
データに基づいた迅速な意思決定(データドリブン経営)は、企業成長に不可欠です。これまでDXを阻んできた最大の壁は、システム間に散らばったデータを一か所に集める「データ連携」でした。
ASTERIA Warpは、ノーコードでデータ連携を実現し、データ統合の共通基盤を築くことで、多くの企業でDXを実現してきました。
しかし、データ連携が効率的になればなるほど、企業が扱うデータの種類と量は爆発的に増加します。その結果、データ活用の次のフェーズで、以下のような共通の課題に直面することが多くあります。
データサイエンティストが業務時間の約4割を、データの検索や準備といった非生産的な作業に費やしているという調査結果は、この課題の深刻さを示しています 。ASTERIA Warpで実現した効率化を、活用フェーズで失わないためにも、「データを理解し、信頼できる」段階へ進む必要があります。

データドリブン経営を一時的な取り組みで終わらせず、継続的な企業文化にするためには、データを有効活用するためのルールや仕組み、すなわち「データガバナンス」が欠かせません。
このガバナンス戦略を実際に実行するための「データの地図」となるのが、データカタログです。Mashuのようなデータカタログは、社内のあらゆるデータ資産に関する情報(メタデータ)を一元的に収集・整理し、利用者がセルフサービスで検索・理解できるようにします。例えるなら、膨大な蔵書を瞬時に探し出せる「図書館の蔵書検索システム」と同じ役割です。
Mashuは、単にデータの場所を教えるだけでなく、データ利用における根本的な課題を解決することができます。
課題の変遷で見ると、ASTERIA Warpユーザーが次に進むべきフェーズを、Mashuが強力にサポートします。
| フェーズ | 主な悩み | ASTERIA Warpによる貢献 | Mashu連携で解決できること |
|---|---|---|---|
| I. 接続・統合 | データのサイロ化、手動での非効率な連携 | ノーコードによる迅速なデータ連携と内製化促進 | 統合データの定義、出所、信頼性の不明確さ |
| II. 利活用・分析 | 必要なデータが見つからない、検索時間の浪費 | データハブへの効率的なデータ転送(ETL/EAI機能) | データ資産のセルフサービス化、分析準備時間の短縮 |
| III. ガバナンス・統制 | 法規制の対応、全社的な透明性の欠如 | 連携処理の自動化とフローの集中管理 | データの加工履歴の管理(リネージ)、統制の実行 |

ROBONとアステリアの協業により、MashuはASTERIA Warpとの連携機能を提供しています。この連携のポイントは、データを「繋ぐ」だけでなく、データの信頼性を決める「加工プロセス」そのものをガバナンスの対象にできる点にあります。
具体的には、ASTERIA Warpが実行するデータ加工プロセス(変換・ロジック)のメタデータを、Mashu上で迅速に管理することが可能となりました。これにより、最終的なデータセットに、ASTERIA Warpによる加工履歴という「加工証明書」が自動で付与されることに等しく、データの透明性が飛躍的に向上します。
この連携は、ASTERIA Warpユーザーの皆様に大きな価値をもたらします。
| 価値創出軸 | ASTERIA Warpの貢献 | Mashuの貢献 | 統合ソリューションのメリット |
|---|---|---|---|
| データの系統(リネージ) | データの抽出・変換・ロードのフロー実行 | 実行フロー情報のメタデータ化と可視化 | データガバナンス基盤としての「透明性」と「信頼性」を同時に確保 |
| 活用スピード | データ連携のリードタイム削減 | 必要なデータ資産の迅速な検索と理解 | データ分析のための準備時間を大幅に削減し、データドリブン経営を加速 |
| 内製化推進 | ノーコードによる開発効率の向上 | 担当者だけが知っていた知識(データ定義や注意点)の共有 | 開発と利用の両面で内製化を支え、IT人材不足の悩みを解消 |

DXの成功は、システムを「繋ぐ」こと(ASTERIA Warpの強み)と、繋がれたデータに「信頼性」を与えること(Mashuの強み)の両輪で達成されます。
ASTERIA Warpが効率的なデータ統合を推し進め、Mashuが「データの地図」を提供することで、データ活用の最大のボトルネックであった「検索・準備の手間」と「信頼性の不明確さ」を根本から解消します。
Mashuは、ASTERIA Warpの導入を検討される企業様にとっても、非常に効果的なツールです。ASTERIA Warpでデータ連携を行う前から、Mashuを活用しデータ資産の定義と管理ルールを設計することができます。これにより、連携を開始したその瞬間からデータに「信頼性」と「透明性」が担保され、データ活用への移行がスムーズになります。
またMashuはASTERIA Warpだけでなく、kintoneのようなSaaSアプリケーションや、SnowflakeなどのクラウドDWHなど、幅広いデータソースにも対応しており 、企業全体のデータガバナンス基盤としても機能します。
ASTERIA Warpをご利用中、またはご検討中の皆様、ぜひMashuとの連携で、データ資産の真価を最大限に解放しませんか。
Mashuは、DXの「もう一歩先」を実現するための最適なツールです。具体的な連携機能の詳細や、無料トライアルについては、ROBONまたはアステリアまで、お気軽にお問い合わせください。
株式会社ROBON(ロボン)は、「IT技術で全てのお客様の生産性を飛躍的に向上させる」ことを経営理念とし、専門家に依存していた業務を自動化し、企業の生産性を向上させることを目的としています。労働人口の減少やIT人材不足が進む中、ROBONはフルマネージド型の自動化サービスによりスピードとコストの課題を解決し、企業のデジタルトランスフォーメーションを力強く支援しています。

![MDMコラム[入門編]第1回:マスターデータ管理(MDM)とは?メリットや進め方、導入事例をご紹介!](https://www.asteria.com/jp/wp-content/uploads/2013/01/warpblog_88671186_title01.png)



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