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ダイバーシティを推進する「4つのA」とは?

香港で開催されている「Pride and Prejudice」というフォーラム(英Economist主催)に参加しています。これは、世界3ヶ所(ロンドン、ニューヨーク、香港)で同時開催されるダイバーシティをテーマとした会議です。英国のEconomist主催ということもあって、昨夜のテロの影響を心配しましたが、カンファレンスは予定通りに始まりました。

私は、「View from the Top」という午前のセッションにパネリストとして登壇しました。これは、企業トップとしてダイバーシティ特にLGBTにどう取り組むのかということを議論するセッションです。パネリストは、オーストラリア、タイ、フィリピン、日本から1名ずつ。各国でLGBTに積極的に取り組んでいる企業のトップです。

ダイバーシティへの取り組みは、先進国の中では日本は遅れているほうだと感じていますが、日本の現状を共有し、企業トップに取り組んで欲しいプロセスを「4つのA」に整理して提案しました。その「4つのA」とは以下の通りです。

Aware = LBGTの人達の存在や、その課題を認識すること。
Accept = LGBTの人達を受け入れる意識を組織やメンバーが持つこと。
Action = LGBTの人達が働き易くするためにルールを変えたり勉強会を実施すること。
Appeal = 自社の取り組みを社会に告知し、取り組みを連鎖させていくこと。

また、パネルの中では唯一のIT会社だったので、ITがLGBTの人達が働き易くなる社会作りに貢献できることについても話しました。

SNS (Social Network Service):LGBTの人達が組織や地域を越えて繋がり、連絡を取り合ったり、コミュニティを作ったり、コラボレーションすることができる。

これは、既に実現していますが、少し先の私の夢も語りました。

AI(人工知能):採用プロセスにAIを活用することで、人間の持つ偏見や差別をできるだけ排除することができるようにならないか?

Blockchain:ブロックチェーンをの改竄不能性や、真正性確認の特長を使って、LGBTの人達を傷つけたり貶めたりする怪文書、偽文書を撲滅できないか?

これらは、現時点ではアイディアでしかありませんが、そのほかにもITが貢献できることはあるはずです。

日本においては、LGBTどころか男女や外国籍の人達のダイバーシティ対応すら不十分な会社も多く、こういう新しい取り組みは壁にぶつかったり、疲弊することも多いのが現状です。しかし、小さくても、少しずつでも進めていけば、いつの日か、違う種類の人達が身近にいることを誰もが当たり前に受け入れられるようになっていくと考えています。