事業と同じように社会支援にもフォーカスを

WorldFocus.jpg
 先週の木曜日、あるNPOの会合に出席しました。そのNPOの名前は「かものはしプロジェクト」。インフォテリアでも応援しています。先の会合は社会に幅広くその活動を紹介する会で、今回は私が幹事を務め数多くの知人に参加いただきました。その「かものはしプロジェクト」とは、東南アジアで、「子供が売られる状況を無くす」ための活動にフォーカスしている団体です。

 同じように、インフォテリアでは、NPO「FDA (Future Dream Achievement)」を応援しています。「FDA」が主催する「ITチャリティ駅伝」は第1回から参加しており、昨年は社員11人が参加しました。「FDA」は、社会的に就労困難な人達に対してITを活用した就労支援活動にフォーカスしている団体です。

 大企業であれば、自らCSR活動を行うことができますが、多くの企業では、その体力も余力もありません。そこで社会支援活動を行ってる人達を寄付などで支援することになるのですが、その対象も、NPOなどの小さな組織ではなく、赤十字とか国連組織など中立的な大きな組織になりがちです。その理由としては、「数多くあるNPOの中で特定の団体に偏って支援できない」ということをよく聞きます。

 しかし、本当は、赤十字とか国連組織への支援は何も考えなくて良いし、選択について誰からも責められない、安易な選択になっていないでしょうか?

 大震災をきっかけに多くの報道があったとおり、大きな中立的支援組織への寄付は、公平性を期すために分配に時間がかかり、あまりにも数多くの活動を行っているために自分達の貢献が何に使われたのかが具体的にわからないなどの問題があります。一方で、それぞれの問題意識にフォーカスを絞ったNPOの活動では、会社が寄付して終わりというようなことではなく、冒頭の例のように少しの時間で活動に具体的な貢献をすることもできます。

 インフォテリアでは、昨年の震災の際にも、3つのNPOに義援金を寄付しました。例えば日本赤十字だけに寄付すれば、考えることも説明することも必要ありませんでした。しかし、私たちはどの団体を選ぶかの議論をしました。震災関連のNPOをリストアップし、それぞれの活動を調べ、その活動に、共感・賛同でき、株主の方々にも説明できるかどうかを検討して決めました。

 これからさらにグローバル化する企業活動において、自社の特長や強みが何なのかを考え事業領域をフォーカスする企業が増えて来るでしょう。同じように社会貢献活動支援についても、赤十字や国連組織に寄付したからOKではなく、自分達で考えて、自分達で共感し賛同できる活動にフォーカスすることが大切ではないでしょうか?それが、少しずつでも自分達が考える方向に世の中を良くして行くことができると同時に、貢献を実感できる方法だと考えています。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

※日本語文字が含まれない投稿は投稿されませんのでご留意ください。