地図情報とも連携し営業効率を向上 経営層向けのレポートも簡単に出力
ASTERIA Warpは、Rismと会計システムの間のデータ連携を実現。会計システムが必要とする情報はRismから自動的に抽出、体裁を整えた上で同期されるため、会計担当者の作業負荷は大幅に軽減された。また、従来起こっていた項目名の違いによる処理停止も未然に防止している。
加えて、ASTERIA Warp導入は、同社内の他部門にも業務上のメリットをもたらすきっかけとなった。
「Rismと会計システムの連携の成功を受け、他の業務システムにもASTERIA Warpを適用すれば、より効率的な業務環境を実現できるのではというアイデアが生まれたのです」と太田氏は述べる。
まず着手したのが、営業担当者の業務改革だ。営業支援ツールとして新たに「地図情報システム」を構築し、その情報をRismと連携して一元管理するというものである。
従来、営業担当者は新規駐車場候補地を発掘する際、紙の住宅地図にペンでマークを付けながら、現地を見て回るという方法を取っていた。そのため、情報は個々の担当者の地図上にしかなく、ほかの担当者や上長と間での情報共有が困難な状況だった。
そこで同社は、外部の地図ASPサービスを活用した地図情報システムを構築。ASTERIA WarpでRismと連携し、営業担当者が入力した新しい用地情報などをRismと自動連携する仕組みを構築した。「処理は2分に1度のバッチ処理で実施。営業活動の進捗状況などをほぼリアルタイムにRismに取り込める環境が整いました。これにより、社内の情報共有を円滑化。担当者間の業務引き継ぎが容易になったほか、メンバーの状況が随時確認できるため、上長が的確な指示を出せるようになりました」(太田氏)。また、Rism上の地番情報を地図に揃えたことで、情報の正確性も高めている。
さらに、ASTERIA Warpは企業経営の面にもメリットをもたらした。「従来、駐車場別の売上一覧といったマネジメント層が欲しい情報は、データをまとめるまでに一定の期間が必要でした。そのため、どうしても経営判断にタイムラグが発生していたのですが、ASTERIA WarpのExcel帳票出力機能を使えば、欲しい情報を欲しい体裁ですぐ出力し、簡易分析などを行うことが可能。経営判断の速度と精度を高めることができています」と太田氏は言う。
今後、駐車場事業が拡大するにつれて、ITシステムのさらなる拡充が求められる時も来るだろう。「その際も、既存システムを変更せずに新規サブシステムの追加・連携が簡単に行える環境が整いました。手始めに、地図システムのスマートデバイス連携も進めたいと考えています。」(太田氏)。ASTERIA Warpは、目立ちこそしないものの、同社の成長を支える重要な存在となっている。