ETLとは 〜ETLでできることからETLツールの選び方、導入事例まで徹底解説

2023/04/28

Extract Transform Load

ETLとは

ETLとは、「Extract(抽出・収集)」「Transfor(変換・加工)」「Load (書き出し)」の略語で、データ統合時に行う各プロセスの頭文字をとったものです。 組織の内外に散在するデータを抽出・収集(Extract)し、用途に応じて変換・加工(Transform)、そしてそのデータの格納先に配信・送出(Load)してくれる一連のプロセスを指します。

昨今、業務や用途に応じたクラウドサービスを導入する企業が増え、そのサービスごとにデータが蓄積、散財、さらにIoTの活用によりデータ量も増加しています。 そこでデータの保管場所としてデータウェアハウス(Data Warehouse:DWH)という考え方が広まり、さらに形式の異なるそれらのデータの整理・整頓を行うため生まれたのがETLです。

Data Processing system Image

ETLツールとは

ETLツールとは、組織の内外に散在するデータを抽出・収集(Extract)し、用途に応じて変換・加工(Transform)、そしてそのデータの格納先に配信・送出(Load)してくれるツールです。

ETLツールを利用すると高度な専門知識がなくても簡単な操作でシステムを開発することができ、1からプログラミングする必要はありません。

ETLツールで出来ること・作業の流れ

Extract(抽出・収集)

社内の基幹システムやデータベースなどの様々なデータソースから目的や必要に応じたデータを抽出・収集します。 ETLツールは様々なデータソースに対応しているため、目的や必要に応じたデータを簡単に抽出することができます。

Transform(変換・加工)

抽出したデータ同士をDWH(データウェアハウス)などに格納しやすい形にするために一定の規則に従いデータの変換・加工処理を行います。 一般的にはプログラミングやスクリプトなどの開発が必要ですが、ETLツールではデータの変換・加工処理を行う機能をユーザーが視覚的にとらえて行動を指定できるGUI(Graphical User Interface)で提供されているため高度な専門知識がなくても簡単な操作でデータの変換・加工処理を行うことができます。

Load(書き出し)

上記で変換・加工処理を行ったデータをDWHなどの最終のデータソースに書き出します。その際に、DWHのインポート機能を利用することもできますが、ETLツールのLoad機能を利用してデータの取込を行うことも可能です。

ETL Data transformation concept

ETL/ELT/EAIの違い

まず、ETL(Extract/Transform/Load)とELT(Extract/Load/transform)の違いは、データが変換・加工される場所にあります。 ETLはデータソースからデータを抽出し、定義された規則に従いデータを変換し、DWHなどにロードします。

ELTはデータを抽出し、データソースからデータを抽出するところまではETLと同じですが、そこで他のフォーマットに変換せずにターゲットのDWHなどにロードします。データの変換処理はロードしたターゲットのデータソースで行われます。

次に、EAI(Enterprise Application Integration)は、企業内で業務に使用される複数のシステムを連携させ、データやプロセスの効率的な統合(Integration)をはかる仕組みおよびそのシステムを指します。

ETLとEAIの違いについては以下の記事で詳しく説明しています。

ETLツールの必要性

社内に点在するデータを有効に活用

一般的に企業には部署、業務ごとに様々なシステムを利用していますが、それぞれのデータが互換性を保っていることは稀です。社内に点在するデータを有効に活用するためには、互換性がある形に変換して一箇所に集約し蓄積する必要があります。 ここでデータの抽出、変換、ロードというETLプロセスが必要となってきます。

高度な専門知識がなくてもOK

通常、様々なデータソース間でデータを抽出、変換、ロードするためには各データソースに応じてプログラミングするための高度な専門知識が求められ、膨大な開発工数も必要となり大きな負荷が伴います。 ETLツールは各データソースへ簡単に接続することができる機能があり、抽出したデータをGUIの開発ツールを利用し、ノーコードでデータの変換・加工処理が行えるため、高度な専門知識がなくても社内に散在するデータを効率的に整理することができます。

開発工数が削減できる

ETLツールはデータ連携に必要な機能を部品として提供しており、その部品を組み合わせることでデータを連携するシステムを簡単に構築することができます。GUIの開発ツールを利用して直感的な操作で開発できるため、システム構築期間を大幅に短縮することができます。

ETLツールの選び方

ETLツールといっても色々なサービスが存在します。自社に合ったものを絞り込み、選定を進めやすくするために注目すべきポイントを紹介します。

連携先の豊富さ

ETLツールを使ってさまざまなシステムからデータを抽出・収集するうえで、データソースの連携先が多いほど柔軟かつ俊敏にデータの集約が実現できると言えます。データソースの連携先が豊富か事前に確認しておきましょう。

操作性・運用性

専門的なスキルがなくても活用できるかというポイントでも確認が必要です。ノーコード開発(ソースコードの記述が必要ない)環境が提供されているサービスもあります。専門スキルがない方も利用することが想定される場合は、ノーコード開発環境が提供されているかが重要です。評価版を提供している場合は、実際に使って動作確認をしてみましょう。

また、大規模なデータや複雑なデータを取り扱う可能性がある場合は、テクニカルサポートの体制や範囲も確認しておきましょう。

価格

ツールの初期費用、月額費用、その他サポート費用など料金体系がどのようになっているか確認しましょう。最近はサブスクリプションで提供しているETLツールも登場し、導入しやすくなっています。複数のプランを展開していることがあり、最も自社の用途に合ったプランを選ぶことが重要です。事前に各プランを確認しておきましょう。

導入実績

ETLツールを導入した企業は、似た課題を持っていることが多いです。連携先や利用シーンで自社の課題に近い企業がないか実績を調べてみましょう。

EAI/ETLツールの導入事例がまとめられた事例集です。活用シーンがカテゴリーごとにまとめられているので、利用イメージを持つのにおすすめです。

おすすめのETLツール「ASTERIA Warp」

アステリア株式会社が提供している「ASTERIA Warp」は、専門的な技術者向けではなく、より多くの人に使って頂くことを念頭に置いて設計されている、代表的なETLツールです。 ノーコード(アイコンのドラッグ&ドロップとプロパティの設定)で作成するフローによって既存のデータベース、ファイルシステム、各種業務システム、各種クラウドサービスと簡単に接続、連携することのできる、国内No.1のデータ連携ミドルウェアです。

高機能ETLで実現するデータ分析基盤となる

データを分析/活用するためにはデータ収集、データ蓄積、データ分析/活用というフェーズがあり、それぞれで以下のような課題が存在します。

  • データ収集の課題
    対象データの選別、データ変換方法、データ転送方法など
  • データ蓄積の課題
    ライセンス費用、データクレンジングなど
  • データ分析・活用の課題
    分析スキル、共有方法、要望への対応など

上記の課題が解決できる「ASTERIA Warp」は多様なデータソースに対応しており、データの変換・加工機能も充実しているためBIツールを使ったデータ分析基盤となります。

豊富な専用アダプターを提供し、高速開発・内製化を支援

ASTERIA Warpは100種類以上のデータソースに対応しており、様々なデータソースからデータの入出力を行う専用アダプターを提供しています。このアダプターを使うことで従来の開発プロセスを大幅に改善することができるため、ノーコード&高速開発での内製化が可能となります。

既存業務やシステムは変えずに進められる

既存業務や既存システムに手を入れなければならないとなると抵抗が多く、実際に導入に至っても結果を出せるまで時間がかかるという課題があります。 ASTERIA Warpは既存システムとの連携でETLプロセスが行えるため、既存の業務プロセスは維持したまま、データを有効に活用することができます。

ASTERIA Warpでは、クラウド上で手軽にお試しできる評価版も提供しているので、この機会に体験してみてはいかがでしょうか。

ETL導入事例の紹介

アンテリオ様のETL導入事例

アンテリオ様システム構成図

7. まとめ

ETLを活用することで社内に散在するデータを資産として有効活用することができます。

ETLツールも様々なものがありますので、自社に合ったものを探してみてはいかがでしょう。



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