2020年2月26日

【イベントレポート】ステーブルコイン部会を発表!ブロックチェーン推進協会の「第4回 BCCC Collaborative Day」に参加しました!

”あらゆるビジネスにブロックチェーンの力を” というコンセプトとのもと発足したブロックチェーン推進協会(BCCC)。年に一度主催されるイベント「第4回 BCCC Collaborative Day」に参加してきたので、その様子をお届けします。


「あらゆるビジネスにブロックチェーンの力を」というコンセプトのもと、ブロックチェーン技術の幅広い普及推進をおこなうブロックチェーン推進協会、通称BCCC。BCCCは、アステリア株式会社社長の平野氏が代表理事を務めており、年に一度「Collaborative Day」を開催しています。

本記事では、2020年1月22日(水)に開催された「第4回 BCCC Collaborative Day」にて発表されたニュースと、イベントの様子をお届けしていきます。

毎年恒例の記者発表からはじまった「第4回 BCCC Collaborative Day」。国立情報学研究所の准教授 岡田仁志氏、BCCCアドバイザーである森和孝氏などによる特別講演や、BCCCの副理事や部会長による発表など、盛りだくさんのプログラムでした。ブロックチェーンに関わる約160名の協会関係者が集まり、懇親を深めました。

【記者発表】日本初のステーブルコイン部会を設立

まずイベントの前にメディア向けに行われた記者会見ではBCCCの沿革を振り返りながら、トータル企業加盟数(261社)に関する発表をした上で、今回新たに協会に加盟した企業39社のうち、6社の代表による挨拶が行われました。

アイスタディ株式会社の中川博貴氏、株式会社サグブレインの相楽賢哉氏、株式会社STANDAGEの足立彰紀氏、株式会社デンソーの成迫剛志氏、LasTrust株式会社の圷健太氏、株式会社Gincoの森川夢佑斗氏の計6社の代表が登壇しました。

続いて、BCCCの代表理事を務める平野氏から、2020年2月にBCCCの部会として新たに「ステーブルコイン部会」を設立すること発表。本部会では、BCCC独自の価格が安定した仮想通貨(暗号資産)「Zen(ゼン)」を日本円のみならずグローバルなステーブルコインにすべく、社会実験第2フェーズの実施に向けた活動を開始します。

※記者発表内容はこちらから詳細をご覧いただけます

BCCCの副代表理事を務める杉井氏は「今までブロックチェーンは仮想通貨のイメージが強かった。ブロックチェーンの用途としてはトレーサビリティやエビデンスの証明など色々と言われているが、BtoBは一般消費者に見えないためわかりにくいという点がある。今回仮想通貨がステーブルコインになったことは大きなメッセージになるのではないか」とステーブルコインに期待を寄せている理由を述べました。

Zenの第2フェーズでは日本円と連動したステーブルコイン「JPYZ」を作るとのこと。半年を目処に日本円および世界の主要通貨に対してステーブルとなる仕組みを策定し、実装期間を経て、最大30社での企業間決済実験を実施する計画です。この実験を通じて日本発のステーブルコイン発行の実現に寄与していくとのことです。

本記者会見の内容については、日経xTECHなど、多くのメディアにも取り上げられています。https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/06909/

第4回「BCCC Collaborative Day」開幕!

記者会見が終わり、いよいよ「第4回目のCollaborative Day」のスタートです。まずは、平野代表理事よる開会宣言・主催者挨拶からはじまりました。

昨年発表されたリブラ、デジタル元。CDBCや法改正、キャッシュレス推進といった背景からもステーブルコイン元年になるはず。それを推進していきたいという意味もこめて部会を設立した。これからに向けて、ブロックチェーンがますます世の中に貢献していくと確信している」と力強い言葉で締めくくりました。

【基調講演】2020年代のブロックチェーンビジネスを俯瞰する

続いて、国立情報学研究所准教授の岡田仁志氏による基調講演が行われました。テーマは「2020年代のブロックチェーンビジネスを俯瞰する〜歴史から読み解くトラスト構造のパラダイムシフト〜」。

まずは貨幣の歴史について述べたあと、昨年Facebookが発行したリブラ、中国では今何が起こっているのかについて話を進めました。ブロックチェーン技術が普及していく過程のヒントとして、中国でのシェアサイクルが広がっていった過程について紹介。実は、都市によって発展していった過程が違うことが分析できたといいます。

上海市はサービスありきで自然発生型である一方で、北京市は政策主導型、広州市は技術主導型、深セン市は科技政策先導型など、4つの都市による発展の違いがあり、中国の政策はこの巧みな組み合わせで発展していったそう。

現在中国は ”デジタル人民元”を発行することを検討していますが、中国が発行した通貨を果たして中国外で流通することはあり得るのか?といったことについても中国の通貨の歴史に基づいて、独自の見解を述べました。貨幣を歴史の観点から紐解いていくことが、ブロックチェーンの未来のヒントとなることが分かる、有意義な講演でした。

【講演】ブロックチェーンの2019年を振り返り、2020年を語る

最後に、BCCCメンバーによる講演として、株式会社グラコネ代表の藤本真衣氏と株式会社デンソーのモビエレ事業グループDI室長の成迫剛志氏による「ブロックチェーンの2019年を振り返り、2020年を語る」対談が行われました。

藤本氏は「2019年は仮想通貨による寄付からブロックチェーンを活用したSDGs課題解決に取り込む社会実装のフェーズが一気に進んだと思う。またCDPCも今後注目していくポイント」といったコメントと共に、具体的な企業の活用事例を紹介しました。また会場限定での情報として、2020年のブロックチェーンの動向予測などについても語られました。

続いて成迫氏からは、「テクノロジーは過度な期待なサイクルの先に幻滅期に入りそのまま廃れてしまうこともあるが、ブロックチェーンは幻滅期でありつつも実用的なものが出てきている段階。中国が今後、国をあげてブロックチェーンに力をいれていくのをみると、勝負はこれからという印象を受けている」と話しました。信用信頼できるものを買いたい、信頼できる人から買いたい、信頼できる通貨で払いたい、この3点セットをうまくブロックチェーンで実装していくことが重要だと予測しました。

ほかにも、BCCCアドバイザーである森和孝氏による特別講演「シンガポールを中心とするアジアのブロックチェーン最新規則〜日本の立ち位置は?〜」や、BCCC副代表理事杉井靖典氏による講演「新時代のステーブルコインへの提言〜Zen Phase 2に向けて〜」、BCCC理事・トレーサビリティ部会長の鈴木淳一氏による講演「コンテンツのトレーサビリティ」など、その後も特別講演が続きます。

会の最後には、ブロックチェーンの普及活動に大きく貢献した人の表彰も行われました。

官民一体、親交を深めさらなる業界の発展へ

全てのイベント終了後は、同会場で懇親会が開催されました。乾杯の音頭を務めたのは、基調講演を行った国立情報学研究所准教授の岡田仁志氏。乾杯後も関連省庁の来賓によるご挨拶が続きました。

金融庁 総合政策局 フィンテック監理官 森拡光 氏
総務省 情報流通行政局情報流通振興課 課長 吉田正彦氏
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 課長補佐 内藤禎俊氏
内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室 参事官補佐 谷本琢磨氏

関連省庁の方々より来賓の挨拶を終え、官民一体となった業界全体の発展を祈願しました。

真剣な面持ちで話を聞いていた参加者の皆さんも、お酒を片手にリラックスした表情で、今後のブロックチェーンの適用について意見交換をしていました。新春にぴったりな豪華な料理に会話も弾み、登壇者への質問など、熱心に情報交換や交流の機会を楽しんでいたように感じられました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

BCCCの今後の活動はBCCCの公式サイトからもご覧いただけます。ぜひ今後ともご注目ください。

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この記事を書いた人
in.LIVE 編集部
in.LIVE 編集部 アステリア株式会社が運営するオウンドメディア「in.LIVE(インライブ)」の編集部です。”人を感じるテクノロジー”をテーマに、最新の技術の裏側を様々な切り口でご紹介します。