2024年2月6日

マンガでわかる生成AI【第1話】キャラ設定からはじめよう!

一人暮らしを始めたばかりの沙織の心強いパートナーは「生成AI」!? 日常や仕事で起きるさまざまなピンチを、生成AIと共に乗り切れるのか!? 「ChatGPT」などでおなじみの生成AIを使いこなすためのヒントをマンガで解説します。


(企画・原作:森一弥 作画:佐倉イサミ

マンガで分かる生成AI【第二話 写真も文書も読み込んじゃえ!】に続く・・・

キーワード解説

ジェネレーティブAI 【Generative Artificial Intelligence】
日本語だと「生成AI」や「生成系AI」などと表記されることも多い。2022年11月の「ChatGPT」の公開をきっかけに広く認知されるようになった大規模言語モデル(Large Language Models、略称LLM)を使ったチャットシステムや、「Stable Diffusion」や 「Midjourney」に代表される画像生成のほか、音楽や音声、動画、プログラムコードなど、クリエイティブな活動で作られるものを出力できるAIのこと。

プロンプト 【Prompt】
(ジェネレーティブAI、特にChatGPTなどの大規模言語モデルを扱う場合において)AIに対してユーザーが指示・命令するために入力する文章のこと。画像生成でもほぼ同意だが現時点での画像生成系AIでのプロンプトは特殊な指示をするキーワードを区切って入れていくものが多く「文章」という感じではない。

プロンプトエンジニアリング 【Prompt Enginiering】
プロンプトに入力する文章に工夫をこらして目的の回答を得るための技術。定番となりつつある方法のほか、新しい手法が日々「発見」され論文として公開されていたりする。 体系立てられた技術ではなく、研究者や専門家もトライアンドエラーを繰り返しているため「発見」と表現される。

ロール プロンプティング 【Role Prompting】
プロンプトエンジニアリングの定番のひとつ。キャラ設定を明示することで回答をある程度コントロールすることができる。例えば同じ科学用語に関する説明でも「小学校の先生」や「大学の研究者」などと定義することで、返される回答の難易度は大きく異なる。

トト先生の生成AI塾

本編ではチラリとしか出ておらぬが、次回より大活躍する(予定)のトト様じゃ。物分りの悪いお前たちにワシからこっそり補足してやろうかの。 今回はキャラ設定、いわゆる「ロールプロンプティング」の話じゃったの。

AIへの入力となるプロンプトは工夫次第で結果が大きく変わっていく。プロンプトでより詳しい内容を指定すればそれに準じた回答になっていくはずじゃ。まるで魔法の呪文みたいじゃろ?一度ですべての人物像を説明せずとも周りの状況などの補足を順次行っていく事もできるぞ。今の流行りはチャット形式じゃからのぉ。

例えば「あなたは小学校の先生です」とキャラ設定したあとに「今は算数の授業中で、図形の面積を求める授業です」などと状況をより詳しくしていくことで回答の精度を上げていくことが出来るんじゃ。これはロール(役割)だけでないので、「ロールプレイプロンプティング」とも言われたりしておるのぉ。

原作者のオマケ裏話

RPGではキャラメイクに時間をかけてコダワルくせに途中で飽きてしまいがちな森です。ChatGPTをはじめとした生成AIがだいぶ流行してますね。私も初めて触ったときは日本語の精度の高さにビビったものです。本マンガは生成AIの話をわかりやすく伝え、いままで触らなかった人にも触ってもらえればいいなーなんて思いで始めました。

私自身も生成AIを毎日使って仕事することが多くなっています。例えば、このマンガを作るに当たっての設定を色々検討しましたが、『くりぷと★かれん』の全13話の内容をChatGPTに考えてもらったり、各キャラの初期イメージなんかもDALL-Eで作成していたりします。流石にそのまんまという訳にはいかないですが、アイデアを膨らましたり、雛形になったりと、すでに欠かせない技術になりつつある生成AIですが、まだまだ進化していくようです。

次回以降も生成AIの活用ポイントをストーリー仕立てで出していければと思いますのでよろしくお願い致します。

Xにてマンガの裏話や日々のつぶやきも更新中です。ぜひフォローしてみてください。https://twitter.com/dekiruco
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この記事を書いた人
森 一弥 アステリア株式会社 ノーコード変革推進室 エバンジェリスト。 2012年よりインフォテリア(現アステリア)勤務。2017年3月までは主力製品「ASTERIA WARP」のシニアプロダクトマネージャーとしてデータ連携製品の普及に務め、特に新技術との連携に力を入れる。 ブロックチェーン技術推進の一環として実証実験やコンサルティングなどを実施。ブロックチェーンを活用した株主投票では特許を取得。またブロックチェーン推進協会(BCCC)では技術応用部会を立ち上げ、技術者へブロックチェーンアプリケーションの作り方を啓発している。現在はAIやIoTなど先端技術の調査、普及啓発に努めている。