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ビジネスのデジタル化が進み、ビジネス活動を通じて大量のデータが生成、処理されています。そして、これまで勘や経験を頼りに行われてきた売上目標の管理なども、データを用いた売上分析により、データによる裏付けをもって効果的に行えるようになりました。
売上分析とは、商品やサービスの売上に関するデータを分析し、売上のプロセスや現状を可視化、把握することで売上目標を達成するために必要な示唆を得ることです。
たとえば、営業部門が日々の業務の中で売上データを確認し、売上予測や売上目標の達成率などの指標をチェックしながら売上向上のためのアクションを考えていくことも売上分析の一例です。
売上分析の目的は、現状を可視化、把握し、改善対策の設定や売上目標の達成(売上の拡大)につなげることです。売上に大きな影響を与える「ジャンル」「商品」といった市場動向、収益性の高い「顧客」や「一緒に買う商品」などの顧客理解、また、販促活動の効果検証など、売上データを分析することで現状が具体的に可視化されます。
これにより、売上や利益アップのためのさまざまな施策のヒントを得ることができるのです。
一般的な売上分析の進め方は、まず「目的を明確化」することです。そして、売上データや顧客データ、マーケティングデータなど、社内に存在する「データの収集」を行います。そして、データ分析を行い、現状の把握、可視化を行っていきます。
このように、効果的に売上分析を行うためには、分析に必要なデータを収集することが欠かせません。
しかし、必要なデータが社内の各所、さまざまなシステムやサービスに点在しており、すぐに収集できない、あるいは収集するために手間と時間がかかるといった課題があります。
また、集計、分析後に結果を可視化するためのレポート作成に手間と時間がかかるといった問題もあります。たとえば、Excelなどの業務ソフトを用いて売上分析を行うケースがあります。それほど複雑でない売上分析には有効ですが、膨大な売上データの分析には適していません。
そこで、多くの企業では、BI(Business Inteligence)ツールなどを用い、売上分析レポートやダッシュボードを作成しています。BIとは、データ分析により組織がデータに基づいた意思決定を行えるよう支援することで、BIツールはそのためのツール(ソフトウェア)です。
「BI」について詳しくはこちらをご覧ください。
BIツールを使うと形式の異なる膨大なデータを迅速に集計、可視化することができるため、売上分析業務の工数を削減できます。また、売上管理システムや顧客管理システムなどの基幹業務システムからデータを抽出することや、Excelファイルのデータを統合することも可能なので、膨大な売上データを横断的に分析することが可能です。
そして、BIツールと基幹系システムをはじめとする社内の様々なシステムとの連携をスピーディに進めるために有効なのが「ASTERIA Warp Core」のような自動化ツールです。
データ連携をノーコードで行うことができるデータ連携ツール「ASTERIA Warp」の機能を厳選し、特定の業務を容易に自動化できるようパッケージされたのが「ASTERIA Warp Core」です。基幹業務システムや、各種業務アプリケーションなど、100種類以上のデータソース間の複雑な連携やデータ変換をノーコード&高速開発で実現することができます。
また、「ASTERIA Warp Core」には専用のアダプター機能が用意されています。これにより、連携システムなどの開発が不要で、特定のBIツールなどとの連携をさらにスピーディに、スムーズに実現することが可能になります。
たとえば、「Tableauアダプター」は、BIツール「Tableau」のデータ抽出ファイル(.tdeファイル)の作成と、Tableauサーバー、Tableau Onlineへのパブリッシュを行うことができるアダプターです。分析データを自動作成したり、複数ソースのデータをまとめたりすることで、分析効率を向上させるだけでなく、分析結果の迅速な共有にも対応します。
また、「Business b-ridgeアダプター」は、サプライチェーン業務領域でノーコードでのアプリケーション作成ができる「Business b-ridge(ビジネスブリッジ)」と連携し、業務データをERPやBIといったシステムとシームレスに連携させることを可能にします。
そして、「Dr.SumEAアダプター」は、ウイングアーク1st の集計・分析プラットフォーム「Dr.Sum EA」との連携を可能にするアダプターです。「Dr.Sum EA」に対するデータのインポート/エクスポート、集計の実行と集計結果の取得などを可能にします。
これにより、たとえば、Intuit社によって開発および販売されている会計ソフトウェア「QuickBooks」と「Tableau」を連携させ、仕訳レポートを自動化する事例があります。実際に、星野リゾートでは、QuickBooksと「kintone」「Tableau」をシームレスに連携する仕組みをノーコードで、社内エンジニア工数ゼロで実現しました。
同社は海外展開にあたりグローバルなホテル会計基準であるユニフォーム会計を採用するに際し、QuickBooksを導入。現地のホテルシステムとQuickBooksのマッピング情報はkintone上に保持し、経営レポートの生成はTableauで行う仕組みです。
データ連携の仕組みはノーコードによりスクラッチ開発の1/30の工数で完成し、さらに社内エンジニアのサポートを一切受けることなく担当者が独力で開発を行うことで、社内エンジニア工数ゼロでの内製化を実現することができました。
また、クラウドERP「SAP S/4 HANA」と「Business b-ridge」をASTERIA Warpを通じて連携し、貿易業務の改善を行う事例もあります。
貿易業務には以下のような課題があります。
これに対し、Business b-ridgeで業務システムをノーコードで構築し、次のような業務改善を実現しました。
「ASTERIA Warp」により、BIツールによる売上データの分析、可視化やサプライチェーン領域での社内外の業務連携を、システム構築から連携までノーコードで実現することが可能です。
様々なシステムを連携させた売上データの分析の仕組みや、基幹システムと連携した業務改善などをスピーディに実現したい方はぜひ参考にしてみて下さい。
PM・SE・マーケティングなど多彩なバックグラウンドを持つ「データ連携」のプロフェッショナルが、専門領域を超えたチームワークで「データ活用」や「業務の自動化・効率化」をテーマにノウハウやWarp活用法などのお役立ち情報を発信していきます。
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