日別アーカイブ: 2013年9月26日

楠木建氏に感じるプレゼンテーションの「センス」

とにかく愉快でした。

大学教授のプレゼンで、私が知る限りではピカイチの面白さ。「経営は、スキルではなくセンスだ」、「100人中、数人しかそのセンスはない」と断言し、厳しいことを語りながらも一方で軽快なトークで会場の笑いを誘う。昨日開催した「Handbook ARISE」の基調講演、一橋大学大学院教授の楠木建さんのプレゼンテーションです。

ちなみに、「Handbook ARISE」とは、昨日からの「Handbook 4」の提供開始に合わせて広く「Handbook」そのものと実際の活用事例を知っていただくために企画したイベントで、300人の会場に365名の超満員での開催となりました。活用事例は、今回新しく東京国際フォーラム様、レノボ・ジャパン様。やはりお客様事例は説得力があります。

さて、件の楠木さんですが、私はすでに著書を読んで「普通の教授」ではないことは想像していましたが、実物は、想像通りというよりも想像以上に愉快な人。1時間の講演に満員の聴衆は惹きつけられていました。

私の仕事柄ウケたのが「代表取締役担当者」。もちろん著書を読んでネタは知っていたのですが、それでもリアルに聴くと面白い。楠木さん自身は、自分の話を「実務経験のない机上の空論」評されていましたが、考える力だけでなく、伝える力もピカイチにお持ちの方でした。

「代表取締役担当者」の具体例をいくつか挙げられましたが、その中に「プレゼン資料を部下に作らせる」という項目がありました。これに合致していなくてホッと胸をなでおろしました。なぜなら、楠木さんのプレゼンの直後が私のプレゼンだったからです(笑)。

楠木さん曰く、経営のセンスがある人は「抽象と具体の振れ幅が大きい」と。私は、楠木さんのプレゼンを聴いていて考えました。昨今、「プレゼンテーションスキル」ということがよく取り上げられているが、プレゼンにも「センス」もあるのではないか?そして、その楠木さんのプレゼンこそにそのヒントがあるのではないか?

まだ、答えは出ていませんが、「経営」と同じように、「プレゼンテーションのセンス」も、「具体と抽象の振れ幅」が関係があるのではないか?私自身の経営道に加えてプレゼン道のテーマとして「センス」を加えてみることにします。