「おもちゃ」がつなぐ、木と気と記と機と

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素晴らしい施設に伺いました!
その名は「東京おもちゃ美術館」。

「施設」と呼ぶのが躊躇されるほど素晴らしい「空間」です。
私は「美術館」という名称から、古今東西さまざまなおもちゃが展示してある所だと想像をしていました。

しかし、実際に伺ってみると確かに古今東西のおもちゃがあるのですが、いわゆる展示はほんの一部で、ほとんどがそのおもちゃを使って遊ぶことができる空間だったのです。昭和10年に建築された旧四谷第四小学校の3階建ての古い校舎を使って、さまざまなおもちゃに触れ、実際に遊ぶことができるのです。この美術館を運営するNPO日本グッド・トイ委員会の趣旨に沿った、木を使ったおもちゃを中心に、昔からのおもちゃ、毎年応募がある新作おもちゃ、世界各国のおもちゃ、さらにはこの美術館のオリジナルのおもちゃなど、元校舎全体にところ狭しと置いてあります。

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館長の多田さんに案内していただいた「美術館」は、まさにおもちゃのワンダーランド。旧小学校の家庭科室は、手作り体験ができる「おもちゃこうぼう」、理科室は、赤ちゃん限定の「赤ちゃん木育ひろば」。かつては教室だった部屋は、けん玉やコマなど日本の伝統おもちゃで遊べる「おもちゃのまち」や、世界中のアナログゲームで遊べる「ゲームのへや」など、それぞれのコンセプトに合わせたおもちゃがぎっしりつまっているのです。これなら子供はだけでなく大人でも何時間でも滞在して遊んでいたいと思うほど。スタッフの中には、外国語が堪能な方もいらっしゃって、海外からの来館者にもしっかり説明をされていたことも印象的でした。

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圧巻は、1階奥にある木庭(もくてい)の部屋(写真)。インフォテリアのパートナーでもある内田洋行のスペシャルユニット「パワープレイス」の若杉さん率いるチームのプロデュースです。

ここは部屋の入り口の杉のトンネルから始まって、床も全面が杉、おもちゃも全て杉。コンセプトは、「石庭」を木で実現する「木庭」、写真のように、砂の代 わりに敷き詰められた杉、石の代わりにドーンと置かれた杉のオブジェが印象的です。木の香り、木の手触りがとても心地よい空間です。中では、多くの子供と 引率のお母さんとお父さんが遊んでいました。

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「ここでは、携帯をいじっているお母さんはいません。子供をほったらかしにしているお父さんもいません。」

と、多田さん。見渡してみると確かにその通り。

「なぜですか?」と訊いたところ、

「木に囲まれ、木に触れることで、大人もリラックスできて楽しくなるんだと思います。」と。

確かに私もこの部屋に入っただけで、気持ちが落ち着くような、それでいてワクワクするような不思議な感覚に包まれました。木が多くの人の「気」に作用する、それを実感しました。

実はこの部屋は、すでに有名で、企業でもこの杉の部屋を作って欲しいという要望が多く来ていて、店舗のキッズスペースや、マンションの部屋として導入されるなど注目を集めています。

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私が今回、「東京おもちゃ美術館」を訪れたのは、ASTERIAシリーズ5,000社突破記念として始めた「Infoteria Green Activity」の一環で、国産の木をもっと使っていくことに少しでも貢献しようという考えで、「ウッドスタートプログラム」に共感したからです。木を使う一つの方法として、小さな頃から木に触れる、つまり木のおもちゃや木のぬくもりを感じるようにということで、おもちゃ美術館は運営されています。

5,000社達成を記念をきっかけとして巡り合った方々と、自然を生かしたエコシステムの構築に、微力ながら貢献できる機会に恵まれたことを本当にありがたいと感じています。


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