月別アーカイブ: 2015年8月

「おもちゃ」がつなぐ、木と気と記と機と

素晴らしい施設に伺いました!
その名は「東京おもちゃ美術館」。

「施設」と呼ぶのが躊躇されるほど素晴らしい「空間」です。
私は「美術館」という名称から、古今東西さまざまなおもちゃが展示してある所だと想像をしていました。

しかし、実際に伺ってみると確かに古今東西のおもちゃがあるのですが、いわゆる展示はほんの一部で、ほとんどがそのおもちゃを使って遊ぶことができる空間だったのです。昭和10年に建築された旧四谷第四小学校の3階建ての古い校舎を使って、さまざまなおもちゃに触れ、実際に遊ぶことができるのです。この美術館を運営するNPO日本グッド・トイ委員会の趣旨に沿った、木を使ったおもちゃを中心に、昔からのおもちゃ、毎年応募がある新作おもちゃ、世界各国のおもちゃ、さらにはこの美術館のオリジナルのおもちゃなど、元校舎全体にところ狭しと置いてあります。

館長の多田さんに案内していただいた「美術館」は、まさにおもちゃのワンダーランド。旧小学校の家庭科室は、手作り体験ができる「おもちゃこうぼう」、理科室は、赤ちゃん限定の「赤ちゃん木育ひろば」。かつては教室だった部屋は、けん玉やコマなど日本の伝統おもちゃで遊べる「おもちゃのまち」や、世界中のアナログゲームで遊べる「ゲームのへや」など、それぞれのコンセプトに合わせたおもちゃがぎっしりつまっているのです。これなら子供はだけでなく大人でも何時間でも滞在して遊んでいたいと思うほど。スタッフの中には、外国語が堪能な方もいらっしゃって、海外からの来館者にもしっかり説明をされていたことも印象的でした。

圧巻は、1階奥にある木庭(もくてい)の部屋(写真)。インフォテリアのパートナーでもある内田洋行のスペシャルユニット「パワープレイス」の若杉さん率いるチームのプロデュースです。

ここは部屋の入り口の杉のトンネルから始まって、床も全面が杉、おもちゃも全て杉。コンセプトは、「石庭」を木で実現する「木庭」、写真のように、砂の代 わりに敷き詰められた杉、石の代わりにドーンと置かれた杉のオブジェが印象的です。木の香り、木の手触りがとても心地よい空間です。中では、多くの子供と 引率のお母さんとお父さんが遊んでいました。

「ここでは、携帯をいじっているお母さんはいません。子供をほったらかしにしているお父さんもいません。」

と、多田さん。見渡してみると確かにその通り。

「なぜですか?」と訊いたところ、

「木に囲まれ、木に触れることで、大人もリラックスできて楽しくなるんだと思います。」と。

確かに私もこの部屋に入っただけで、気持ちが落ち着くような、それでいてワクワクするような不思議な感覚に包まれました。木が多くの人の「気」に作用する、それを実感しました。

実はこの部屋は、すでに有名で、企業でもこの杉の部屋を作って欲しいという要望が多く来ていて、店舗のキッズスペースや、マンションの部屋として導入されるなど注目を集めています。

私が今回、「東京おもちゃ美術館」を訪れたのは、ASTERIAシリーズ5,000社突破記念として始めた「Infoteria Green Activity」の一環で、国産の木をもっと使っていくことに少しでも貢献しようという考えで、「ウッドスタートプログラム」に共感したからです。木を使う一つの方法として、小さな頃から木に触れる、つまり木のおもちゃや木のぬくもりを感じるようにということで、おもちゃ美術館は運営されています。

5,000社達成を記念をきっかけとして巡り合った方々と、自然を生かしたエコシステムの構築に、微力ながら貢献できる機会に恵まれたことを本当にありがたいと感じています。

なぜ「猛暑テレワーク」を始めたのか?

今日、東京では7日連続の猛暑日に突入。
「炎天下」という言葉がぴったりの日々が続いています。

インフォテリアでは、この猛暑対策として「猛暑テレワーク」の推奨を始めました。「猛暑テレワーク」とは、猛暑日(最高気温が35度以上)が予想される場合に、オフィスに出勤せずに自宅などオフィス以外の場所で勤務するものです。発表ではわかりやすいように(在宅勤務)と補足しましたが、実際には近くのカフェやコワーキングスペースなど、仕事のしやすい場所どこでもOKというものです。

この取り組みは日本初だったようで、IT系のメディアだけでなく、複数の新聞で取り上げられ、昨日はテレビ朝日の「報道ステーション」でも放送されるなど反響を呼びました。

一連の取材では、「どこもやっていない事に何故踏み切ったんですか?」とも聞かれました。しかし、「発想と挑戦」を経営理念のトップに挙げるインフォテリアでは逆に「前例がないこと」はやる理由にはなっても、やらない理由にはなりません。誰かがやり始めないと何も始まりません。今回もインフォテリアの取り組みが他の企業でも働く環境を工夫するきっかけになればと考えて発表したものです。

インフォテリアでは、2011年の東日本大震災を機に、タブレットの全社員配布や、自社製品「Handbook」を使った情報共有など、テレワーク環境の整備を進め、個人個人の事情による事前申請型のテレワークを行っていました。これによって、例えば、子育てなどの個別の事情に合わせた働き方の多様性を促進しています。

今回の「猛暑テレワーク」は、「良い仕事は、良い環境から」の考えのもと、猛暑日に満員電車で通勤する必要なく、快適な環境で良い仕事をしてもらうことを意図して決定・実施しました。実際、この夏FacebookやTwitterでは、会社に着くまでに疲れ切っている投稿も多く、猛暑時の通勤は無駄なエネルギーを費していることがよくわかりました。全社員にテレワーク環境の整っているインフォテリアなら追加のコストや制度構築なくすぐにでも始められたことも大きなポイントです。

具体的には、午前5時に気象庁から発表されるその日の最高気温が35度以上が予想される日に、仕事の予定上支障がない場合、上長の許可を得てテレワークを行うというものです。気象庁のウェブサイトに毎朝見に行くのが面倒という人のために、猛暑日の予報が出た場合にメールが届くサービスも「ASTERIA WARP」で開発しました。(開発期間:15分)

このようにITを駆使することで、働く環境を良くしていくことに、インフォテリアはこれからも取り組んでいきます。