基幹システムとは?導入のメリットや進め方・注意点を紹介

2022/01/08

基幹システム

基幹システムとは

基幹システムとは、会社を運営する上で欠かせない業務を管理するためのシステムやソフトウェアの総称です。

取り扱う業務の種類

会社の基幹業務を取り扱います。

基幹システムで取り扱う業務の例

  • 生産管理
  • 販売管理
  • 購買管理
  • 在庫管理
  • 勤怠管理
  • 人事給与管理
  • 会計管理

基幹業務が滞ると企業の活動全体が影響を受けてしまいます。
基幹システムを使うことで、企業活動全体が高いパフォーマンスを維持し続けられるようになります。

ERPや情報系システムとの違い

基幹システムとよく似たシステムにERPや情報系システムと呼ばれるものがあります。

ERPとはEnterprise Resource Plannningの略で企業資源計画や総合基幹業務システムと訳されます。基幹システムとの違いとしては、ERPは社内の様々なシステムの一部の情報を、リアルタイムで一元管理できることです。

基幹システムではそれぞれの業務で別のシステムを使っていることが多く、システム間を連携することでよりスムーズな企業運営を目指します。

一方ERPでは、それぞれのシステムの連携を行わずに総合データベースで社内データを一元管理する仕組みのものとなっています。またそれらをリアルタイムで見ることが出来るため、企業の経営状況を確認できることが強みとなっています。

ERPについてより詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。

情報系システムとは、情報共有の円滑化や事務処理の効率化などに利用されるシステムです。例として、以下のようなものが含まれます。

  • メール
  • チャットツール
  • スケジュール管理

情報系システムは、このような通常の業務を効率よく進めることを目的として利用されます。

基幹システム導入のメリット

基幹システムを導入すると次のようなメリットがあります。

業務効率化・業務標準化

基幹システムを導入することで、いままで手動で行っていた業務をシステムに処理させることができ、業務効率化が進みます。手入力していたデータ入力をシステム連携させて自動化することで、業務負担は軽くなり、業務時間も短縮できるでしょう。さらに、人的ミスも減り、トラブルの防止にもつながります。

また、業務の標準化も期待できるため、「専任の担当者がいないと業務が進まない」ということもなくなり、属人化のリスクを低減できるのもメリットです。

企業が大きく成長すると基幹業務も必然的に増えていきます。そこに基幹システムを導入することで人件費を削減し、人的リソースを利益アップのために使えるようになります。

情報の一元管理・可視化

今まで、さまざまな部署が管理していた情報を一元管理・可視化できるので、経営状況をリアルタイムで把握可能です。メーカーなどであれば、販売と在庫の情報を連携させておくことで、在庫が少なくなった時に自動的でアラートを通知する、という使い方もできます。

また、基幹業務の情報共有が簡単にできるため、スピーディに意思決定が行えることもメリットです。複数の担当者と連携して情報共有をする必要がなく、最新の情報をリアルタイムで把握することができます。

基幹システム導入にはデメリットもある

基幹システムは企業活動の根幹となる業務に関わるシステムです。導入を検討する際は、デメリットも知っておきましょう。

基幹システムが止まるリスク

企業にとって根幹となる業務を管理するためのシステムなので、基幹システムは一度稼働してしまうと停止することが非常に困難です。しかし、障害などが発生すると、システム全体が停止してしまう可能性があります。

導入時の業務効率の低下

基幹システムだけに限った話ではありませんが、どのようなシステムを導入しても、導入当初は一時的に業務効率が下がります。システム導入により業務フローの変更やインターフェースの変更などにより現場の対応を変えなくてはならないことが原因です。

基幹システムを導入する際の進め方

基幹システムを導入する際の手順を具体的に紹介します。

課題を洗い出し導入の目的を明確にする

新しいシステムを導入する際は、現状を知り、今後の経営目標などを見据えて課題と導入の目的を明確にすることから始めます。導入すること自体が目的になったり、課題と合っていないシステムを利用すると状況が悪化することも考えられます。

また、基幹システムは会社全体が関わるシステムです。課題を洗い出す際は一部の担当者のみで行うことなく、さまざまな部署から現場の意見を集めることで、より良いシステムを導入することができます。

要件定義を行う

要件定義とは課題を解決するために、どのような機能が必要なのかというゴールを決める作業です。現場の要求とシステムに差異がある場合は、システムを変更・追加するのか業務フローを変更するのかなどを決めていきます。

基幹システムを実装

定義したものを元に実際に基幹システムを開発・実装します。機能ごとにテストをし、問題がなければ実装は完了です。

開発が行われている間にそれに対応できるような社内の環境を整え、従業員に対しては研修を進めておくとスムーズです。

運用

基幹システムの導入後は、パフォーマンスを確認することも大切です。先にあげた課題がどれくらい改善されているのか、新たに課題が生まれていないかなど、より良い運用ができるよう定期的に担当者にフィードバックをすると良いでしょう。

基幹システム導入の注意点

基幹システムを導入しようと検討している方に、導入時の注意点を紹介します。

自社に合った基幹システムの導入が重要

一口に基幹システムと言っても、企業ごとに必要な機能は違います。課題と目的にあったシステムを選ぶことで導入後の業務がスムーズに進むかどうかに関わってきます。

もし、システムを導入して自社と合わなかった場合には変更をすれば良いと考えているかもしれません。しかし、基幹業務を管理している基幹システムは一度稼働させると基本的に止められません。それだけに、システムの選定は慎重に行う必要があります。

マニュアルやフローの作成

基幹システムを導入すると多くの従業員の業務フローを変更する必要が出てきます。現場の混乱を最小限にするために、マニュアルやフローを作成するのがおすすめです。在籍中の社員だけでなく、今後入社する社員も使いやすいシステムになるように準備を進めると良いでしょう。

従業員とのコミュニケーション

基幹システムの導入を決定するのは経営サイドですが、導入したシステムを使用するのは従業員です。スムーズに運用するために従業員とのコミュニケーションに気を配ります。特に注意したいのは次の3点です。

  • ユーザー目線の開発
  • 導入への理解
  • 導入時の教育

効果的な運用のためには、なぜ基幹システムを導入するのか従業員に説明し理解を得ることが重要です。どの業務をどのように変更し、どれくらいの効果が期待できるのか、詳細なデータを用いながら丁寧に説明します。

基幹システムをよりよく活用するために

基幹システムは導入するだけでなく、様々なその他社内システムと連携することによって、出来ることの幅や、工数削減につながります。基幹システムをよりよく活用するためにコードを書かなくても開発が行えるノーコードデータ連携ツールのASTERIA Warpを使った連携事例紹介します。

Microsoft Dynamics 365(CRM)と基幹システムの連携を完全内製化

三機工業は空調や衛生、電気などの建築設備や水処理設備などの社会インフラ事業を展開しています。過去に施工した物件のメンテナンスやリニューアル工事を受注するため、適切な営業提案をしたいのですが、物件名や住所が変更されていた場合、既存のシステムでは物件を特定するのが難しいという課題がありました。

そこで、Microsoft Dynamics 365(CRM)上にGoogleマップを利用した検索システムを構築。基幹システム上にある施工履歴DBと連携可能なシステムを2ヶ月という短い期間で内製開発しました。

プログラミングスキルを持たない従業員でもデータ連携の作成や設定ができるので、より自分たちの使いやすい現場目線のシステムを構築することができました。

詳しい事例はこちらをご覧ください。

基幹系システム、情報系システム、統合DB間を連携

日用品や薬品など多くの有名ブランドを展開するライオン株式会社では、メインフレームの老朽化やシステム全体の複雑化が問題となっていました。ITシステムの全面的な刷新を決定し、以前より問題となっていたシステム間の連携の複雑化を解消するため、ASTERIA Warpであらゆるシステムの連携を統合することにしました。

基幹システムも再構築したものや、以前からオープンシステムを利用していたもの、新たにオープンシステムへ移行したものがあり、それらのデータ連携もASTERIA Warpを用いています。

また、社内の各システムで使う品目コードや事業部コードなどを一元管理するコードデータのメンテナンス管理にもASTERIA Warpを使用しています。新しいコードを発効する際に日付けを登録しておくと、指定日には対象コードが自動的に更新されコードの不整合のリスクを防いでいます。

より詳しい事例はこちらをご覧ください。

まとめ

基幹システムとは企業の根幹を支える業務を管理するシステムです。企業全体に関わるシステムで業務効率化が進んだり情報の一元管理が可能になるというメリットがあります。

導入する際には課題を洗い出し、導入の目的を明確にした上で自社にあったシステムを選定し開発を進めます。また、スムーズに運用できるようマニュアルやフローを作成したり従業員の理解を得られるようにすることが大切です。

ASTERIA Warpでは基幹システムをよりよく活用できるようなデータ連携システムをノーコードで開発できます。プログラミングスキルがないメンバーでも開発が可能であるため、より現場で使いやすいシステムを短期間で開発可能です。

ASTERIA Warpの特長はこちらからご覧ください。

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