データの民主化とは?

2023/03/02

DATA DEMOCRATIZATION

データの民主化とは

データの民主化とは、企業の社員全員がデータにアクセス可能で、データを有効活用できる環境を整えることを指します。多くの企業では、データを集めることそのものに注力しがちですが、良質なデータを多く持っていても、そのデータが上手に活用されていなければ、データの価値はあって無いようなものです。データの民主化に取り組むことによって、誰もが自由にデータを扱えるようになり、業務効率の向上が期待できます。また、データの活用によって分析から意思決定までが短縮され、良質なサービスが提供できるようになることで、顧客満足度の向上につながります。

データの民主化が必要な理由

現在、多くの企業がデータの民主化に注目しています。その主な理由として、以下の4点が挙げられます。

DX実現のため

政府は企業DXの推進を政策として行っています。日本では近年、労働人口減少や働き方改革で、労働生産性を高めることが課題となっており、日本企業がDXに取り組まなければ、他国との競争上の優位性が失われてしまう恐れがあると言われています。少ない労働力で高い生産性を保つためにも、データの民主化により、誰もが自由にデータを活用して業務の効率化を行うことが必要です。データ民主化を実行することで、DXも促進されます。

技術の進化が高速化しているため

IT技術の進化は、日々発展し続け高速化しています。技術の移り変わりが激しく、市場に集まるデータの流れも高速化しています。進化の流れを敏感に察知して、ビジネスも時代の流れに乗っていかなければ、市場における競争力も低下してしまうでしょう。技術の移り変わりに素早く対応するためにも、データの民主化を進め、変化に強い社内風土を確立することが必要です。

意思決定・行動を早くするため

部門に関わらず、企業が意思決定を行う際には、判断するためのデータが必要です。データを分析し、企業にとって良い結果にならない場合は、早急に原因を突き止めて改善しなければなりません。改善の機会を逃すことによって、企業力を大きく低下させてしまうこともあります。改善が必要な際に素早い行動を取れるように最新のデータを収集し、改善に向けた意思決定を素早く行う必要があります。

社内統制をはかるため

「社内全体にどのようなデータがあるのか分からない」「他部門のデータを把握していない」などは、業務効率が悪いケースと言えます。既にデータがあるのにもかかわらず、データの存在を知らなければ、データ収集に無駄な時間をかけることになりかねません。また、例えばセキュリティ事故が起こった際に、「事故の経緯が分からない」「トラブルが起きたデータの内容が分からない」などの理由で、初動対応が遅れてしまうこともあるでしょう。データを民主化することで、誰もがデータを把握できるようになります。業務効率化が進み、トラブル時の行動も素早くなることで、社内統制もはかれるようになります。

データの民主化を進めるための手順

データを民主化するといっても、何から始めたら良いか分からないという方も多いでしょう。こちらでは、データの民主化の手順を解説します。

社内データを統合する

まずは、各部門ごとにバラバラに管理されているデータを1ヶ所に集めることから始めます。同じカテゴリーのデータを集め、重複していれば統合し、カテゴリー別に分類していきます。データを正しく分類することで、データ活用の幅は広がるでしょう。

データの活用目的を明確にする

企業や組織によって、データをどのように活用していきたいかは異なります。社内データが統合できたら、データの活用目的を明確にしていきましょう。活用目的には、例えば「店舗ごとの売り上げデータをリアルタイムで確認したい」「顧客情報を分析して、顧客満足度を高めたい」などがあります。データの活用目的を明確にすることで、どのようなデータを収集し、活用しなければならないのかが分かるようになります。

データを収集する

社内に存在するあらゆる情報を全てシステムに投入してしまうと、分析精度が低下し、余計なリソースを消費してしまいます。「どのデータを活用して良いのか」の判断が鈍り、意思決定がしづらくなってしまうからです。まずは、データ活用の目的に沿って、統合したデータの中から目的に合ったデータを収集していきましょう。目的に沿わない不要なデータは、システムに投入しないのがポイントです。必要なデータを精査しながら継続的に収集していきましょう。また膨大なデータを収集するにはとても時間がかかります。ここで既に社内に散在するデータをデータ連携ツールを使って自動収集を行うことにより効率化しながらより正しいデータを活用することができるでしょう。

データの民主化を成功させるためのポイント

データの民主化は手順通りに進めれば終わりというわけではありません。次にご紹介するポイントを押さえていくことで、失敗を防ぐことに繋がります。

データを定期的に整備する

取り扱うデータが増えることで、類似したデータが複数システムに散在し、「データのサイロ化」が発生することがあります。例えば、マーケティング部門と営業部門で別の取引先リストを所有している場合、互いにデータを共有できない状態が、サイロ化している状態です。データのサイロ化を防止するためには、定期的なデータ整備を行う必要があります。そのために必要となるのが、それら社内に点在している各データを連携し、常にデータが共有化された状態にすることが重要となります。

データを管理しやすい体制を整備する

データの管理方法が複雑だと、管理する人が限られたり、時間が掛かったりして、管理コストが増加してしまいます。データの民主化を維持し続けるためにも、管理しやすい体制を整備することが重要です。データ管理のオペレーション手順を短く簡潔にし、誰でも簡単に操作できるようなシステムマニュアルを作成すると良いでしょう。データ管理が属人化しないために、従業員への勉強会や講習会などを行うのもおすすめです。

誰でも編集しやすいようにデータを整備する

編集方法が複雑だと属人化しやすく、担当者が変わったときにうまく対応できません。例えば、Excelのマクロ機能を使ったデータの場合、マクロを組んだ担当者が異動したり退職したりすると、後任担当者がメンテナンスできなくなってしまうケースがあります。データの民主化を進めるためにも、誰にでも編集しやすいデータを共有することが大切です。

また誰でも使いやすいデータの整備のためには、どのような形でデータの整備を行うかも重要です。クラウドストレージやクラウドDWH上にデータを貯めておくことで現場でのデータ活用もしやすくなるでしょう。

データ活用・連携基盤の事例紹介

データの民主化の手順や運用方法を知り、実際に実践したいと思う方は多いのではないでしょうか。そこでデータ連携ツール「ASTERIA Warp」を活用し、実際にデータの民主化を実現した2つの事例をご紹介します。

千葉トヨペット株式会社様

トヨタ系列の自動車ディーラーである千葉トヨペット株式会社様では、「多岐システムに存在するデータを柔軟に活用したい」とのニーズがありました。データ活用実現のためのツールを検討した結果、使いやすさと低コストという観点で、ノーコードによって非エンジニアの方でも手軽にデータ連携ができる「ASTERIA Warp Core」を採用しました。導入後は、開発工数が1/8に減少。コーディングが不要になったことで、半日以上かかっていたデータ抽出処理開発も、約30分に短縮しています。

株式会社アドウェイズ様

インターネット広告事業をはじめ、メディアやアプリの開発・運営事業など幅広い事業を行う株式会社アドウェイズ様では、広告配信データ収集を手作業で行っていました。さらに、広告媒体の追加、取得データのカラム変更などにも柔軟な対応が求められていたため、ノーコード技術で業務の自動化を支援する「ASTERIA Warp」を導入しました。ASTERIA Warp導入後は、手作業で行っていたデータ収集作業が自動化されたことで、100時間の業務時間を削減することができました。さらに、メンテナンスコストの抑制や運用者の削減にも成功しています。

まとめ

技術の進化が高速化し、企業は意思決定や行動を迅速に行うことを求められています。社内統制をはかり、DXを実現していくためにもデータの民主化は必要です。今回は、データの民主化の進め方や運用のポイントについて詳しく解説しました。非エンジニアの方でも手軽にデータ連携が可能な「ASTERIA Warp」の導入事例についてもご紹介したので、ぜひ参考にしてください。

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