2017年11月27日
観光客が一般の農家さんの自宅に泊まる「農家民宿」という取り組みをご存知でしょうか?昨年だけで海外から1000人以上の宿泊を受け入れてきた秋田県仙北市。なにが外国人観光客を魅了しているのか?仙北市役所の坂本さんにお話を伺いました。
こんにちは!in.LIVE編集部の石川です。
今回、私は秋田県の仙北市に来ております。 仙北市とアステリア株式会社は、企業版ふるさと納税での協業をきっかけに以前から様々な実証実験を行っており、先日はこちらの農家民宿で「ふるさとテレワーク」の実証実験を行い大きな反響を呼びました。
▶ 大自然の中なら生産性もアップ!?
レジャー先や故郷でのテレワークを推進するアステリアの「ふるさとテレワーク」舞台裏
アステリア株式会社と深く関わりのある豊かな自然に囲まれた仙北市には、日本を代表する観光スポットも数多く存在しています。
まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような、町並みが続く武家屋敷。古き良き日本を感じられると国内外から人気な町並みです。私が訪れた10月中旬は木々がほんのり黄や赤に色づき、秋の準備を始めていました。
一方のこちらは、天候や時間帯によって様々なブルーに変化する美しい湖。日本百景にも選ばれた景勝地、田沢湖です。
その他、日本を代表する人気の観光スポットが多数存在する仙北市には、年間で約500万人もの観光客が訪れるのだそう。中でも最近は、海外からの観光客が急増。
仙北市に宿泊した海外観光客は昨年だけで2万人を超えており、そのうち1000人以上が素朴な田舎暮らしを体験したいと、現在仙北市で積極的に推進されている「農家民宿」に滞在しているのだそうです。
なぜ、こんなにも多くの海外観光客を魅了しているのか?
仙北市の「農家民宿」の取り組みについて、農林部総合産業研究所 農山村体験デザイン室の坂本さんにお話をお伺いしてきました。
お話をお伺いに訪れたのはこちらの仙北市西木総合開発センター。
右手には田んぼが広がるのどかな立地です。
坂本 昂嶺(さかもと・たかね)さん
仙北市農山村体験デザイン室 主事
1996年生まれ。平成27年4月に秋田県仙北市役所に入庁し、教育旅行とグリーンツーリズムの担当部署である「農山村体験デザイン室」に配属になる。グリーンツーリズム推進事業を担当し、県内外へのグリーンツーリズムの周知活動や、地域受入団体のサポート等を行っている。近年では外国人旅行も増加しており、平成28年には仙北市内の農林漁家体験を提供する宿泊施設の外国人宿泊者数が1000人を突破する。
木々が生い茂る山を通り抜けると、ひっそりと佇む農家民宿『星雪館』がありました。 本日こちらに香港からのお客様が到着されるとのこと。笑顔で迎えてくれたのは『星雪館』で女将をされている明るい笑顔が印象的な門脇富士美さん。
富士美さんは積極的に海外観光客の受け入れをしており、農家民宿の女将だけではなく、ほうれん草農家としての顔も持っています。お手製のごま柚餅子をいただきながら、待っていると4人のお客様がやってきました。なぜ、ここ仙北市を訪れたのかお伺いしてみました。
ー こんにちは!本日はレンタカーでいらしたのですね!
日本は何回目なのでしょうか?(以下日本語に翻訳)
日本は6回目で、さっきまで武家屋敷を見てきました。ここの紅葉を見てみたかったんです。
ー 6回も!武家屋敷を見に仙北市にいらしたのですね!
はい。ずっと、秋田県には来てみたいと思っていたんです。秋の武家屋敷も見てみたかったし、秋田県はお米がおいしくて、お酒が美味しいと聞いていたので。あとは、香港では”秋田犬”がとても人気で、ぜひ会ってみたかったんです(笑)!今、秋田犬が香港では話題なんですよ!
それに、もう東京や京都には行ったことがあるので、紅葉が見られそうな東北に行こうって思って来ました。でも、ちょっと早かったかな。
ー ぜひ、こちらのタブレット(Handbook)を見てください!武家屋敷の紅葉がピークを迎えるとこのような絶景になるんですよ!
やっぱり、他の季節も美しいですね。次は春の桜の時期にも来てみたい!こうやって写真で見られて楽しいですね。ドローンの桜の動画も素敵ですね!また春にここに来たいと思っています。
ー ありがとうございます!ぜひ、ゆっくり日本を楽しんでいってくださいね!
今回は、地域や農家さんが一体化し、インバウンドや観光に力を入れている仙北市の取り組みをご紹介しました。
観光客を誘致するために新しく何かを作るのではなく、身近にある景色やなんでもないの会話、郷土料理などの、昔から当たり前のように存在する素朴な日常が、観光客に取って実は忘れられない経験になるのかもしれません。
美の秋田・桃源郷をゆく|秋田のグリーン・ツーリズム総合情報サイト http://www.akita-gt.org/index.html
編集部では、仙北市で農家民宿を営むお二人にもお話を伺いました。
記事の後編として公開予定ですので、どうぞお楽しみに!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。