2026年3月19日

次世代金融カンファレンス「MoneyX」参加レポート! ステーブルコインが描く ”通貨の未来” とは

次世代金融カンファレンス「MoneyX」の参加レポート。ステーブルコインを軸に、通貨の社会実装やAIエージェント時代の金融のあり方が議論されました。アステリアの最新ソリューション「JPYC Gateway」の発表や、平野とJPYC岡部氏によるパネルディスカッションの様子、会場の熱気までをダイジェストでお届けします。


in.LIVE編集部です。2026年2月27日、東京・ザ・プリンス パークタワー東京にて、次世代金融カンファレンス「MoneyX」が開催されました。

ステーブルコイン正式認可により到来する「通貨の新時代」をテーマに、次世代金融市場における技術革新や制度設計、社会実装のあり方が議論された本イベント。次世代の金融インフラを支えるブロックチェーン技術や、ステーブルコインを活用した決済・地域通貨・デジタル証券など、多様な領域で進む「通貨の社会実装」について、産官学のリーダーやWeb3業界の有識者たちが議論を展開しました。

アステリアはタイトルスポンサーとして本カンファレンスに参画!

当日は展示エリアで「JPYCゲートウェイ」のデモンストレーションを初公開したほか、パネルディスカッションでは代表の平野がJPYC代表の岡部典孝氏とクロストークを行うなど、ステーブルコインの実用化に向けた取り組みをさまざまな形で紹介しました。

本記事では、熱気に包まれたイベントの様子を、ダイジェストでレポートします!

金融×Web3のプレイヤーが大集結!

財務大臣の片山さつき氏の基調講演からスタートした本カンファレンス。
会場では、金融機関、Web3企業、政策関係者、スタートアップなど、国内外の有識者によるパネルディスカッションが行われました。

ステーブルコイン、リアルワールドアセット(RWA)、デジタル決済など、現在急速に進む金融インフラの変化について、制度・技術・ビジネスの観点から議論が展開されており、従来のフィンテックイベントよりも「社会実装」に焦点を当てた議論が多かったのが印象的でした。

【パネルディスカッション】プログラマブル・マネーの衝撃

イベント内では、アステリアのCXO/ステーブルコイン事業部長の中山五輪男をモデレーターに、アステリア代表の平野洋一郎、JPYC代表の岡部典孝氏によるクロストークも行われました。

「プログラマブルマネーの衝撃 ―― ステーブルコインとAIエージェントが再定義する財務DX」と題されたディスカッションでは、ステーブルコインを単なる新しい決済手段としてではなく、AIエージェント時代の経済活動を支える基盤として捉える視点が示されました。

平野は「ブロックチェーンが本来目指していたのはオンラインで使えるピアツーピア型の電子キャッシュだった」と振り返りつつ、価格変動の大きい暗号資産は企業会計や日常的な決済には使いにくかったと指摘。その課題を補う存在として、価格安定性を持つステーブルコインに注目してきた経緯を紹介しました。

アステリアは2017年頃からBCCC(ブロックチェーン推進協会)での活動などを通じて、さまざまな実証実験に取り組んでいます。そのうえで、これから到来するのは、人間だけが経済活動を担う時代ではなく、AIエージェントが自律的に判断して発注し、支払いまで行う時代 だと強調。技術が急速に進化している今、人が都度承認し、銀行の営業時間に合わせてお金を動かす仕組みは、いつまでも続くとは考えられないと語りました。

企業間でのステーブルコイン利用を実現する「JPYC Gateway」

一方で、企業がステーブルコインを導入するには現実的なハードルもあります。
ウォレット管理、承認権限、取引先管理、ガス代負担、既存システムとの連携、現場の理解、監査・内部統制対応――企業がステーブルコインを活用するには、こうした複数の課題を解決する必要があるのが実態です。こうした課題に対する具体策として紹介されたのが、アステリアが提供する企業向けの新サービス「JPYC Gateway(JPYCゲートウェイ)」です。

既存のERPや会計システム、資金管理システムなどと接続しながら、企業がステーブルコインをスムーズに業務に取り込める仕組みとなっています。

アステリアでは本サービスを2026年4月1日より提供開始し、「初期費用無料」「月額基本料金9万7000円」「送金手数料は1件8円」とすることを、この日初めて発表しました。また、企業利用で重視されるセキュリティに対応するため、新規契約企業にはハードウェアウォレットを無償で提供することを発表(先着100社限定)。

企業がステーブルコインを使うハードルを下げ、安心・安全なJPYCの利活用を促進する方針が示されました。

◆プレスリリース|日本初の企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYC Gateway」4月1日提供開始、送金手数料は1件8円
https://jp.asteria.com/news/2026022727936/

こうした話を受けて、JPYCの岡部氏は、日本におけるステーブルコイン市場の変化について、実務者としての実感を交えて語りました。JPYCの登録や発行を経て、政府関係者や企業の反応が大きく変わってきたといい、「JPYCがここまで進めていなければ、日本はもっと遅れていた」という声もあったそうです。

加えて、JPYCではアステリアを含む多様な企業・投資家からの出資や、LINEウォレットでの採用など、エコシステムが急速に広がっていることにも言及。会場全体の熱量についても触れながら、ステーブルコインが一部の先進事例ではなく、現実のビジネスとして急速に存在感を増していることを感じさせました。

アステリア平野とJPYC岡部氏がステーブルコインの市場展望について語った「ステーブルコインフォーラム」(2026/2/16実施)についてはこちらでもレポートを公開しています。

さらに! 平野は企業におけるステーブルコイン活用を促進するために、業界に先駆けて企業としてステーブルコインを保有することを発表……! 具体的にはJPYCを10億円保有する予定で、この発表には会場からもどよめきが起こっていました。

海外ではすでに「AIエージェント経済」として議論が進む

セッション後半は、海外動向について。現在のステーブルコイン流通の大半がドル建てであり、日本円建てはまだごく小さい規模にとどまっていることが共有されました。

海外では、ステーブルコインがすでに「AIエージェントが使うお金」として認識され始めています。AIが自律的に仕事を受発注し、決済まで実行する世界では、人間向けの承認フローではスピードが追いつきません。だからこそ、24時間365日、国境を越えて即時に動かせるステーブルコインの重要性が一段と高まっていると語られました。

日本で以前から課題とされている少子化についても、AIエージェントが解決の一助になる可能性があると指摘。人がAIの仕事をチェックし、AIが人の仕事を補完・監督するような協働モデルこそが、これからの日本社会に求められる姿だとまとめました。

ステーブルコインは、単なる送金の効率化にとどまらず、企業の財務DXそのものを再設計する可能性を持っています。その変化の先には、人間とAIエージェントが共存しながら動く新たな経済のかたちが見え始めているのではないでしょうか。

セッションを担当した中山、平野、岡部氏で記念撮影!

アステリアブースで「JPYC Gateway」を初公開!

本イベント、ネットワーキング会場では、スポンサー企業によるブースが並びました。アステリアブースでは、発表したばかりの「JPYC Gateway」のデモを初公開!

ブースを担当したアステリアメンバーで記念撮影!

企業がステーブルコインを活用するための基盤や、デジタル通貨を含む新しい金融インフラと企業システムの接続について、アステリアの社員たちが直接紹介をしました。企業利用の安心・安全な送金を担保する、国内開発のハードウェアウォレットや、実際の送金や残高照会、履歴表示(時系列、取引先毎等)のデモも。

国外への送金についてなど、参加者からは実務的な質問も多く寄せられました

ハードウェアウォレット。アステリアが提供する「JPYC Gateway」を利用する企業のうち、先着100社に無償提供する予定

その他、韓国のリサーチ企業「Four Pillars」は、この日のために特別に制作したリサーチレポート(日本語)を来場者に配布。ステーブルコインやトークン化株式について詳しい市場データとともにまとめた一冊で、このボリュームを無料でいただいて良いの!? と思うような内容だったり……!

他のブースもそれぞれに意見交換をする来場者たちで盛り上がっていて、会場のあちこちで活発な議論が交わされていました。

イベントの最中には、テレビ東京のインタビューの収録も。

本インタビューの様子はテレビ東京「モーニングサテライト」にて放送されており、テレ東BIZにてアーカイブも公開されています!

MoneyX2026【円建てステーブルコインの広がりとブロックチェーンで変わる金融機関】|テレ東BIZ

【番外編】MoneyX終了後のVVIPディナーも開催

MoneyX終了後には、登壇者や関係者によるVVIPディナーも開催されました。会場には金融・Web3業界のキーパーソンが集まり、セッションでは語りきれなかった話題で交流が続きます。

片山さつき氏と談笑する、アステリア代表の平野

アステリア代表の平野は、開幕の挨拶&基調講演にも登壇していた参議院議員・片山さつき氏の隣の席に! 美味しい食事を楽しみながら、ステーブルコインや日本の金融政策などについて、活発な意見交換が行いました。

財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融)の片山さつき氏と

SBIホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長 の北尾吉孝氏と

ステーブルコインは“次の決済手段”ではなく、“次の経済基盤”へ

驚くほど多くの来場者で賑わっていた次世代金融カンファレンス MoneyX。イベント全体を通じて、ステーブルコインがもはや一部の先進的なプレイヤーだけの話ではなく、ビジネスの現場での社会実装のフェーズに入りつつあることを感じました。

沢山の来場者で賑わっていたセッション「3メガバンクが語る金融の未来」

人が操作する前提の金融インフラから、自律的に動くAIも使える金融インフラへ――その転換点が、すでに見え始めているのかもしれません。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

“オンチェーン決済があたりまえの時代が来る” と話す平野

この記事がよかったら「いいね!」
この記事を書いた人
in.LIVE 編集部 アステリア株式会社が運営するオウンドメディア「in.LIVE(インライブ)」の編集部です。”人を感じるテクノロジー”をテーマに、最新の技術の裏側を様々な切り口でご紹介します。