2019年11月21日、過去最大規模のASTERIA Warpユーザー様限定イベント「AUG FESTA TOKYO 2019」が東京コンファレンスセンター品川で開催されました。今回の登壇者はASTERIA Warpを長年に渡り活用されているベテランユーザー様が多く、蓄積されたノウハウや経験談が共有される、大変中身の濃いイベントとなりました。
目次
司会を務められた
株式会社 日立ハイテクフィールディング
永田 瑛暉 様(左)、松下 千夏 様(右)
アステリアART 代表者 園田 智也
今回の基調講演では、AI技術の中でも特に加速度的に進歩を遂げるDeep Learningについてその歴史や仕組み、またいかに短期間に目まぐるしく発展を遂げている技術であるのかを具体例を挙げて解説しました。
2014年には写真の中の物体を矩形で認識するObject Detectionが、さらに2015年には物体をピクセル単位で認識するSemantic Segmentationが、そしてさらに2017年には個体を認識するInstance Detectionが実現。最近ではコンピューターが自ら作る夢の中で自動車の操作訓練まで出来る高い性能の学習まで行われているとの紹介もありました。
また「AIが発展すると、これまで人間には見えなかったことが見えてくるため、あらゆる産業に変革をもたらすことになります。この変革を担うのはIT部門であり、今後IT部門の重要性はさらに高まっていきます。」とこれから求められるIT部門について語りました。
参加された方から以下のようなコメントをいただきました。
弥生株式会社 顧客サービス本部 副本部長 兼 開発本部 情報システム部 部長 杉浦 雅幸 様
売上伸長に伴う業務量増大の課題を解決するために業務自動化をスタートし、3年間で月1,000時間の自動化を実現予定の弥生株式会社の杉浦様に、業務自動化を社内に浸透させるコツをご紹介いただきました。
講演では業務自動化の障壁を乗り越えるための様々な施策が紹介されましたが、その中でも、特に印象的だったのは業務を保持する業務部門と具体的な設計、開発、運用方法が導けるIT部門が一体となり「全ての部門が一緒にモノづくりを進めている」というお話でした。
また、自動化を実現するまでの次のプロセスの中で特に上記スライドの3と5を大事にされているということです。
ちなみに自動化ツールとして利用されているのはWinActorとASTERIA Warpとのこと。WinActorとASTERIA Warpの連動事例のご紹介もいただきました。
杉浦様、社内業務自動化推進のための貴重なノウハウの伝授、大変ありがとうございました!
参加された方からは以下のようなコメントをいただきました。
さくらインターネット株式会社 カスタマーリレーション本部 小林 涼 様
SIerからユーザー企業に移られた小林様には「生産性を上げる5つの秘訣」を語っていただきました。
その1:よりよいやり方を知る
ASTERIA Warpについては、ADN Slackや過去のプレゼン資料が置かれたSlideShareを活用して知見を深めるとともにASTERIA Warp以外の知見も取り入れることが重要。
その2:無駄なものをつくらない
ASTERIA Warp運用にもっとも必要なドキュメントは「業務フロー図」「フロー一覧」「ジョブスケジュール一覧」ではないかとお話いただきました。またユーザーの立場になってからはASTERIA Warp自体のドキュメントよりも①業務②システム③人との関係性を示すドキュメントの方が重要になったとのことでした。
その3:変化に強くつくる
フロー間でストリームを持ち回しすぎない。DBはテンポラリーのテーブルを使う。SQLは一文が長大にならないようにする。
その4:シンプルに検証する
「チェック」(=仕様どおりに動作する)と「テスト」(=想定外の問題を見つける)は分けたほうが良いなどASTERIA Warpフローの検証方法のヒントをいただきました。
その5:稼働後エラーをすばやく検知し修正
エラーログをSlackに出力することによりエラーの素早い検知をされているとのこと。こちらはデモを交えてご紹介いただきました。
さらにもう一つ「プラス1」の秘訣としてソフトウェアの生産性をチームで高めるモブプログラミングの実践事例もご紹介いただきました。
3名が10分おきにASTERIA Warpの操作を交代で行うモブプログラミングをすることで、会議時間が減り、また互いの業務理解も深まり、個々の壁を取り除くことができたとその効果を語られました。
最後に、チームが組めない一人情シスの方にはユーザーの困りごとを共有する「ASTERIA Warpデベロッパーミーティング」にぜひお越しくださいとのユーザー会の紹介もありました。こちらは小林様が日通情報システムの林様と主宰されているユーザー主導のミーティングです。
小林様、SIerとユーザーの両方の立場を経験された方ならではの貴重なノウハウを伝授いただき、ありがとうございました!
参加された方からは以下のようなコメントをいただきました
株式会社アマナ ICT本部 情報システム部 金森 雅人 様
続いては標準化の取り組みについて金森様に「Why」「How」「What」をお話しいただきました。
マーケティング理論で有名なイノベーター理論に例えてASTERIA Warpの導入から社内での普及までの各フェーズでどのような課題が発生するのかを説明いただきました。アマナ様は7年目を迎え、現在はイノベーター理論のレイトマジョリティの段階とのことです。「早くから準備しておかないとそのうち大変なことになります」と標準化への警鐘を鳴らされました。
ASTERIA Warpの運用状況をイノベーター理論で説明すると・・・
標準化を行う際に以下のことは特に重要とのことでした。
標準化することのメリット・デメリットもお話しいただきました。
メリット
デメリット
金森様、標準化の必要性、勘所についてとてもわかりやすく、かつ臨場感あふれる解説をいただきありがとうございました!
参加された方から以下のようなコメントをいただきました。
休憩時間には各種アダプターの展示をご覧いただきました。
次に、長年ASTERIA Warpをご利用して来られたASTERIA Warpユーザーの皆様にご登壇いただき、「ASTERIA Warpを絡めた社内業務システム提案のベストプラクティスとは?」というテーマでディスカッションいただきました。
Q. 組織にASTERIA Warpを最初に浸透させるためにこれまでに行った取り組みを教えてください?
Q. ASTERIA Warpが社内に浸透した後の取り組みについて教えてください。
Q.さらに段階が進み、社内リクエストが自然発生するようになってから新たに発生した課題と対応を教えてください。
Q. さらにASTERIA Warpが社内横断利用される段階になって新たに発生した課題と対応を教えてください。
小林:ここからは事前にADN Slack「#パネラーに聞きたいこと」チャネルに投稿いただいたご質問に回答いただきます。
Q. 各社最初はASTERIA Warpサーバー1台、開発者数名から始めると思いますが、ASTERIA Warpの利用を拡大していく場合、サーバーを増やすのが先か?開発者を増やすのが先か?
Q. ASTERIA Warpを開発ツールとして社内で広めようとするときに、Agile的な開発ツールとして説明しているのですが、皆様が社内の方に説明する時にどのようにお話しされていますか?
Q. ASTERIA Warpで実装すべき処理、実装しない処理の考え方についての意見、方針などがありましたらお聞きしたいです。
Slackにはまだまだ質問が投稿されていましたが以上でお時間に。なおパネルディスカッションの中で取り上げられなかった質問については後ほど、小林様や森田様が個別回答してくださっています。ぜひADN Slack 「#パネラーに聞きたいこと」チャネルをご確認ください。
ご登壇者の皆様、たくさんの事例や課題解決策を披露いただきありがとうございました!
参加された方からは以下のようなコメントをいただきました。
第1部の最後に、ADN Slack上でのユーザーからの質問への回答に最も貢献された下記の3名の方に「AUG Contribution Award 2019」が贈られました。
AUG Contribution Award 2019受賞者
また、過去1年間のAUGのユーザー発表の中で最もアンケート評価の高かったワタベウェディング株式会社の石毛信次様が「AUG Best Presenter Award 2019」を受賞されました。
AUG Contribution Award 2019
株式会社カインズ 崔 国 様
AUG Best Presenter Award 2019
ワタベウェディング株式会社 石毛 信次 様
セミナー終了後には、第2部として会場横のスペースで情報交流会が開催されました。会が終了しても会場クローズのギリギリの時間まで熱心に交流される方が非常に多く、ユーザー交流が年々活性化して来ていることを感じました。
最後まで大勢の皆様にお付き合いいただき大変ありがとうございました。
なお、今回は第2部も引き続き、永田様、松下様が司会をされました。第2部では笑顔あふれる楽しい司会を繰り広げていただきました。
※ASTERIA Warpデベロッパー向けオンラインコミュニティ(ADN Slack)は、アステリア製品オンラインコミュニティ(Asteria Park)に統合されました。ぜひご参加ください。今後ともアステリア製品を宜しくお願い致します。
▶ Asteria Parkに参加する
“ASTERIA Warpユーザーの皆様をもっとハッピーに!”をモットーに日々AUGを運営しています。
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