AI/IoTによる”現場”データから”基幹”の業務までを、ノーコードでシームレスにつなぐDX時代のハイパーオートメーション手法【ウェビナー講演レポート】

AI/IoTによる現場データから基幹の業務までを、ノーコードでシームレスにつなぐDX時代のハイパーオートメーション手法 ウェビナー講演レポート

ハイパーオートメーションは、一連の業務を自動化することにより業務改革を目指す手法です。しかし、導入に際して「どのように取り組むべきか?」という疑問や迷いが生じることは珍しくありません。

この問題に対処するために、ウェビナー「IT Leaders Tech Strategy LIVE [ハイパーオートメーション]実現への道筋─“自動化の連なり”が導く業務改革と新しい働き方」では、具体的な戦略と実例が解説されました。

本記事ではアステリア株式会社(以下、当社)のウェビナー内容をまとめましたので、ハイパーオートメーションの導入を検討している方はぜひご参考ください。

ウェビナー開催概要

ウェビナー「IT Leaders Tech Strategy LIVE [ハイパーオートメーション]実現への道筋─“自動化の連なり”が導く業務改革と新しい働き方」の概要は以下の通りです。

開催要項

タイトル AI/IoTによる"現場"データから"基幹"の業務までを、ノーコードでシームレスにつなぐDX時代のハイパーオートメーション手法
開催日 2024年4月18日
イベント IT Leaders Tech Strategy LIVE [ハイパーオートメーション]実現への道筋
─“自動化の連なり”が導く業務改革と新しい働き方
主催 インプレス IT Leaders

講演内容

今回のウェビナーでは、ハイパーオートメーションの導入時に直面する主な課題と、実践的な解決策に焦点を当て、以下の内容を説明・解説しました。

  • ハイパーオートメーションの基本概念・実現するうえでの課題・具体的なアプローチ
  • ハイパーオートメーションにおけるノーコードツールの有用性と実際に応用する際のイメージ

ハイパーオートメーションを理解する

ハイパーオートメーションは、業務自動化の進化形として注目されています。まずは従来の業務自動化とハイパーオートメーションとの違いについてご説明します。

自動化範囲の拡大

従来の業務自動化は、主に単一のタスクに焦点を当てていました。例えばRPAは、単純なデータ入力作業などを自動化することが一般的です。
これに対して、ハイパーオートメーションは連続するタスクを統合し、業務プロセス全体の自動化を実現します。

これにより、単にデータを入力するだけでなく、データを利用して行われる意思決定やそれに続くアクションまでを含めた全体的なプロセスが自動化されるため、業務効率が大幅に向上します。

ハイパーオートメーションを理解する

複雑な業務への対応

従来の自動化技術は、データ抽出やシステムへの入力、転記作業など、比較的単純で定型的なタスクや構造化データの処理に限られていました。
これに対し、ハイパーオートメーションはより複雑な業務への対応が可能です。
例えば、自動でコンテンツを生成する機能や、現場からのリアルタイムデータと本部データを融合させた高度な分析、さらには詳細な顧客データに基づいた個別対応など、非構造化データの活用が可能になります。

情報源の多様化

これまでは主に会計や受発注といったシステム化されたデータが利用されていましたが、現在ではIoTデバイスから得られるリアルタイムデータや、AIによる推論データなども活用されるようになりました。
さまざまなデータ源を組み合わせることで、ハイパーオートメーションは業務プロセスをより全面的に、かつ効率的に自動化することが可能になり、企業の業務運営を大きく改善しています。

ハイパーオートメーション実現へのアプローチ

ハイパーオートメーションを成功させるためには、システム間の連携、AI技術の利用、そしてIoTデバイスからのデータ活用が鍵となります。以下で、これら三つの主要なアプローチについてご説明します。

ハイパーオートメーション実現へのアプローチ

業務をまたいだデータ連携

ハイパーオートメーションを実現するためには、さまざまな業務プロセスやシステム間でデータをシームレスに連携させることが重要です。
例えば、API連携を使うことで異なる部署やシステムからデータをリアルタイムで受け取り、処理することが可能になります。これにより、情報が迅速に共有され、業務プロセス全体の効率が向上します。

AI技術の利用

AIの進化により、従来では自動化が難しかった複雑な業務も自動化の範囲に取り入れることが可能になりました。例えば、自然言語処理(NLP)を使用することで、AIが人間の言葉を理解し、新しいテキストを生成することができます。
これにより、顧客サービスの問い合わせ対応やコンテンツ生成など、さまざまな業務が自動化されます。さらに、画像認識技術を活用すれば、写真やビデオからの情報抽出と分析が自動で行えるようになります。

このようにAIを活用することで、以前は手作業でしか対応できなかったタスクも効率的に処理することが可能となり、ハイパーオートメーションが現実のものとなります。

IoTデバイスからのデータ収集

ハイパーオートメーションにおいて、IoTデバイスからのデータ収集は非常に重要な役割を果たします。
例えば、工場のセンサーからのデータを用いて機械の状態を監視し、故障が起こる前に予防保全を行うことができます。また、店舗のカメラからのデータを分析して、客流の変動を把握し、即座に在庫調整やマーケティング戦略を変更することも可能です。
このようにIoTデバイスから得られるデータを統合し、それを基にしたAIによる分析を行うことで、業務の効率化、予測精度の向上、そして新たなサービスの提供が実現します。

ハイパーオートメーション実現への壁

ハイパーオートメーションの導入には多くの利点がありますが、その実現に向けてはいくつかの障壁が存在します。ここからは特に大きな課題をご紹介します。

業務に合わせるのが困難

ハイパーオートメーションを導入する方法として、主に「プログラミングによる独自システム開発」または「クラウドサービスやソフトウェアの利用」が挙げられます。
プログラミングによって独自システムを開発する場合、自社の業務プロセスに合わせた開発が可能ですが、コストが高くつくため、既製のシステムやツールを選ぶことが一般的です。

しかし、市場に出回っている製品が自社の業務プロセスに完全に一致するとは限らないため、多くの場合、追加のカスタマイズが必要となります。カスタマイズでは追加費用が発生する上に、導入までに時間がかかるため、既成品ならではのメリットが減少してしまいます。

専門知識を持つ社員がいない

ハイパーオートメーションを成功させるためには、関連する技術スキルを持つ社員が必要ですが、既存の従業員のスキルセットと必要なスキルの間にはしばしば大きな差があります。
このギャップを埋めるためには、社内研修や教育プログラムへの投資が欠かせません。
しかし、従業員が実務で求められるレベルの技術力を習得するまでには、相当な時間とコストがかかるため、ハイパーオートメーションの導入速度を遅らせる要因となり得ます。

IT人材を採用できない

ハイパーオートメーション実現への壁

ハイパーオートメーションを可能な限り早く導入・運用したい場合、「社内教育よりも新しい人材を採用するほうがよい」と感じるかもしれません。
しかし、最新技術を熟知した専門家は市場で高い需要があり、適切な候補者を見つけるまでには時間がかかります。さらに、高度なスキルを持つ人材を確保するための採用コストは非常に高くなるため、企業にとって大きな負担となります。

ノーコードツールを活用したハイパーオートメーションの実現イメージ

ハイパーオートメーションの導入にはいくつかの課題がありますが、ノーコードツールを活用することで解決できる可能性が高いです。
ノーコードツールはプログラミングの知識がなくても使用できるため、開発時間が大幅に短縮され、業務を素早く改善することが可能になります。
市場では非常に多くのノーコードツールが提供されていますが、その中でも1万社以上の豊富な導入実績を持つのが「ASTERIA Warp」です。

ASTERIA Warpはシンプルな操作でデータ連携が完了するため、ITスキルを持たない社員でもスピーディに自動化プロセスを構築することが可能です。

ここからは、データ連携ツール「ASTERIA Warp」とAI/IoTプラットフォーム「Gravio」を活用したハイパーオートメーションの実現イメージを3つご紹介します。

倉庫内の巡回点検を自動化

ASTERIA WarpとGravioを組み合わせることで、倉庫内の巡回点検の自動化が実現します。
例えば、AIとIoT技術を用いて実在庫数の確認、温湿度の管理、整理整頓の状況などのデータをリアルタイムで収集します。さらに、このデータを受注管理システムや倉庫管理システム(WMS)と連携させます。

これにより欠品や温度異常といった問題を速やかに検出し、即座に対応することが可能になるため、倉庫の運営効率が大幅に向上します。

倉庫のハイパーオートメーション

マーチャンダイジング改善の自動化

販売店舗ではマーチャンダイジング改善プロセスが大幅に自動化されます。
まず、Gravioを利用して現場に設置されたAI/IoTデバイスから、来店人数、顧客の属性(性別や年齢層)、通路の通過人数、商品の手に取られた回数などのデータを収集します。これらのデータは、ASTERIA Warpを通してPOSデータ(レジ情報)や棚割データ(棚割管理システム)とともに一元管理されます。
この統合データを基に、店舗は来店客の属性に最適化された商品の品揃えや、効果的な商品の陳列レイアウトを調整することができます。店舗運営がこれまで以上に迅速かつ効率的に行われ、売上向上と顧客満足度の向上が期待できます。

店舗のハイパーオートメーション1

万引き防止、ロス削減の自動化

ASTERIA WarpとGravioを活用することで、上記のマーチャンダイジング改善のほか、万引き防止とロス削減に関しても大幅に効率化されます。
販売店舗に設置されたAI/IoTデバイスが、不審者やブラックリストを検出すると、動的にスタッフへ通知します。その結果、店内アナウンスを行う、巡回するなどの行動を即座に取れるため、万引き抑止につながります。
加えて、ASTERIA Warpは売上管理システムや在庫管理システムとのデータ連携が可能です。これにより、ロス率の増減とその理由の把握 が可能となり、異常が検出された場合には迅速に対策を実施できます。
このように、万引きや在庫ロスによる損失を効果的に減少させ、店舗運営の全体的な効率と収益性を向上させる効果があります。

店舗のハイパーオートメーション2

まとめ

本記事では、2024年4月18日に開催されたウェビナー「IT Leaders Tech Strategy LIVE [ハイパーオートメーション]実現への道筋─“自動化の連なり”が導く業務改革と新しい働き方」についてレポートしました。
ハイパーオートメーションの導入にはいくつか課題が存在するものの、ノーコードツールの利用によって効果的に解決できます。
特に「ASTERIA Warp」は、異なる部門やシステム間のデータを簡単に連携させることができるため、業務プロセスの自動化を促進します。
これからハイパーオートメーションに取り組みたい担当者の皆様は、ぜひASTERIA Warpの導入をご検討ください。



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