多種多様な通信サービスを提供されている株式会社フォーバルテレコム様(以下、フォーバルテレコム)では、社内に散在する煩雑な業務に対し「手作業ゼロ・月50時間以上の業務削減」を目指し、RPAツールとデータ連携ツール「ASTERIA Warp」を組み合わせて各ツールの特長を活かした業務自動化を推進されています。
今回のセミナーでは、フォーバルテレコムの内海様、小山様より、部門をまたいだプロジェクトの推進とツール併用による業務自動化の最適解について実例を元に紹介いただきました!
目次
フォーバルテレコムの主要サービスは、キャリアのサービスを用途に合わせてパッケージングした「i smart」シリーズや電力の小売り、コンサルティング、業務委託など多岐にわたります。
法人向け/コンシューマー向けの両市場にサービスを提供しており、キャリア、販売代理店、エンドユーザーなど取引先も広範囲にわたるため、膨大な受発注業務が大きな負荷となっていきました。
約10年前、当時、商品設計から受注開始までのスパンが短い上に、商材が増えると他社システムとの連携業務も増加し、短納期でのシステム開発が求められると同時に、1日数千件発生する受発注処理に手作業では対応しきれなくなっていました。
そこで、ノーコードで連携処理を開発できるASTERIA Warpを導入!システム開発に要する期間が1/3に短縮、他社システムとの連携が自動化されたことにより人手を介さずに受発注処理を行うことができるようになりました。
その後、さらに商材・顧客が増加し、ASTERIA Warpでシステム化していなかった作業が増加。また、個別カスタマイズが増えたことで特殊対応による作業者の負荷も大きくなっていきました。
3年前にRPAツール「WinActor」を導入し、Webシステムからファイルをダウンロードさせるなど、データ連携に特化したASTERIA Warpが不得意な画面操作が発生する業務に対しても自動化を進めていきました。月50時間の業務削減になったことはもちろん、業務を見直すきっかけになったことが大きな導入効果だったそうです。
ところが、RPA導入により業務削減などの成果が出たものの、業務部門内で自動化処理を作成・運用し続けることは難しく、ツールの定着にはつながりませんでした。
ITを最大限に活用して業務効率化を推進するために、2020年4月から部門横断のデジタル推進プロジェクトを発足、RPAツール導入時の反省も活かし、事業部門と情報システム部門から専任の担当者を配置して再始動しました。
プロジェクトのステップは、業務ヒアリング→要件整理→システム開発→定着。
対象業務をコンシューマー向け事業部、法人向け事業部、情報システム部の3つに分け、それぞれ並行して業務自動化プロジェクトを推進していくことになりました。
ヒアリング時に使用したヒアリングシートがこちらです。
まずは、業務内容や業務にかかっている時間を「見える化」し、そもそも改善対象とするのか、改善するのであればどのツールが適切かなどの判断を行っています。
事業部では画面操作による業務が多いためRPAツールを中心に、情報システム部ではDBやSQL実行などシステムとの連携が多いためASTERIA Warpでの自動化を進めています。
事業部の業務でも大量データ処理(RPAツールでは処理に時間がかかってしまう)や例外が多い処理(シナリオが複雑になってしまう)の場合はASTERIA Warpで対応、情報システム部の業務でも画面操作が必要な場合はRPAツールで対応するなど、それぞれのツールの得意な処理を柔軟に組み合わせることでより効率的に自動化処理を作成することができています。
デジタル推進プロジェクトにより、現時点で年間1500時間以上の業務時間を削減!
削減した時間で、RPAツールのシナリオ作成の勉強をすることができ、ツール定着にもつながっているそうです。
今後はツールの定着・運用に注力しながら、今回の経験を活かした業務自動化のコンサルティングサービス事業へと展開していく予定です。
セミナー中には、たくさんのご質問をいただきました!その中からいくつかピックアップします。
――両製品の使い分けをどのように行っていますか?
基本的には得意なものを判断して選ぶ事が一番多いですね。画面の操作や元々ExcelやAccessで作りこんでしまっているものはそのままRPAで実行するのでいいかなと。ASTERIA Warpを使う場合は大量のデータを使ってるような場合ですね。
――RPA導入時の稟議に投資対効果が求められるのですが、どういった業務を選定すればスライドにあった作業時間80%削減が達成させられますか?
時間がどうしてもかかっているもの、効果が高そうなものをまずピックアップして、そこを中心に自動化を進めていくのがいいかなと思います。
――RPAまたはASTERIA Warpで自動化する際に各部門にヒアリングをすると思いますが、その業務を理解することに時間を費やしてます。私は情シスなのですが営業部門の業務知識が乏しくこういった場合何か工夫していますか?
まず、両方の事業部を経験していて、実際の業務をやっていた人をこのデジタル推進プロジェクトにアサインしています。あとは、担当者ですらただ引き継がれただけで詳しく業務を知らない場合は、とりあえずやっているところをそのまま見せてもらい、そこからヒアリングしていくような形で解決するということもあります。
Q&Aではその他にも多くの質問が寄せられました!
セミナー動画はこちらからご視聴いただけます。
PM・SE・マーケティングなど多彩なバックグラウンドを持つ「データ連携」のプロフェッショナルが、専門領域を超えたチームワークで「データ活用」や「業務の自動化・効率化」をテーマにノウハウやWarp活用法などのお役立ち情報を発信していきます。
Related Posts
ASTERIA Warp製品の技術情報やTips、また情報交換の場として「ADNフォーラム」をご用意しています。
アステリア製品デベロッパー同士をつなげ、技術情報の共有やちょっとしたの疑問解決の場とすることを目的としたコミュニティです。