SaaS同士のデータ連携。データを活用するためのシステム連携方法やポイント、事例を解説

2023/07/07

SaaS同士のデータ連携

SaaSの活用が一般的になった現在、SaaSごとにデータが散在して有効活用できないといった課題が顕在化しています。こうした課題を解決するためにはSaaS同士のデータ連携を進める必要があり、データ連携ツールの活用が選択肢となります。本記事では、データ連携の方法やポイント、連携の事例などをご紹介します。

SaaS同士のデータ連携不足で生じる課題

「SaaS(Software as a Service)」とは、ソフトウェアそのものをインターネット上に置いて、プロダクトとしてではなくサービスとして提供することを言います。必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるソフトウェアやアプリケーションを指し、費用も導入時の一括支払いではなく、月額の利用実績に応じた料金を支払う形態が一般的となります。

部署や業務ごとにあらゆるSaaSが活用されていますが、導入後にSaaS同士のデータ 連携がうまくできていない企業が多く存在します。SaaS同士のデータ連携不足で生じる課題としては、以下3つがあります。

データが分散していることによってスピーディーな分析・活用ができない

社内に導入されている複数のSaaS同士がデータ連携できていないと、データが分散してしまい、部門やサービスを横断したデータの共有ができない「サイロ化」が生じます。

データのサイロ化が生じると、スムーズなデータ分析・活用ができず、さらに必要なデータがどこにあるのか探す時間や手間もかかってしまいます。

データの多重入力による業務負荷や人的ミスの増加

SaaS間のデータ連携ができていない場合、同じ情報を別のSaaSに手作業で入力(多重入力)するといった無駄な作業が発生することも課題です。その分余計な人件費や時間がかかるため、業務の生産性が低下します。

また、人手によるデータの多重入力は、入力ミス などヒューマンエラーを誘発する原因にもなります。

データの整合性を担保できない

複数のSaaS上に同じデータ項目が存在していると、別々に更新している間にデータの整合性がとれなくなるケースがあります。たとえば、あるシステム上では「在庫あり」となっているにもかかわらず、別のシステムでは「在庫なし」となっており、どちらが正しいのか確認するのに手間がかかります。

さらに、データが十分に集約されていない、きれいなデータになっていないなどの状態では、データを活用した分析の精度が低下する懸念もあります。

データ連携の課題と連携することのメリットなどについては、以下記事で解説しています。こちらも合わせてぜひご覧ください。

SaaS同士のデータ連携を行う方法

SaaS同士のデータ連携を行う方法には、「SaaS自体が提供するAPIを活用する」「スクラッチで開発する」「データ連携ツールを活用する」という3つの方法があります。以下でそれぞれについて、メリットやデメリットを交えて解説します。

SaaS自体が提供する他SaaSとの連携機能を活用したデータ連携

SaaSによっては、他SaaSと連携できる機能が実装されている場合があります。

この機能を利用しデータ連携を行うことでSaaS間のデータ連携のために一から連携プログラムを開発する必要がないため、開発工数や時間を削減できる点がメリットとして挙げられます。

一方、デメリットとしては提供されている機能では連携先が少ない場合があります。一部のSaaSと連携できても、連携ができなかったSaaSが多いと後述するような連携方法を別途検討する必要が出てきます。

スクラッチ開発によるデータ連携

スクラッチ開発とは、既存の製品などを使わずオリジナルでゼロからシステム開発することです。

自社でゼロから開発するため、自由度の高い開発ができる点がメリットです。

しかし、要件定義から開発、運用までの工数がかかり、プログラムの品質が開発者の技術スキルに依存しやすいデメリットがあります。また、連携先のシステム変更やデータフォーマット変更が発生するたびに、再度要件定義を行ったうえでシステム開発をしなければならず、多大な工数がかかる恐れがあります。

データ連携ツールを活用したデータ連携

データ連携処理の開発に特化した機能を持つ「データ連携ツール」を活用する方法もあります。

データ連携ツールは多くのシステムやサービス間をデータ連携することを目的に、API(※)が多数用意されています。

※APIとは…Application Programming Interfaceの略で、ソフトウェアの機能の一部やプログラムなどを外部から利用できるようにするためのインターフェースのことです。このAPIを活用し、異なるアプリケーションの機能をつなぐことをAPI連携といいます。API連携ではサービスをはじめから開発する必要がないため、開発のコストや時間を削減できる点がメリットとして挙げられます。また、セキュリティレベルが高い既存システムを利用することで、高度なセキュリティを確保することができます。

APIについては以下の記事でも詳しく解説しています。

このようなツールは、開発生産性に優れ、連携先のシステムの追加や修正も容易なため、開発/運用コストを抑えることができます。また、ノーコード のデータ連携ツールを利用することで、専門的な知識がない方でもデータ連携を実装することができます。
ツールの導入にコストはかかりますが、最近では安価なモデルやサブスクリプションモデルも登場しており、導入のハードルは低くなっています。

また、データ入力やデータ活用を効率化する手段として、ここでご紹介したデータ連携とは異なるものの、人による作業を自動化するRPAという手法もあります。RPAについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

SaaS連携方法の検討におけるポイント

ご紹介したようにいくつかのデータ連携方法が存在しますが、どのように検討すれば良いのでしょうか。以下では選定時のポイントをご紹介します。

データ連携を行いたいSaaSを洗い出す

データ連携を行いたいSaaSを洗い出します。データ連携ツールを活用する場合、連携対象となるシステムやサービスに対応しているかはツールによって異なるため、連携が必要なSaaSを把握し、それに対応するツールを選定することが大切です。

開発または導入、保守/運用におけるコスト

次に、開発または導入、保守/運用における費用、料金体系などコスト面を検討します。データ連携ツールの場合、サブスクリプション型の料金体系もあり、初期費用を抑えながらスモールスタートでパフォーマンスを検証することが可能です。

開発または導入、保守/運用における体制

開発または導入、保守/運用における体制を確認することも大切です。ノーコード のデータ連携ツールを活用すれば、非IT人材でも利用可能な体制を構築でき、開発・導入やその後の運用が容易になりますのでおすすめです。

SaaS同士のデータ連携なら ASTERIA Warp

上記でご紹介した検討のポイントを満たすデータ連携ツールとして「ASRTERIA Warp」があります。
ASRTERIA Warp は100種類以上の多様な連携先を有しており、各種ファイル、データベース、クラウドサービスなどと簡単に連携することが出来ます。また、本ツールはノーコード のデータ連携ツールであるため、実装期間を大幅に短縮することが可能です。

連携先や利用組織の規模・予算に合わせて4つの料金プランを用意しており、サブスクリプションによる提供も行っています。

データ連携できるサービスや料金について詳しく知りたい方はサービス紹介ページをご覧ください。

ASTERIA Warpを使ったSaaS連携事例

「ASTERIA Warp」を活用したSaaS連携事例を3つご紹介します。

クラウド上に散在する営業情報を連携しマーケティングオートメーションを実現!
(さくらインターネット株式会社 様)

クラウドサービス、レンタルサーバー、VPS(仮想専用サーバー)などの各種インフラサービスを提供するさくらインターネット株式会社様では、Sansanやkintoneなど複数のクラウド上に営業情報が散在しており、情報の抽出や検索に多大な手間と時間がかかる課題がありました。

そこでASTERIA Warpを導入し、Sansanアダプター(※)で取得した名刺情報をkintoneにリード情報として登録。リードステータスをリアルタイム表示することにより、ステータス検索・確認の手間がゼロになり、迅速な営業アクションが可能になりました。

また、MAとkintoneの連携を自動化することで、MA上での新規顧客判別を実現し、MAツールでナーチャリングを実施。さらに見込み確度の高い顧客をkintoneで管理するなど、MAツールを利用したナーチャリングにより、開始から6ヶ月で新たに200件もの営業案件創出の効果もありました。

(※)アダプターとは…異なる形式のシステムやデータベース、クラウドサービス同士を容易に接続する連携モジュール

こちらの事例は以下からご覧になれます。

基幹システムと各種クラウドサービスとのデータ連携を自動化
(IMV株式会社 様)

環境試験・計測・解析装置の製造・販売を行っているIMV株式会社様は、Salesforceやkintoneなどのクラウドサービスを導入し、業務システムを整備してきました。しかし、複数のシステム間でデータの整合性を確保するためのチェック業務が必要であり、その業務負担が増大する課題を抱えていました。

そこでノーコードでのデータ連携が可能な「ASTERIA Warp Core」を導入し、基幹システムとSalesforce/kintoneとのデータ連携を自動化。これにより金額データの二重入力が不要になり工数が削減され、入力ミスもなくなり業務品質が向上するなどの効果を得られました。

こちらの事例は以下からご覧になれます。

ノーコード開発でクラウドサービス連携の内製化を実現
(株式会社FiNC Technologies 様)

ヘルスケアに関する様々なサービスを提供している株式会社FiNC Technologies様では、多数のクラウドサービスを利用していたものの、システムが連携しておらず、機能やデータを活用しきれていませんでした。また、クラウドサービスのデータを元に手作業でレポートを作成しており、データ加工・集計に膨大な時間がかかることも課題でした。

こうした課題を解決するためにASTERIA Warpを導入し、各システムとシームレスな連携を実現。販売管理システム内の受発注状況や出荷データなどを活用し、発注、出荷指示、レポート作成を自動化できた他、毎月の請求処理も自動化し、処理時間の短縮とミスの削減も実現しました。

こちらの事例は以下からご覧になれます。

この他にもASTERIA Warpを活用した様々な事例がありますので、ご関心のある方は下記のフォームから事例集をダウンロードのうえご覧ください。



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