい一般的な存在であるということを訴えました。この数字には驚く社員も少なくなく、それぞれが身近なこととしてLGBTを捉えるきっかけとなったかもしれません。
次に、混同しがちである、LGBTをわかりやすく伝えるために東さんが用意した「『性』を考えるものさし」では、「身体の性別」、「自分が思う性別」、「好きになる性別」という3つの軸を示し、東氏ご自身をマッピングしたものを例に、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーについての説明をおこないました。
※ハフィントンポスト掲載の電通ダイバーシティ・ラボによる調査結果より
www.huffingtonpost.jp/2015/04/22/japan-lgbt-increased_n_7114592.html
続いてはLGBTの置かれている境遇に対しての解説へと話は進みました。LGBTに対するよくある誤解として、「子どもに悪影響」、「子どもに教えると同性愛者になる」、「同性婚を認めると少子化になる」といった例を取り上げ、特に子どもに関する誤解が多いことについての危惧と誤解の解消を強く訴えました。そして、世界的な潮流では昨年の全米での同性婚合法化など、LGBTへの理解はどんどん進んでいるものの、日本国内はまだまだである現状を挙げ、同性同士の場合は「2人で家を借りるのが難しい」、「合算での住宅ローンが組めない」といった点や職場でLGBTへの理解不足が離職や働くモチベーションの低下などにもつながっている状況を説明。一方で、職場がLGBTへの理解を示した時、意識の変化が起きたケースを紹介し、LGBTへの理解が会社への帰属意識、愛社精神のアップするようなケースが出ていることも紹介しました。
ただし、日本国内でも国内に進出している外資系企業など、徐々に先進的な企業などが取り組みをはじめており、幾つかの事例を紹介しました。また、生命保険業界における、同性パートナーを保険金の受取人に指定できるようになったことや大手携帯電話会社などの同性カップルに対する家族割適用など、企業サービスにおいて理解が進みつつある現状を報告しました。
最後のパートでは、LGBTに接する際に気をつけて貰いたいことについて取り上げ、巷でもよく使われる、「ホモ」、「オカマ」、「ニューハーフ」、「オネエ」といった言葉だけではなく、「レズ」という言葉も実はNGであるとし、「ゲイ」、「レズビアン」、「バイセクシュアル」、「同性愛者」、「トランスジェンダー」、「性同一性障害」という職場など公の場で使うのにふさわしい言葉を使うことが相手への理解につながることを説明しました。また、差別的言動に関してはセクハラと見なされる可能性すらあることへの注意を呼びかけ、LGBTへの気配りや企業に対して「知る→変える→広める」というスキームで取り組むことを期待したい、として研修の説明を締め括りました。
その後、社員からの質問を受け付け、ソフトウェアにおけるLGBT対応、などといった質問に対し、東氏、増原氏が回答をおこない、すべての研修プログラムは終了しました。
なお、本イベントの内容はインフォテリア代表平野のブログ「笑門福来」にも掲載されています。こちらも合わせてご覧ください。
上記、平野が手に持っている、増原氏、東氏による書籍「同性婚のリアル」についてはこちらのページで詳細をご覧頂くことができます。ご興味ありましたらぜひアクセスしてみてください。
インフォテリアでは今後もLGBTに配慮していく試みを続けていくことで多様な会社のあり方を目指していきます。今後の取り組みにもぜひ、ご期待ください。
以上
日時:2016年03月04日 16:12
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