[株式会社テレビ東京]
情報システム局システム部主事
五十嵐 基仁 氏
情報システム局システム部長
大関 潔 氏
テレビ局には、番組を制作・管理・放送する数多くの情報システムがある。番組やCMの契約・進行を管理する営放システムを中心に、番組販売(番販)、番組宣伝(番宣)など、さまざまなシステムで構成されている。テレビ東京では、各システムから情報を吸上げ、番組に関わる情報を一元管理する「番組情報基盤システム」を構築。本システムでは、東芝ソリューションのXMLデータベース「TX1」が導入され、大量の番組メタデータを高速に検索できるようになった。
さてテレビ東京が、同社のシステム開発において、ASTERIA Warpを導入する運びとなったのは2006年のこと。 番販システムの改修が契機となり、この番販システムと経理システムの連携に着手したことが発端だ。 「ASTERIA Warpを導入する前までは、データ連携部分をスクラッチで開発していました。しかし、 年を追うごとに業務内容が多様化し、システム間の連携も複雑になってきました。 そこで散在するシステムの連携を簡単かつ効率的に実現でき、開発にまつわる人的コストを削減できるツールを探していました」と語るのは、 テレビ東京の大関潔氏だ。さらに同社の五十嵐基仁氏も「スクラッチ開発ではソフトウェアが属人化されてしまい、 後で他人が見直して修正する際に苦労が絶えません。情報をできるだけ共有化したいこともあり、 システム全体の構造を可視化できるツールが欲しかったのです」と付け加える。
このような目的のもと、複数のデータ連携ツールから選定作業が開始され、最終的にASTERIA Warpと他社製品の2つに候補が絞られた。 そして両者を比較・検討した結果、パフォーマンス面や、データべースの接続性などの機能面で、 ASTERIA Warpのほうに軍配が上がったという。
パフォーマンス面での具体例を見てみよう。 テレビ東京では1日に平均50番組を放送しており、それに紐付いた番販や番宣、テープといったデータをさまざまなシステムで連携することになる。 「これら放送枠の基礎データは営放システムで管理しており、100万件以上のデータが蓄積されていました。 莫大なデータを一括処理できる堅牢性が求められており、処理中に安定感がよかったASTERIA Warpは最適でした」と、 テレビ東京グループのシステム担当会社・テレビ東京システムの宮永貴裕氏は当時を振り返る。
㈱テレビ東京システム 業務部主事
小倉 昌彦 氏
番販システムと経理システムの連携に成功した後、 2008 年にはASTERIA Warpによって番組情報基盤システムと人事連携システムの連携なども行った。 このように複数のシステムを段階的に連携し、現在では次のようなシステム体系に移行している。
たとえば番組情報基盤システムでも、ASTERIA Warpが大活躍している【図1】。 ここではテレビ局ならではの利用シーンとして、ExcelデータをXMLデータに自動変換する処理を実施。 「テレビ番組の情報は項目数が多く、Web上でデータを入力するのも大変です。 そこで使い慣れたExcelをユーザのデータ入力手段のひとつとして利用できるようにしました」 と五十嵐氏は説明する。テレビ局は、外部プロダクションに番組制作を委託することもあるため、 番組の詳細情報を制作会社が持っているケースが多々ある。 しかし中核となる番組情報基盤システムを制作会社が直接触れることはできない。 そこでExcelデータで情報を取り込んで、その連携をASTERIA Warpが担う形だ。
一方、人事連携システムの設計を担当したテレビ東京システムの小倉昌彦氏も、 ASTERIA Warp導入の効果を評価するひとりだ。この人事連携システム【図2】は、 フロント部のWebアプリケーションをJavaで作成し、人事システムで管理されている社員情報と 個々に入力されたスタッフ情報を取り込んでOracle側に格納する仕組みで、 散在する各種システムのマスターデータの一元管理をASTERIA Warpによって実現している。 ASTERIA Warpで他システムと同期をとって差分データを収集し、「マスター・オブ・マスター」 として各種データを更新する仕組みだ。「ASTERIA WarpはJavaとの親和性も高く、 特に問題もなくデータ連携を実現できた」と小倉氏は説明する。
㈱テレビ東京システム業務部主任
宮永 貴裕 氏
このように複数のシステムを改修し、データ連携を実現してきたテレビ東京がASTERIA Warpに 最も期待している点は、システム間連携の開発工数をさらに大幅削減できるようなコアとして 常時機能することだ。将来どのような新システムが導入されても、データ交換とデータ変換を 素早く実現する基盤さえあれば、複雑なデータの流れを容易に統合していくことができるからだ。
たとえば、共同通信のNewsMLフルタグ形式データによるニュース配信なども登場している。 テレビ番組データもデジタル放送に向け、メタ体系が固まりつつある。このような時代の要請に対し、 XMLのデータ交換は有用だ。同社では、さらに近い将来を睨みつつ、 ASTERIA Warpによるデータハブの構築によって、迅速かつ臨機応変に対応できるシステム体制を整えていく意向だ。
【図1】営放システム連携
【図2】人事マスター連携システム
東京都港区虎ノ門4-3-12
URL:http://www.tv-tokyo.co.jp/
関東広域圏を放送対象地域とする一般放送局事業者。 放送チャンネルはアナログ12ch(JOTX-TV)、デジタル7ch(JOTX-DTV)。 虎ノ門本社、関西支社、名古屋支社のほか、ニューヨーク・ワシントンなど7つの海外支局を持つ。 他の民放にない独自路線の番組が大きな特色で、アニメ、個人投資、旅行、釣り、 レースなどマニアにターゲットを絞り、固定ファンも多い。 デジタル時代の最良・最強のキー局を目指し、挑戦と改革に邁進中。
『誰でも、もっと ASTERIA Warp』をコンセプトに、専門的な技術がなくても利用できる データ連携の基盤製品で、企業内の新旧さまざまなシステムやクラウド上のデータをスムーズに連携し、コストの削減や業務の効率化をサポートします。
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