こんにちは、株式会社信興テクノミストの渡部と申します。
この記事では、Sansanに取り込んだ名刺情報をASTERIA Warp でCSVファイルに出力する方法についてご紹介します。
Sansanに取り込んだ名刺情報とCRMなどの社内システムが連携されずに、いまいち情報共有がされていないと感じている方たちのご参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
まず、Sansanを連携する事前準備として、ASTERIA Warp、フローデザイナーにSansanアダプターを追加します。
ASTERIAフロー管理コンソールの[システム]-[アップデート]-[アダプター]を選択し、[アダプター] 画面を表示します。
[アップロード]ボタンをクリックすると表示される[アップロード]ウィンドウからSansanアダプターのasarファイルをアップロードします。
ASTERIA Warpを再起動して、ASTERIAフロー管理コンソールの[アダプター]画面を表示し、[Sansan Adapter]が表示されていれば成功です。
フローデザイナーの[ツール]-[コンポーネント/マッパー関数の取得]を選択し、[コンポーネント/マッパー関数の取得]ウィンドウを表示します。
[sansan-XXXX.xxxx.jar]を選択してダウンロードをクリックして[Sansan Adapter]をフローデザイナーにダウンロードします。
※本操作時には、[sansan-2206.1300.jar]となっております。
フローデザイナーを再起動し、Sansanタブが表示されていれば成功です。
つづいて、Sansanの接続先を指定するコネクションを作成します。
[コネクション]アイコンをクリックして、[コネクション作成]ウィンドウを表示します。
[接続種別]プルダウンを[Sansan]に設定し、Sansanコネクションを作成します。
Sansan API Keyを入力してコネクションを保存します。
※Sansan API Keyがわからない方は、以下のURLからSansan API Keyを取得してください。
作成した[Sansanコネクション]が表示されていれば成功です。
事前準備が整ったところで、フローを作成していきましょう。
作成するフローでは、前回取得した名刺情報から更新した名刺情報のみを取り出し、名刺CSVファイルに出力します。
まず、現在実行日時を保管するためのフロー変数(datatime)を作成します。
データ型は、日付型(Datatime)を指定します。
次に処理完了前に実行時間タイムスタンプを出力した前回実行日時ファイルを読み込みます。
次にMapperコンポーネント、SansanBizCardGetByPeriodコンポーネントを配置します。
Mapperコンポーネントでは、SansanBizCardGetByPeriodコンポーネントで取得する名刺情報の取得条件を設定します。名刺更新日時(開始)から名刺更新日時(終了)の範囲に更新した名刺情報を取得条件とします。
Mapperコンポーネントで、前回実行日時ファイルから読み込んだ前回実行日時をStrToDateStd関数で日付型に変換して名刺更新日時(開始)に設定します。
SansanBizCardGetByPeriodコンポーネントの名刺更新日時(開始)、名刺更新日時(終了)は日付型なので、前回実行日時ファイルから読み込んだ前回実行日時(文字列型)を取得条件に使用する場合は、変換が必要になります。
後述での説明になりますが、前回実行日時ファイルには「yyyy/MM/dd HH:mm:ss.SSS」の形式で出力しているので、StrToDateStd関数の日付フォーマットには「yyyy/MM/dd HH:mm:ss.SSS」を設定します。
名刺更新日時(終了)にはNow関数で取得した現在実行日時を設定します。
Now関数の日付フォーマットはDateTime型(日付型)にします。
Now関数で日付フォーマットを日付型に設定しているので、名刺更新日時(終了)に設定する際には変換は不要です。
Now関数の値は現在実行日時をフロー変数(datetime)に保管します。
SansanBizCardGetByPeriodコンポーネントでは、コネクション名に作成したコネクションを設定します。
次にSansanBizCardGetByPeriodコンポーネントをダブルクリックして、[Sansanビルダー] ウィンドウを表示します。
[Sansanビルダー]ウィンドウから取得する項目にチェックを付けます。
次にCSVファイルを出力するためのFilePutコンポーネントと、出力内容を設定するためのMapperコンポーネントを配置します。
最後に、フロー変数に格納しておいた現在実行日時タイムスタンプを前回実行日時ファイルに出力して完了になります。
フロー変数に格納しておいた現在実行日時タイムスタンプを前回実行日時ファイルに出力する際にはFormatDate関数を使用して日付型から文字列型へ変換します。
日付フォーマットは、前述での説明であったように「yyyy/MM/dd HH:mm:ss.SSS」を設定します。
以上がSansanの名刺情報をCSVファイルに出力するフローの作成になります。
本稿のフローではCSVファイルを出力するようになっていますが、組み合わせることでSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)等のシステムやデータベースにも直接名刺情報を登録することもできます。
社内システムなどと連携してSansanの名刺情報を素早く活用したいとお考えの方のご参考になれば幸いです。
2007年に信興テクノミストに入社。10年以上に渡りASTERIA Warpを使用したフローの開発に従事しており、プロジェクトリーダーとして数々のお客様の案件を担当しています。
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