ノーコード・ローコード開発とは|違いやメリットを解説

2022/01/04

ノーコード・ローコード開発

最近話題のノーコード・ローコード開発

ノーコード・ローコード開発とは、ソフトやWebサイトの開発を行う際に、プログラミング言語をまったく書かない、もしくはほとんど書くことなく開発をすることです。

ノーコード・ローコード開発ツール内にあるテンプレートや機能を組み合わせて開発を進めるので、エンジニアでなくても開発できます。テレワークや働き方改革で、業務効率化や業務のIT化が進みました。しかし、自社業務にあったツールを開発をするには時間もかかり、IT人材も不足しています。

そこで、現場従業員が業務ツールを開発できるよう、ノーコード・ローコード開発が広がりをみせています。

ノーコード・ローコード開発の違いとは

ノーコード開発とローコード開発には以下のような違いがあります。

  1. ノーコード開発……コードをまったく書くことなく開発をすること
  2. ローコード開発……最小限のコードを書いて開発をすること

ローコード開発は、基本的にはコードを書かずに開発を進めますが、細かい設定などのために最小限のコードを書きます。

一方、ノーコード開発はコードをいっさい書く必要がないため、プログラミング知識のない人でも使うことができます。ノーコード開発についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

ノーコード開発のメリット

ノーコード開発は次のようなメリットがあります。

コードが書けない人でも開発ができる

ノーコード開発では、テンプレートなどを組み合わせるだけなので、コードに関する知識がない人でもアプリやWebサイトの開発ができます。

IT人材不足によりDXが進まない企業もありますが、非エンジニアによる開発ができればDXの促進にもつながります。

ノーコードツールによるDX促進について、詳しくはこちらの記事で紹介しています。

運用をしているときに状況に合わせて変更・拡張ができる

ノーコード開発では、現場の業務を把握しているスタッフが開発することで、ユーザー目線の開発が可能なことがメリットです。さらに、内製化することで運用の状況に合わせてスピーディに変更や拡張などの対応ができます。

また、通常、開発後に変更や拡張を行う際は追加の費用がかかりますが、ノーコード開発では現場の従業員が引き続き変更や拡張も対応するので、追加費用は不要です。

開発ベンダーに全てを外注する場合は、開発者に依存した状態になり、システムのブラックボックス化や保守費用の増大につながります。ノーコード開発では属人化が起こりにくいのもメリットです。

開発後のバグ発生が少ない

ノーコード開発では、テンプレートや機能がすでに確立した状態で提供されています。コードを書かないため、プログラムミスや不具合は発生しません。

提供されたテンプレートや機能は品質が担保されたものなので、複雑に組み合わせてもバグが発生しない点も大きなメリットです。

ノーコード開発のデメリット

ノーコード開発にはデメリットもあります。以下の2点は理解した上で導入を検討しましょう。

複雑なシステムを作るには不向き

ノーコード開発ではツール内で提供されているテンプレートや機能のみを使ってシステムを作るため、ツール内で提供されていない機能を使用することはできません。そのため複雑なシステムの構築には向いていません。

使うツールによってできることが違う

ノーコード開発ツールはさまざまな種類があります。ツールごとに提供しているテンプレートや機能が違い、できることに差があります。導入前に、やりたいことができるツールかどうかを見極めることが重要です。たくさんあるツールから導入するものを決定するため、選定に労力がかかると感じる人もいるでしょう。

また、継続的に使っていると機能拡張をしたいと感じる可能性がありますが、ツール内に欲しい機能がない場合は機能拡張ができません。対応した機能を持つツールに変更する場合は、再度ゼロから開発をしなくてはいけないことを理解しておくことが大切です。

ただし、ユーザーの要望や市場ニーズから機能追加などが頻繁にされているツールもあるので、その点も確認しておくと良いでしょう。

改めて自社で行いたい開発を整理し、それらが叶えられる自社にあったツール選定をしましょう。

ローコード開発のメリット

ローコード開発の主なメリットは、以下の3点です。

フルスクラッチ開発よりも開発期間が短くなる

ローコード開発は必要最小限のコードしか書かないため、システムをゼロから開発するフルスクラッチ開発よりも開発期間が短縮できます。結果としてコストも抑えられるのがメリットです。

ノーコード開発よりも自由度が高い

ローコード開発では、ノーコード開発と違い、コードを書いてプログラムの構築が可能です。そのため、テンプレートにはない機能を追加できたり、カスタマイズをしたりすることができ、開発の幅が広がります。

既存サービスとの連携も可能で、自社の業務形態に合ったシステムを作ることができます。

利用用途が限定されない

ノーコード開発のデメリットで紹介したように、ノーコード開発ではツールごとに使える機能に差があるため、利用用途が限定されがちでした。しかし、ローコード開発ではコードを書くことで機能を追加できるため、ツールごとの差を埋めやすいです。

運用中に機能拡張をしたいと感じた場合は、「今のツールでできるのか」ということをそれほど気にせず開発に取り掛かることができます。

ローコード開発のデメリット

ローコード開発にもデメリットがあります。

プラットフォーム上で操作できない要件には対応できない

ノーコード開発よりもできることの幅が広いローコード開発ですが、自由に開発可能なフルスクラッチよりも、できることの幅は狭まります。とくに、プラットフォームが対応していない操作や要件には対応できません。

複雑で独自性の高いシステムを作るのには不向きで、シンプルなシステムを希望に合わせてカスタムするという使い方に向いています。

設計を綿密に行う必要がある

実際に開発に入る前に、具体的にどのようなシステムを作りたいのか、開発に関わるチーム全体で共有し、綿密に設計することが大切になります。

ノーコードの部分は現場スタッフが開発可能ですが、コードを書く部分は技術者が携わります。技術者も業務のプロセスを理解することで、現場目線のシステムの構築が可能です。

ローコード開発ではプログラミングに関わる業務は減りますが、設計工数は増加する可能性があります。

ノーコード・ローコード、どちらを選択すべきか

ノーコード開発とローコード開発では、それぞれ得意な利用シーンが異なります。どちらを選ぶとよいのかは、「何をやりたいか」を考えた上で、それに対応した開発方法を検討します。

また、ノーコード開発だけでは対応できない部分は、技術者が対応することになります。開発ツールを選ぶ際に「やりたいことが実現できるのか」を現場スタッフと技術者が一体となってツール選びをすることが重要です。

ノーコードツールの選び方については、こちらのページをご覧ください。

ノーコード開発が向いている場合

ノーコード開発は繰り返しの多い業務を自動化する際に向いています。併せてプログラミングができる人材が社内にいない場合には、現場でより使いやすいシステムを作ることが出来るため、運用面では比較的活用しやすい傾向があります。また、システム開発を外注し納品されたシステムを使う場合にも、、現場で運用に載せるのが難しい…などということを防ぐことが出来ます。

また、短期間・低コストで開発できるので、すぐに対応をしたい場合や初めてノーコード開発を導入しようと考えている方にもおすすめします。

ローコード開発が向いている場合

ローコード開発はノーコード開発だけではやりたいことが行えない、多少複雑化したシステムの開発に向いています。特に社内システムなどの構築においては、全てをプログラミングで開発するとなると莫大な費用や人的リソースがかかります。しかしノーコードではやりたいことが補いきれない、そんな時にはローコード開発を使うことで、なるべく短期間で、かつコストも抑えながら開発を行うことが可能です。

自社が行いたい開発内容から自分たちに合った開発方法を選ぶことが重要です。

まとめ

ノーコード・ローコード開発とは、システムなどの開発に必要なプログラミングコードを全くもしくは必要最小限しか書かずに開発を行う方法です。非エンジニアでも開発ができるため現場目線の開発が可能で企業のDX促進につながると注目されています。

ノーコード開発は運用状況に合わせた変更なども内製化でき、提供済みのテンプレートや機能を使うためバグが発生しにくいのがメリットですが、カスタマイズには対応できません。ツールによっては、チーム内などの小規模で利用する単純業務を自動化するシステムを開発することに向いているものもあります。

ローコード開発はノーコードでは対応しにくいカスタマイズができますが、複雑なものや独自性のあるものには向きません。また、コードを書く技術者も業務を理解しておくことが必要なので、設計工数が多くなる傾向にあります。

ノーコード・ローコード開発を導入する際は、「やりたいことを実現できるのか、自分達に合った開発方法か」という点からツールを選ぶことが必要です。
ノーコード・ローコードのツール選び方やDXの具体的な進め方、ビジネス現場での具体的なメリットなどを知りたい方は、こちらの資料がおすすめです。



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