しかし、10年ほど前から状況は一変する。以前にも増してWebが持つ影響力が大きくなり、顧客接点となるチャネルが加速度的に増えてきた。また、ビッグデータという形で大量のデータをITが処理できるようになるなど、ITそのものも強力なものに。
そこで生まれてきたのが、あるべきCRMの姿に戻していこうという動きだ。それが戦略的活用や知的生産性向上のためのプラットフォーム型CRMと呼ばれるもので、顧客のニーズを把握したうえでその行動を予測し、そのために何をすべきなのか戦略を立案、その戦略をベースに業務におけるPDCAを考えていくという仕組みだ。これはつまり、時間軸でいえばCRMは現在から未来を予測し、新たな行動につなげていく仕組みということになる。
このCRMの考え方に立ち返ると、日本ではCRMがなかなか成功しない理由が明らかだろう。
日本においては、合理化を図るための基幹システムの一部としてCRM導入が進んできた経緯があり、過去から現在までしか管理できない基幹システムに、顧客戦略という未来を語らせることは難しいと言わざるを得ない。だからこそ、部分最適化を目指す従来型のCRM、いわゆるベストプラクティス型CRMから、全体最適化を目的に新たに再定義されたプラットフォーム型CRMに今こそ考え方を変えていく必要があるのだ。
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