ミュージカルが好きです。特に、劇団四季。
最初、知り合いから誘われたときには正直に言って「自分には関係ない世界のこと」と思っていましたが、劇団四季の「キャッツ」を見て感動したのが3年前。それから、いくつもの演目を見て、完全に魅せられてしまいました。
私が、劇団四季のミュージカルが好きな理由は2つ。
1つめは、「本番感」。演劇は、そのステージが全てで、映画のように撮り直しはできません。3時間近くに及ぶ演技全てが1発勝負です。その緊張感とそこにいたる練習は並大抵のものではないと思います。ひるがえって、私たちの仕事。会議、お客様との打ち合わせ、資料作成いろいろな仕事がありますが、「この瞬間しかない」と思うことは少ないのではないでしょうか。しかし、実際には会議にしろ打ち合わせにしろ、その瞬間は2度と戻ってこないのです。実は私たちの仕事も毎回が「本番」であるという忘れがちなことを、目の前で繰り広げられる強烈な「本番」によって思い起こさせてくれます。
2つめは、「ディテールの細かさ」。「神は細部に宿る」という言葉があります。ディズニーがその引き合いに出されることが多いのですが、私は劇団四季のステージでそれを目の当たりにしました。舞台装置、小道具、アナウンス、そして役者のしぐさ、一つ一つが見事に丁寧に細かなところまで作りこまれていて、観客をその世界に引きずり込むのです。手抜きをいっさい感じられないそのディティールに感動し、自分の仕事もこうありたいと、思いを新たにするのです。
この秋も、自分のハードルを上げに、劇団四季の劇場に足を運ぶつもりです。