日本独自の帳票文化 ~kintoneとのデータ連携で見える可能性とは!?

日本におけるシステム開発、特に業務システムの開発では、工程の多くが帳票関連の開発で占められると言われている。
(※参考文献1,2)

海外の開発工程に比べて帳票がらみの開発にウエイトが置かれるのは、日本の商習慣はもとより、バックグラウンドにある文書作成の文化や生い立ちに違いがあるのではないだろうか?

注文書、御見積書、納品書、請求書、物品受領書

欧米諸国においては、1800年代後半からタイプライターが商業生産され、公文書にもはやくからタイプライターが用いられてきた。一方、日本では昭和に入ってもまだ、公文書は毛筆、縦書きで書かれていた。そのため、日本の帳票作成は手書きがベースとなっており、欧米諸国の帳票と比べ、罫線などの規定がかなり厳密なものとなっている。

日本の独特な帳票文化を一言で表すならば、「印刷物(紙)に重きを置いた帳票」となるであろう。こうした背景から、日本では業務システムにおける出力帳票に求められる要求が非常に高い。

開発工数圧縮のカギはノーコードに!?

紙文化の日本にもペーパーレスの波は押し寄せており、公文書も徐々に電子化され始めている。しかし、長年築きあげられてきた帳票のフォーマットが急になくなるということはなく、たとえそれが実際に紙に出力されなくとも、出力のレイアウトには高い要求がついてまわるのだ。

そのため、帳票の開発工数は重くなりがちなのであるが、この出力レイアウト等の工数を圧縮することができれば、帳票類を伴う業務システムの開発も、ライトに進めることができるのではないだろうか?

帳票開発の工数を圧縮するひとつの可能性としてあげられるのが、サイボウズが提供する、ノーコードで業務アプリケーションの開発を行うことができるサービス「kintone」の存在である。

kintoneでは、アプリケーションのレイアウトだけでなくデータ連携の流れなども含め、すべての開発をGUIベースの画面から直観的に作成することができる。
さらに、日本国産のサービスであるため、国内ユーザーが違和感なく利用できる帳票画面の作成もお手のものである。
リクエストに応じた画面カスタマイズや、モバイルへの対応も手軽に行うことができるため、開発工数の圧縮のみならず、利便性の向上も十分に期待できる。

社内データ資産とkintoneとのデータ連携

kintoneはWebデータベースサービスでもあるため、帳票画面を作成した場合、入力されたデータはkintoneのDB内へ格納される。
新規に作成される帳票や運用期間の短い帳票であれば、kintone内で完結させることもありだろうが、たいていは、既存のシステムやDBと連結させたいと考えるのが一般的であろう。

そこで望まれるのが、既存の情報資産とのデータ連携だ。ここでは、その手段のひとつとして、ASTERIA Warpのkintoneアダプターを活用する方法を紹介したい。

クラウドのkintone on cybozu.comと企業内情報を接続するkintoneアダプター

kintoneアダプターは、データ連携の一連の流れをGUIベースの専用画面から行えるツールだ。これを用いることにより、kintoneで入力されたデータを、既存システムやDBへ簡単につなぐことが可能になる。

もちろんkintoneアダプターを使わずに、データ連携のために個別にスクリプトを書いたり、csvなどで書き出したデータをkintoneへ流し込んだりする手段をとることも可能だが、開発工程を圧縮するのに、データ連携はできる限り手軽に行いたいものである。

手軽なデータ連携こそがkintone活用のキーポイント

データ連携に特化した業界シェアNo.1のEAIツール、ASTERIA Warpのkintoneアダプターでは、専用画面から項目を選択するだけの簡単操作でデータ連携を実現できる。実際の連携手順を見ておくとイメージがわきやすくなると思うので、一つ事例をご紹介しよう。

kintoneからデータを取得、宛先指定と本文作成、メール送信

kintone顧客リストを元に自動メール送信
・顧客リスト内のメールアドレスに自動的に更新案内メールを送信
・対象となる顧客は当月中に契約期間が終了する顧客
実際の手順はこちら

最後に

ASTERIA Warpは、ノーコードによる高速開発で、貴社における日々の業務効率を改善できるよう、サービス設計されている。
kintoneアダプターもこうした設計思想に準じた、将来性も万全なアダプターとなっている。貴社の業務システム開発のプロセスに導入し、さまざまなシステムやサービスとの連携時に活用して欲しい。

参考文献

  1. (論文:吉崎浩二)ソフトウエア開発マネジメントに関する考察
  2. (情報処理推進機構)ソフトウェア開発データ白書2014-2015」 6.7章[P.168-P.179]


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執筆者:ASTERIA Warp チーム

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