総務省発表の令和5年版 情報通信白書によるとクラウドサービス市場は、世界及び国内で今後も一定の成長が見込まれています。背景にはDX推進の後押しもあり、従来型ITからクラウド型ITへマイグレーションを進める企業が増加していることが挙げられます。この状況をふまえて、2024年1月にSBクリエイティブ株式会社(協賛:アステリア株式会社)は「2024年企業のクラウド活用に関する実態調査」と題した独自の調査を実施いたしました。この調査結果から、クラウド活用の現状の課題とクラウド連携の重要性が見えてきました。
目次
本章では、以下の調査結果の内容をふまえて、企業におけるクラウド活用の状況についてご紹介します。
調査名 | 企業のクラウド活用に関する実態調査 |
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調査期間 | 2024/1/10〜1/17 |
調査方法 | Webアンケート、重複回答無効 |
有効回答数 | 441 |
調査メディア・企業 | ビジネス+IT、SBクリエイティブ株式会社 |
本調査で”どのような目的でクラウドを利用しているか”について尋ねたところ、回答として多かったのは「ファイル保管・データ共有」、「電子メール」、「情報共有・コラボレーション」の順でした。回答結果から、企業内においては特に”コミュニケーションに関わる領域”でクラウド利用が進んでいることが分かります。
”社内でどのようにクラウドを展開しているか”について尋ねたところ、「オンプレミスを残しつつSaaS・クラウドサービスなどの利用」が約40%と最も多い結果となりました。一方、「既存システムを全面的にIaaS・PaaSなどへ移行」は8%に留まり、多くの企業ではオンプレミスや既存システムと共存して、クラウドの展開が進んでいます。
“利用しているクラウドベンダー”について尋ねたところ、Microsoft、Amazon、Googleが特に多い結果となりました。上位3社以外は複数のクラウドベンダーが数%ずつに留まってます。上位3社を主軸に複数のクラウドベンダーを利用している可能性もあり、今後も新たなクラウドベンダーやクラウドサービスがさらに増えてくることも予想されます。この点も視野に入れて、スムーズなクラウド連携ができる環境整備が重要になってくるでしょう。
”クラウド利用における課題”については、「知識・スキルを有した人材の不足」「コストが高い」「セキュリティに懸念がある」「運用・管理が複雑である」「クラウドサービスの乱立(サイロ化)」がいずれも10%を超える結果となり、クラウド利用をする中でさまざまな課題が浮き彫りになってきています。
他方、”今後、予定・検討しているクラウド計画”を尋ねたところ、「クラウドサービスの利用拡大」(17%)をはじめ、クラウドの利用拡大につながる選択肢を選んでいる企業の割合が多い結果となりました。このことから、さまざまな課題がありながらも今後もクラウドサービスを利用していく流れは変わらないことがうかがえます。
また、次点として「システム連携」の回答が13%と多いことから、今後のクラウドサービス利用拡大を視野に入れたシステム連携を検討している企業が多いことがわかります。
前述の調査結果にあったように、各企業がクラウドサービスの利用を拡大する中で、クラウド連携の重要性はより一層高まることが予想されます。
クラウド連携は、社内のオンプレミスや既存システムとクラウドサービス、もしくは異なるクラウドサービス間でデータを同期・共有することを可能にし、以下のようなメリットがあります。
以下の記事で解説していますので詳しく知りたい方はご覧ください。
重要性が増す一方で、クラウドサービスとの連携には、以下のような課題が存在します。
クラウドサービスの連携は専門的な知識を必要とします。しかし、多くの企業では専門的な知識を持つ人材が不足していることが課題となっています。
クラウドとオンプレミスのシステム連携は、技術的な違い、セキュリティの問題、パフォーマンスの問題などから難しくなることがあります。連携するクラウドとオンプレミス間で方針を決める必要がありますが、この方針は環境や状況によって変化する可能性が高く、その度に再度検討が必要になるでしょう。
クラウドサービス間でデータをやり取りする場合、データの漏洩や改ざんを防ぐための適切なセキュリティ対策が必要です。一方、クラウド連携をすることでセキュリティリスクは少なからず高まるため、企業の方針によってはクラウド連携の実現が難しい場合もあります。
クラウドサービスによっては連携する手段としてAPIリファレンスが提供されていますが、非エンジニアにとっては理解が難しい内容のため、クラウドサービス間の連携が進まない可能性があります。
これらのクラウド連携の課題を解決するキーワードとして注目されているのが、ノーコードのデータ連携ツールです。
ノーコード開発とは、ソースコードを書くことなくWebページの制作やアプリの開発をする方法のことです。メリットは難しいプログラミングの知識が不要なので、非エンジニアでもデータ連携をするための開発ができることです。また、フルスクラッチ開発と比較してコードを書く必要がないので開発速度の向上も可能です。結果として開発期間や開発工数の削減にも繋がります。
データ連携とは、システムやアプリケーションの垣根を越えて、データを共有・活用することを指します。異なる形式や保管場所にあるデータを組み合わせて有効活用するために必要です。
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