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データドリブンとは経験や勘、度胸に頼るのではなく、業務などで取得できる膨大なデータを収集・分析し、ビジネスの意思決定や課題解決などを行うことです。
データドリブンは、主に4つのフェーズに分けられています。
データ収集を行う際にはあらかじめゴールを設定し、データ分析でどのような情報が必要なのかを決定してから、データサーバーにデータを蓄積します。
データ収集で重要なことは、ビジネスの意思決定や課題解決に欠かせない、必要なデータを収集することです。
データはそれぞれの部門の業務システムやWebサーバー、IoTや外部サービスなど、自社で保有しているデータの他、外部のオープンデータなども含まれます。
蓄積したデータを目的に合わせて整理・分類してから、分析を行います。
アルゴリズムを用いてデータの時間的変化やほかのデータとの関連性などを算出し、定量的なデータや定性的なデータを導き出します。
また導き出したデータを羅列しているだけでは、分析結果を理解しにくいため、データの可視化が必要です。
分析結果を分かりやすくするために、グラフや図などを使ってデータ分析結果の再加工や再構成をします。
データを可視化することで、データの分析結果の内容をより理解しやすくなり、分析結果の価値が高まります。
データの分析結果をもとに、具体的な施策となる「アクションプラン」を検討します。
アクションプランを検討する際には、いくつかの選択肢が抽出されますが、アルゴリズムやAIなどでの判断が難しい場合は、トレードオフでの判断が必要です。
決定したアクションプランを実行することで、解決や改善に向けて進むことができるようになります。
データドリブンの注目が高まっている理由は、主に3つあります。
近年では、顧客が店舗で商品の購入やサービスを利用する際に、インターネット上で得た情報を精査してから、行動を起こす傾向が高まっています。
リアルとデジタルを行き来するといったように、顧客行動が複雑になっていることで、よりデータドリブンが重要になります。
複雑になっているのは、顧客行動だけではありません。
顧客行動の複雑化により、商品やサービスを提供する企業にも大きな影響を与えています。
顧客のニーズに応えるためには、市場ニーズにあった商品開発や、顧客ひとりひとりに合った購買方法の提供など、現場作業も複雑になります。
現場業務の複雑化の問題を解消するためにもデータドリブンが重要となってきます。
データドリブンを習慣化することは、データ活用を習慣化することでもあります。
蓄積したデータを分析することで、新たなビジネスの可能性や販路などに気付くことが出来ます。
また、市場における商品やサービスのライフタイムが短くなり、顧客は常に新しいものを求めています。
市場の需要と供給も敏感に変動しているため、企業が安定して利益を得るためには、精度の高い業務プロセスをいち早く実践することが必要不可欠です。
そのためには、データドリブンにより企業が抱える様々な問題や課題を早期に発見し、解決に取り組まなければなりません。
データドリブンから得られるメリットは、主に3つあります。
経営判断を経験や勘、度胸で成功している企業もあるでしょうが、データドリブンによってデータによる根拠を得ることができます。
個人の能力に依存する経験や勘などは、再現性が低いことが問題でしたが、データによって裏付けられることで、経営判断においても同様の意思決定が可能になります。
ビジネスでは予想もしないところに、ボトルネックが潜んでいます。
ボトルネックがどこに潜んでいるか分からない場合、発見して解決するまでには相当な時間が必要です。
しかし、データドリブンを実現させ、蓄積したデータを分析すれば、早期にボトルネックを発見できる可能性が高まります。
近頃では、顧客のニーズが多様化しているため、競合他社と差別化を図るには、一人ひとりの顧客に合わせて商品やサービスを提供する必要があります。
顧客に関する様々なデータを収集することで、パーソナライズされたマーケティングやサービスができるようになります。
データドリブンに取り組む際には、いくつか注意点があります。
データドリブンを実現する際にデータの分析をできるだけのスキルを持った人材を育てる・確保することが出来ればデータドリブンをスピーディに進めることが可能になります。
データの分析を専門に行う「データサイエンティスト」や、分析したデータから問題や課題を解決する方法を導き出す、自社のビジネスに精通した人材も確保できるのが理想でしょう。
ただし、現状では多くの企業でデータサイエンティストが不足しているため、システムを活用するなど、誰でも簡単にデータを分析できる状態にすることが重要です。システム・体制等含めそれぞれの企業に合ったデータドリブンを実現するための環境作りを行いましょう。
データドリブンを実現させるにはデータの蓄積が必要となるため、社内中のデータを収集しなければなりません。それぞれの部署が独自の形式で蓄積しているデータを集めるためには、社内の理解と連携が必要です。
また、データドリブンを実現しても、社内の理解が低かったり浸透していなかったりすると、効果を発揮出来ません。
データドリブンで得られるメリットなどを説明できるようなコミュニケーションを社内に浸透させながら、社内のデータを集め、活用していきましょう。
データドリブンを実現するためには、ツールの導入をおすすめします。
データドリブンを支援するツールには様々な種類がありますので、自社の目的や状況に合わせて、最適なツールを導入しましょう。
蓄積したデータを収集・統合・管理するためのツールが、「DMP(Data Management Platform)」です。DMPにデータを集約しておけば、ほかのツールと連携するなど、データの活用が可能になります。
マーケティングを自動化するのが、「MA(Marketing Automation)」ツールです。
MAツールを活用すれば、顧客に関するデータの分析や、データに基づいたマーケティングを実践出来ます。
「CRM(Customer Relationship Management)」は、顧客の基本情報や購買履歴、それぞれの顧客のクレームや問い合わせ内容などを管理する、顧客関係管理ツールです。
CRMに蓄積した顧客に関するデータは、顧客理解を深めるためだけではなく、最適な戦略を練る際にも活用することが出来ます。
リアルタイムで複数の業務システムのデータを収集する ために欠かせないのが、データ連携ツールです。データ形式が異なる業務システムのデータを連携させる場合、データの変換が必要になります。データ連携ツールを導入することにより、システム間のデータを自動で連携することが可能になります。またデータ連携ツールを導入することにより様々なシステムを連携させることで、データの活用だけでなく業務の自動化・効率化も実現可能です。
特にデータドリブンを行う際には、社内の様々なシステムに蓄積されているデータを集約し活用できるような状態にすることが必要ですが、それらを手作業で集めるにはかなりの時間と労力が必要になります。データ連携ツールを導入することにより、連携など必要な作業に対しての時間はなるべく削減を行いながら本来行いたいデータの分析に時間を使いましょう。
データ連携ツールの「ASTERIA Warp」は、専門的な知識がなくても利用可能なノーコードで設計開発が出来ます。上でも述べた通り、データの連携・活用には人材が不足しているからこそ、システム開発経験がない現場のメンバーでもシステム構築をできるかがカギとなります。
ビジネスで使われるさまざまなシステム同士を連携できるASTERIA Warpを活用することにで、システム構築にかかる時間を削減することができます。
データドリブンを実現させるには、データ収集を始め、データ分析やデータの可視化、施策・アクションなど様々な作業が必要です。そのため、ハードルが高いと感じる企業も少なくありません。
IT人材が不足している今だからこそ、スムーズにデータドリブンを進めるためには、支援システム等を活用しながら誰でも分析・活用を行うことが出来るよう、自社に最適な方法やツールを探してみてはいかがでしょう。
PM・SE・マーケティングなど多彩なバックグラウンドを持つ「データ連携」のプロフェッショナルが、専門領域を超えたチームワークで「データ活用」や「業務の自動化・効率化」をテーマにノウハウやWarp活用法などのお役立ち情報を発信していきます。
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