月別アーカイブ: 2015年4月

ネパール震災に想う、更地と桜とそして笑顔と

ネパールでの震災の状況がわかるにつれ、その被害の大きさに驚かされます。

日本も含め世界各国から早速支援の手がさしのべられていますが、
日を追う毎に犠牲者が増え、
日を追う毎に被災者の方々の環境が悪化している状況を見るに、
自然の力の前にして、人間の無力さを感じずにはいられません。

東日本大震災の時も同じことを強く感じました。

しかし、新しい災害が起こると、
報道においても、人々の関心においても、過去の災害は徐々に上書きされ、
忘れられてしまいがちです。

東日本大震災は今年の3月で4年が経ち、復興の活動は5年目に入りました。

4月の半ば、復興に向けた気持ち・思いを忘れないため、
インフォテリアが義捐金を委ねたNPOの一つ「ジャパン・プラットフォーム」で
宮城県を担当されている三浦隆一さんを仙台に訪ねて、
復興の現状を伺うと同時に、南三陸町と石巻港を自分の眼で視てきました。

三浦さんに説明していただいた「ジャパン・プラットフォーム」の最新資料には、
復興の状況が地域毎、カテゴリー毎に詳しくまとめてありました。
ご多用のところ、時間を割いたご説明いただき、
個別具体的な状況や課題を理解する事ができました。

たとえば、
仮設住宅をようやく出ることができて復興公営住宅に移られた方々の方が、
実は生活満足度が低くなっているということなど、新たな課題を知る事もできました。

また、ご存じの方も多いと思いますが、
内陸部では数字的にも復興の着実な進捗が見られるのに対して、
沿岸部は復興にあと何年かかるかメドもたたない地域が多いという状況です。

足を運んだ、南三陸町では、
シンボルとなっている赤い鉄筋の防災対策庁舎の周りは未だにトラックが行き交い、
解体できないままのビルの残骸の周りには、更地が広がっていました。

かつてそこにあったという商店街は、
少し離れた高い場所で、いまだに仮設のプレハブで
「南三陸さんさん商店街」として営業中です。

商店街を率いるリーダーの「志のや」店主の高橋修さんとお話しすると、
「不満を並べたらキリがありません。
多くのお客様に来ていただいて営業できていることに本当に感謝しています。
とにかく皆で元気に頑張り続けます。」
とその顔立ちに似つかわない(失礼!)満面の笑顔でおっしゃいました。
こっちまで反射的にニコッとしてしまうその笑顔に、
「大変ですね」「頑張ってください」という言葉を飲み込んでしまいました。

大変だからといってキツい顔でいる、
辛いからといってしかめっ面になる。
そういうことなく、感謝の気持ちと笑顔で居られる。
それこそがリーダーの資質であって、
だからこそ、この店にも商店街にも活気があるのだと感じました。

「大変ですね」「頑張ってください」と言おうとしたのが、
上から目線であることに気が付きか、恥ずかしくなりました。

石巻港では、桜が満開でした。

しかし高台にある桜の向こう側はいまだに更地。
更地の手前つまり高台の麓にある、夥しい数の新しい墓石が、
否が応でも眼に入ります。

その風景を視ていると胸が熱くなるのですが、
地元の方々は、満開の桜の下で、陽気に花見の宴を繰り広げられていました。
その宴や皆さんの笑顔を視ていると、
たまにやってくるような外部の人間だから感傷に浸っていられるのだと気がつきます。
地元の方々は、苦しみも悲しみも、心に体に焼き付けて、
その上で陽気に笑って花を酒を楽しんでいらっしゃる。
復興の状況がどうであろうが、時が止まったように感じられようが、
人々の時は流れている、そこに生活のひとコマひとコマがあると改めて気づかされます。

この場所に来なければ、忘れてしまいそうな自分に恥じ入り、
この場所に来て感傷に浸っている自分に偽善的なものを感じ、
自己嫌悪に陥りました。

このようなこともあり、
今回の東北行きは、ブログに書くつもりはなかったのですが、
ネパールの震災の状況を見るにつけ、
「やらない善よりやる偽善」という言葉を思い出し、

少しでも多くの人に、新しい災害が重なっても、
東日本大震災もまだ過去のものではないと、
一言伝えられればと思い、恥ずかしながらのエントリです。

IRroidは電気羊の夢をみるか?

昨日はエイプリルフール。私のささやかな個人ネタは、Facebookのアイコン替えでした。

昨年は、ソフトバンクのCMをパロったアイコンにしましたが、今年は、QUICK社が行っているIRroidというIR萌えキャラ「繋りあ」ちゃんに1日限定で変身!というのも、逆にIRroidのサイトでは1日限定で、萌えキャラが本物の社長に替わるというエイプリルフール企画が実行されたからです(笑)。

さて、このIRroidという萌えキャラは、その名の通り、企業のIR担当者の代わりをやろうという趣向です。SF「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」に出てくるような精巧なアンドロイドにはまだほど遠いものの、IRroidもさらに擬人化が進み、喋りだしたり、ロボット化されたりすると、いつの日かIR担当者いらずというところまで進化するかもしれません(笑)。

ところで、エイプリルフールには、各社が競って面白いパロディーを繰り出してきます。今年もいろいろ出て来たなかで、最も私のツボにはまったのは、東急ハンズラボの「UMER」でした。このパロディは、世界の先進都市でで普及している(しかし日本ではなかなか普及していない)「UBER」を知らないとわからないと思います。こういうネタを持って来るあたり、東急ハンズラボのアンテナの高さを感じさせますね。

この他にも、様々なエイプリルフール企画。年度始めで慌ただしいなか、くすっと笑わせてもらいました。各社のエイプリルフール担当の方、お疲れさまでした。ジョークやユーモアがあまり上手でないと言われる日本人とのその社会において、数多くの笑顔を生んだことと思います。

笑門来福。今年度も多くの皆様、多くの会社に福が来ますように。