なぜか社内にワインセラー、しかも在庫管理が意外と手間。
一部のお客様はご存じかと思いますが、実は弊社のリフレッシュエリアには2台のワインセラーが設置されており、合計で48本のワインが格納できます。
従業員同士やお客様との懇親を目的に設置されているワインセラーなのですが、非常に利用率が高く、気がつくとワインが入っていない、ということも多々発生するようになってきました。
しかもワインってビールと違って種類が多いので、普通の社員だと発注が難しいようなんですね。赤がいいのか、白がいいのか、スパークリングがいいのか、悩んじゃったり、そもそも高いのか安いのかもよくわからない、と。
で、ある程度知っている人が発注せざるを得ないという問題があり、ちょっと知識のありそうな私垂見(ASTERIA Warpのマーケティング部長しております)が発注担当となったわけであります。
つまり私が毎回発注をしなければならないわけなんですが、前述の通り仕入れを忘れて大事な時にワインがない!ということが度々起きていたんです。
目次
リフレッシュエリアは1階、オフィスは10階にありますので、ちょくちょく見に行けばいいのですが、出先とかですてきなワインを発見することもあります。
また、弊社代表の平野は普段シンガポールにいるのですが、日本に帰ってくる際に免税店エリアを必ず通過してきますので、これは絶好の仕入れタイミングだったりするのです。
なので実際にオフィスに来ると私の机の上にワインが置いてある事がよくあります。
実在庫がわからない形で買わざるを得ないので、同じようなものを買ってきてしまうことも多く、事実同じ銘柄のワインがかなり重複しています。赤が欲しいのに白を買ってきたり、また、ワインセラーが満杯なのに追加で買ってきてしまうと、これはこれで管理する側としては困ってしまいます。
まぁ、飲んじゃえばいいだけなんですけどねw
で、IoTを利用してこれらをうまく管理できないか、と考え始めました。
私もセミナーでよくお話するのですが、IoT関連のプロジェクトはクロスファンクションが正解だとつくづく思います。部門を横断して、やりたいこと、やれること、やれる人、知ってる人、思いが強い人、を横串しで組み合わせてリードしていかないとまず立ち上がりません。
私は、”楽にワインの在庫を管理したい、それともっと美味しい酒を飲みたい”という強い思いだけはありましたよ、もちろん!
そして幸い弊社にはこれが実現できそうなソフトウェア製品と優秀なR&Dチーム、仕入れをしてきてくれるお財布(兼インポート・ハンドキャリー担当)がすでにおりましたので、さっそくリフレッシュルームでコーヒーを飲みながらプロジェクトチームメンバーでワインセラーを眺めつつ、絵を描き始めました。
まず登場するのが、弊社のIoT対応モバイルアプリ作成プラットフォームの「Platio」です。
買ってきたワインのエチケットをPlatioで撮影し、入庫日とワインセラーのどの位置に入れたかを入力します。ここを物流系の本格的な入庫管理システムのように自動でやることは当然可能ですが、さすがに48本なので、導入コストを考えれば、人手でやれば十分なレベルです。
さらに、ワインセラー内に在庫の有り無しを拾えるBluetoothセンサーをセット。今回はレンジャーシステムズさんのセンサーを使いました。単価は3000円前後、バッテリーは2年近く持ちます。このセンサーで拾ったデータをゲートウェイ経由で「ASTERIA Warp」に渡し、データの成形加工を施してPlatioへフィードバック。実はこのデータ連携の部分ですが、弊社のR&Dセンター所長兼イフラボ※所長の田村が数時間でフローを作成しています。
※ IoT技術をソフトウェア、ハードウェア問わずに実験できるスペース「IoT Future Lab. (通称イフラボ)」の詳細はこちらからご覧ください。
実際にASTERIA Warpのフローはこんな感じ↓
BLEセンサーの拾ってきた情報を解析してワインセラーの位置情報と状態を取得し、Platioへ連携するためのJSONデータに加工しています。
ワインの入庫時に作成してあるPlatioのデータに対して、実在庫を反映させることがサクッとできちゃいました。
そして利用したセンサーとBluetoothゲートウェイはこんな感じ
Platioは当然世界中で利用可能、モバイル端末と通信さえあればいつでも、どこでも在庫確認ができます。また、ASTERIA Warpを使えばメールをはじめ、社内SNSやSlackなどのコミュニケーションツールなどでも ”なくなりました” 通知が可能となっています。この二つの情報を自動化することで、当初の問題は解決できた、、、といいたいところですが、実は大きな落とし穴がありました。
レンジャーシステムズさんの近接センサーの感度が高性能すぎて、実際にワインが棚になくても、ワインセラーの扉を閉めると”在庫あり”となってしまいました….。赤外線の反射を測定するタイプのセンサーを利用したので、扉側に赤外線を吸収できる魔法の素材、台所スポンジを扉の内側につけて解決しましたw
今回はBusiness Automation Platformを標榜するASTERIA Warpの新しい使い方を紹介しました。実はASTERIA Warpは上記のIoTを利用した在庫管理システムだけにとどまらず、導線分析などにおいても利用されています。
また、Platioと連携することで活用の広がりはとどまるところを知りません。
本ソリューションにご興味をお持ちの方、ぜひイフラボにお越し下さい。
様々なIoTソリューションと美味しいワインをご用意してお待ち申し上げております(^^♪
ASTERIA Warpユーザー会の昨年の忘年会はイフラボで開催しました。
その時の様子はこちらのレポートでご覧いただけます。(この時はまだワインセラーはなかったですね)
event.asteria.com/jp/event/report/aug_20161220/
ASTERIA事業本部マーケティングディレクター。ハードウェア、ソフトウェアを問わず 幅広いフィールドでのセールス・マーケティング経験をベースに様々な施策を実施。
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