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IRroidは電気羊の夢をみるか?

昨日はエイプリルフール。私のささやかな個人ネタは、Facebookのアイコン替えでした。

昨年は、ソフトバンクのCMをパロったアイコンにしましたが、今年は、QUICK社が行っているIRroidというIR萌えキャラ「繋りあ」ちゃんに1日限定で変身!というのも、逆にIRroidのサイトでは1日限定で、萌えキャラが本物の社長に替わるというエイプリルフール企画が実行されたからです(笑)。

さて、このIRroidという萌えキャラは、その名の通り、企業のIR担当者の代わりをやろうという趣向です。SF「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」に出てくるような精巧なアンドロイドにはまだほど遠いものの、IRroidもさらに擬人化が進み、喋りだしたり、ロボット化されたりすると、いつの日かIR担当者いらずというところまで進化するかもしれません(笑)。

ところで、エイプリルフールには、各社が競って面白いパロディーを繰り出してきます。今年もいろいろ出て来たなかで、最も私のツボにはまったのは、東急ハンズラボの「UMER」でした。このパロディは、世界の先進都市でで普及している(しかし日本ではなかなか普及していない)「UBER」を知らないとわからないと思います。こういうネタを持って来るあたり、東急ハンズラボのアンテナの高さを感じさせますね。

この他にも、様々なエイプリルフール企画。年度始めで慌ただしいなか、くすっと笑わせてもらいました。各社のエイプリルフール担当の方、お疲れさまでした。ジョークやユーモアがあまり上手でないと言われる日本人とのその社会において、数多くの笑顔を生んだことと思います。

笑門来福。今年度も多くの皆様、多くの会社に福が来ますように。

新年快乐!ASTERIA Cloud Conference 2015

新年快乐!(中国語で新年を祝う挨拶)

中華圏では、今日から春節。いわゆる旧暦でのお正月にあたります。新暦上の新年は毎年変わりますが、今年は2月19日。その大晦日にあたる2月18日にインフォテリアが開催したプライベートカンファレンスが「ASTERIA Cloud Conference 2015」です。

ASTERIA WARPが最初にクラウド上で稼働するようになったのは、5年前の2010年に出荷開始したASTERIA WARP「4.5」というバージョン。それから5年を経て、来る3月に最新バージョン「4.9」を出荷します。「ASTERIA Cloud Conference 2015」は、この「4.9」の出荷を記念し、ASTERIA WARPのそもそもの製品コンセプトや、現在のアドバンテージ、これから考える未来を伝えるカンファレンスでした。

まず基調講演では、私がクラウド化の先にある21世紀型の企業IT、組織そして社会の革命的変化についてお話をしました。続くゲストのAmazon Data Services Japanマーケティング本部長の小島英輝氏の話は「イノベーション」、Amazon Web Serviceの歴史をひもとき、現在の実績や、将来像までお話しいただきました。

そして、私はその場で小島さんに、先頃発表され話題となっている「Amazon Aurora」へのASTERIAでの対応をコミット。逆に、私たちが日本でのリリースを首を長くして待っている「AWS Marketplace」の提供時期について小島さんに質問すると、小島さんから「日本でも近々にリリースする」とのコミットいただきました(笑)

ASTERIAの最新バージョン「4.9」の説明を行ったのは、ASTERIAシニアプロダクトマネージャーの森一弥。このバージョンのテーマが、「共存〜共に在在し、力を合わせて栄える〜」であり、クラウドと既存システム、現場部門とIT部門、ベンダーとユーザーなど様々な「共存」を実現するためのデータ連携としてパワーアップしたことをサイボウズ kintoneやAmazon Redshiftとの連携デモを交えて説明しました。

さらに、サイボウズ社との協力で完成したASTERIA WARPのkintoneアダプターに関して、第2子誕生でイクメン中のサイボウズ青野社長からもビデオメッセージをいただきました。

迫力があったのは、サイバーエージェントの中澤洋雄さんの事例講演。kintoneのアプリケーションとASTERIAのデータ連携で、「完全自動化への挑戦」という話です。曰く、「処理時間2、3割改善などというのではダメ、処理時間ゼロを目指している。」と。目標を極めて高く掲げることで、ブレークスルーが生まれるという背景に触れました。

そして、Publickeyの新野淳一編集長がモデレータを務めるパネルディスカッションでは、クラウドとデータ連携の関係に迫りました。

「ぶっちゃけ、クラウド時代にデータ連携が必要なの?」という素朴な疑問に、Amazonの小島英輝さん、サイボウズのkintoneプロダクトマネージャーの伊佐政隆さん、そしてインフォテリアの営業本部長代理の熊谷晋が切り込み、データ連携ソフトウェアの価値を明らかにしました。

雨にもかかわらず、満員御礼の会場。通常の会議場やホテルでの開催とは違い、360度スクリーンの丸い会場の中は熱気に包まれていました。ご来場いただいた皆様に深く感謝いたします。

インフォテリアは、「つなぐエキスパート」として、これからもクラウド連携をはじめ様々な「つなぐ」の先頭を走っていきます。

Egisonに見る「イノベーション」の「べき」と「たい」

2月3日(火)に開催された日本情報処理学会主催のSOFTWARE JAPAN 2015の招待講演として「日本のソフトウェアはもう世界に羽ばたくチャンスはないのか?」と題して話をしました。イベント全体のテーマは、「日本から破壊的イノベーションを起こすには?」ということでしたので、大まかに以下のような内容で話を構成しました。

・ソフトウェアの輸出入格差、日本の市場シェア
・ソフトウェア企業米国輸出/撤退の数々
・米国と日本の違い:技術以上に経営とマーケティング
・破壊的イノベーションを阻害する3つの罠+最大の罠

その中でも特に私が強調したのは、イノベーションを阻害する最大の罠である「『べき』の罠」です。

このようなイベントで「イノベーション」が話題になるときに、よく聴くのが、「イノベーションを起こすにはどうすべきか/どうあるべきか」という言説です。しかし、私にはこのような大人数での討議や活動の「べき」論からイノベーションが起こる気が全くしません。「べき」で語られることは、全て誰かがやっていること、言っていることです。一方で、イノベーションは、その定義により「斬新なこと」ですから、そもそも「べき」とイノベーションは対局にあるのです。

私は、イノベーションを生み出す源泉は「べき」ではなく「たい」であると確信しています。そして、なんと同じSOFTWARE JAPAN 2015で、まさにその実例に遭遇したのです。

その実例とは、本編の一連の講演ではなく、「ソフトウェアジャパンアワード」を受賞した新プログラミング言語「Egison」。「Egison」は、その作者の江木(Egi)聡志さんが東京大学在学時に、「より人間の直感に近い表現でコンピュータを使いたい」という思いから生まれた新しいプログラミング言語です。具体的には、コンピュータ処理の中でも重要な要素の一つであるパターンマッチングを簡潔かつ直感的に記述できます。


江木聡志氏ソフトウェアジャパンアワード受賞スピーチ資料より

江木さん本人の受賞スピーチでその説明を聴いて、この言語が、まさに江木さんの「たい」を実現するために作られたことと、この言語がプログラミング言語の歴史の中でも破壊的なパワーを持つ可能性を秘めていることを感じ、身震いがしました。

Egison」は、まだほんの一部でしか使われていませんが、「Ruby」に続いて日本発で世界で使われる可能性を秘めています。まさしく、大人数でイノベーションを討議するよりも、一個人の「たい」が実際にイノベーションを起こしていく好例です。プログラミング言語に興味のある方は、ぜひ「Egison」に触れてみてください。

《関連リンク》
Egison受賞プレゼン(Slideshare)
Egisonウェブサイト

UUIの先駆者となるか?「Flow」が人気です

インフォテリアの出資先、ドイツのSenic社が新しく発表した「Flow」という新しいデバイスが人気です。INDIEGOGO(インディゴーゴー)というクラウドファンディングで先行ユーザーの募集をしたところ、最初の10日間で目標金額の2倍をクリアしました。

Senic社は米国のY-Combinatorを卒業した会社の1社です。インフォテリアが出資していることは、いままで投資家向け情報でしか公開していませんが、昨年Y-Combinatorの卒業直後に出資を行い、支援をしています。

さて、この「Flow」という新しいデバイスは、コンピュータやスマートデバイスの操作を「画面の外」に持ち出して、人の体感を活かして制御するためのデバイスです。現在、コンピュータのソフトウェアの操作は、マウスにしろタッチにしろ全て「画面の中」で行いますが、「Flow」を使うと人間の手の感覚を活かして操作することができます。

例えば、私がよく使うプレゼンテーションソフトには図形を回転させる機能があります。そのユーザーインターフェイスは下図のようになっていて、回転角度を調整するには、のツマミをマウスで回す、の数字を直接入力する、の数値増減のボタンをマウスで押すという3通りもの方法が用意されています。①のツマミでの調整がGUI的には一見一番簡単そうに見えますが、実際はこのツマミをマウスで操作して思う所に合わせるのは容易ではありません。

そこで、「Flow」。「Flow」を使うと、このUIを画面の外に持ち出して、手の感覚で直接回転させることができるのです。まさに「直感的」。「Flow」は写真のように極めてシンプルなデザインですが、直感的な操作は「回転」だけではありません。他に、表面への「タッチ」、表面での「ジェスチャー」、表面からの「距離」など、さまざまなインプットをすることが可能です。このビデオを見てください。

重要なポイントは、このデバイスが「プログラマブル」であるということです。つまり、「Flow」は様々なアプリケーションや用途に応じて、手の動きとコンピュータの操作の関連性をプログラムできます。現時点では、まだPCやスマートデバイスの制御が主な用途となりますが、IoTがもっと普及してくれば、様々なIoTをシンプルに操作するUIにもなり得るのです。

コンピュータが、テキストのみの時代からグラフィックを駆使できるようになってGUI (Graphical User Interface)が産まれました。これから、IoTの普及によって様々な場所で様々なデバイスを駆使できるようになると、画面が無くても操作が可能なUUI (Ubiquitas User Interface)が産まれるでしょう。

Flowは、単に既存のGUIソフトウェアを使い易くするのではなく、そんな近未来のUUIを具現化した入力デバイスなのです。

ところで、世界のイノベーターたちに人気の「Flow」ですが、日本からの応募はまだ少ないようです。IoTに興味のある方は、こちらからぜひ一つ手に入れてみてください。

※最短で入手できる「Developer Edition」は既に売り切れです。

マッサン第9週「虎穴に入らずんば虎児を得ず」

シンガポールから帰国して、出がけにたまたま観たNHK朝の連続ドラマ「マッサン」。これまで観ていたわけではありませんが、日本から世界に通用するウイスキーを作ろうとするマッサンの姿が、今の私の活動に重なり、惹き込まれました。

「マッサン」今週のテーマは「虎穴に入らずんば虎児を得ず」。全くの偶然ですが今年の私のテーマと同じです。海外展開にあたり、日本に居て、戦いの現場から遠い安全な場所から指揮を執っているいるだけでは、「虎児」を得ることはできない。世界市場を相手にするために会社を創った以上、自らが「虎穴」に入らずしてどうするか!という考えで、検討に検討を重ねてシンガポールの地を選び、赴きました。

私がシンガポールに赴任するにあたり、多くの人から「インフォテリアは大丈夫か?」「日本の事業は大丈夫か?」「平野は大丈夫か?」と言われると予想していました。しかし、まず聞こえて来たのは賛同や礼賛の声ばかり。自分もハダカの王様になったか?と危機感を持ちましたが、すぐに、反対や悲観的意見も聞くようになったので逆に安心しました(笑)。

私の経営信条の一つに、「誰もが賛成することはやらない」というものがあります。誰もが賛成するようなことは、誰もが思いつき、かつリスクが低く、大企業の会議室でも決まるようなことです。新たな時代に向って大きく成長する源泉は、ハイリスク=ハイリターンです。だから、これまでもいくつものリスクをとってきてインフォテリアの今があります。

それでも「『虎穴に入らずんば〜』はわかったが、社長自身が入らなくても、誰かを使えばいいじゃないか」という意見もありました。

事業を進めていく上では、いろんな「虎穴」があります。そして、会社それぞれのプライオリティがあります。そのプライオリティに応じて誰が責任者として「虎穴」に入るのかを判断します。インフォテリアは、新時代に貢献するソフトウェアを世界中で提供するために創った会社です。これまでは、他社に倣って、現地採用者に任せるとか、責任者を送り込むといった「虎穴」への入り方をしていましたが、会社の中心テーマの「虎穴」に自らが入らなくてどうする!と考えを改めての赴任です。

虎穴に入らずんば虎児を得ずですが、虎穴に入ったから虎児を得られるわけでもありません。失うものだってあるでしょう。しかし、虎児が得られたときのその成果は、そのリスクテイクに見合う大きなものになると確信しています。

ASTERIAで、kintone雲に乗ろう!

昨日、サイボウズの青野社長を迎えて、ついにASTERIA WARPの「サブスクリプション」(月額利用料型)とkintoneアダプターを同時に発表し記者発表会を行いました。会見では、青野さんからも「kintoneアダプターを待っていました。インフォテリアとの連携を成功させていきたい。」との力強い言葉をいただき、これから、クラウド時代の企業向けソフトウェアを一緒に牽引していきたいとの思いを共有しました。

さて、「kintone」は、ご存じの方も多いと思いますが、既に1,900社を超える企業で使われている、クラウドアプリケーション開発ツール。名前の由来は、「西遊記」で孫悟空が乗っている「キント雲」です。雲=クラウドに乗って、自在に迅速に動けるということを意図してつけられた名前です。kintoneを使うとシンプルな業務アプリを月額使用料だけで自在に迅速に作ることができます。しかし、kintoneでの業務アプリが増えていくと中には既存のシステムやExcelのデータと連携したいことが出てきます。

そこでデータ連携No.1のASTERIA!となるわけですが、これまではASTERIAがkintoneのように月額で使える提供形態はありませんでした。今回、このようなクラウドサービスとの連携や、短期的な利用のために、クラウドだけでなくオンプレミス(設置型)での利用も含め「サブスクリプション」という新しい月額使用料型のモデルを開始することにしたのです。

記者会見では、このモデルを開始することで、売上が落ちるのではないか?との質問もいただきましたが、全く逆です。現在ASTERIAを購入いただくお客様は、データ連携やその基盤として長期利用がほぼ全てで、長期利用の場合にはサブスクリプションよりも従来の一括購入の方がコスト的に安くつくため、サブスクリプションを選ばれるケースはとても少ないと考えています。それよりも、いままでASTERIAをご利用いただけなかったようなシーンに、新たにASTERIAをご利用いただけることで、企業や社会を「必要な時にだけ繋ぐ」ことができる変化に対して柔軟性の高い構造にしていくことが大きな貢献になると考えています。つまり、中長期的には、大きな価値を出せるため、売上としても十分に大きな好影響を出せると期待しています。

ASTERIAの「サブスクリプション」そして、kintoneアダプターによって、さらに多くの企業がkintone雲(キント雲)に乗ってクラウド時代を駆け抜けていく未来を想像しています。

Japan IT Day in Singapore 開催

MIJSコンソーシアムが主催する「Japan IT Day in Singapore」が先週無事終了しました。

このイベントは、日本のソフトウェアプロダクトをシンガポールの日系法人や現地法人の方々にもっと知っていただき、会員企業の東南アジア進出の足がかりとすることを狙ったものです。イベントの中心としてセミナーを据え、会員企業の製品展示も併設するという形で実施しました。今回がシンガポールで初めての開催となりましたが、シンガポール政府EDB(Economic Development Board = 経済開発庁)のサポートもいただき、写真の通り盛況のうちに終了しました。

来賓代表として特別講演を行っていただいたのが、EDBのCorporate Planning局長Clerance Chua氏(写真)。講演は最初から最後まで全編日本語、しかも極めて流暢に話されて大変驚きました。なぜ、そんなに日本語が上手いのかと聞いたら東京大学卒業とのこと。氏のお話は、シンガポールでビジネスをすることの優位性。実際、ソフトウェア業界では、日本を含むアジア全体の本部(Head Quarters)をシンガポールに置く事は常識となっていることからもわかりますが、政府がIT企業と頭脳の誘致に特に力を入れていることを再認識しました。

私はMIJSの理事長として、Chua氏に続いて挨拶を行わせていただきました。お話したことは、私が感じている、アジア経済の中心としてのシンガポールの勢い、ポジション、さらにハイテク産業に関する政府政策の熱意、そして、MIJSの狙いが、日本のソフトウェアベンダーから世界に羽ばたく企業を輩出することです。そして、インフォテリア自身もその第1号になることを強く意識し、シンガポール現地法人の正式稼働前ではありますが、日本のマーケティングチームのヘルプを得ながら展示も行いました(写真)。

今企業向けソフトウェアは、圧倒的な輸入超過の状況にありますが、日本のソフトウェアが世界市場で役立つ日、つまりソフトウェアが輸出産業になる日が必ず来ると確信しています。ソフトウェアは、かつて輸入から輸出に転じた家電や車よりもさらに日本の環境に合った産業材です。なぜならば、家電や車と違い、他国からの原材料の輸入を必要としないからです。資源も国土も少ない日本が自ら産み出すことの出来る数少ない産業として、日本国政府としても国策として重点的に力を入れて欲しいとあらためて強く感じたイベントでした。

ブログ12周年とアジア

9月4日、本日でブログを書き始めてちょうど12周年になります。

現MITメディアラボ所長のJoi(伊藤穣一氏)の強い勧めで始めたもので、最初のエントリはこうでした。

12年と言えば、干支でひと周り。その間ずっとブログを書いてきました。リアルな日記は過去に1年間すら継続できたことがなかった私が、ブログを途切れることなく書き続けて来たことは奇跡といえるかもしれません(笑)

そして、このひと周りの間にIT業界内ではクラウド、スマートデバイス、ビッグデータなど大きな変化がいくつもありましたが、業界周辺の大きな変化の一つとして私が感じるのは、「アジア」がとても近くなったということです。

ブログを始めたころ、日本だけが活動フィールドだったインフォテリアはいま、アジア圏では上海、杭州、香港、シンガポールに現地法人を展開しています。

そして、この秋には私自身がシンガポールに赴いて、グループ全体の指揮監督をすることになります。これまで「日本発世界」を強く意識してきましたが、これから「アジア発世界」と意識が変わる日があるかもしれません。

ところで、昨日、今日と、「STARTUP ASIA TOKYO」というイベントが渋谷で開催されています。アジア各国からスタートアップ企業が集まり、自社のアピール、資金調達、情報交換などを行うためのイベントです。私も、このイベントのスピーカーの一人として参加しましたが、話されている内容、展示されているプロダクトなどを通じて、改めてアジアのスタートアップの熱さを感じ、また国の垣根がとてもフラット化していることを実感しました。

私がシンガポールに赴任することは、インフォテリアの判断ですが、やはりアジア全体の大きなうねりと無関係ではありません。自らそのうねりを肌で感じ、日本を外から見て中ではわからない価値を理解し、世界に向けた新たな一歩を踏み出します。

13年目のブログは、星の国シンガポールから新たに感じることや、新たな苦闘の日々の思いを綴っていくことになるでしょう(笑)

ALSアイスバケツチャレンジに参加

ALSという難病の原因究明および治療薬発見に取り組むための寄付を募るチャリティ運動に参加しました。(バトンはAWSの小島 英揮さんより)

本来、アイスバケツをかぶるか、$100寄付するかの選択ですが、両方を選択しました。ALSのみならず、多くの難病に多くの方が関心を持ってくださることを祈り。

恥ずかしいことですが、私はこのチャリティ運動によって初めてALSのことを詳しく知りました。このような、お祭り騒ぎ的なチャリティーに疑問をお持ちの方がいらっしゃることも承知しています。しかし、それでも、この連鎖のおかげで私が知る事ができ、寄付をできたこと、多くの寄付が集まっていることは事実です。このチャリティーを考え出し、そしてここまでつないできた皆さんに敬意を表して、実行しました。

私の生まれ故郷である熊本で難病と戦う人に、少しでも支援と祈りが届けばと考え、くまモンの着ぐるみ、そして阿蘇の名水入りの氷水ででチャレンジしました。

私のバトンは、以下の3名に渡します。

・私の大先輩で、個人的にも難病に取り組んでいらっしゃる、はなまる学習会の高濱 正伸

・インフォテリアの社外取締役で、シリコンバレーのFenox Venture Capital CEOのAnis Uzzaman

・世界に羽ばたく熊本県のしあわせ部長「くまモン」氏

の3人に渡します。ALSへの$100の寄付か、Ice Bucket Challenge、できればその両方を!ぜひ、よろしくお願いします。

※ALSについて詳しくはこちら

ASTERIAが8年連続第1位、導入4,500社を突破

インフォテリアの主力製品「ASTERIA」。この度、独立系調査会社のテクノ・システム・リサーチ社の市場調査の結果で、2013年の集計でASTERIAが8年連続市場シェアNo.1であったことを発表しました。少し前に発表されている、アイ・ティー・アール社や、富士キメラ総研の調査結果でもASTERIAは市場シェアNo.1です。

また、時を同じくして、この6月末で、ASTERIAの出荷本数が4,500社を突破して、4,504社となったことも発表しました。

さて、ASTERIAが初めて市場シェア第1位を取ったのは2006年ですが、市場シェアと導入社数の数字はその2006年の時点ではどうだったのでしょうか?

まず、2006年の市場シェアは、18.3%で第1位。2位とは僅差です。それが、2013年のシェアは47.0%になりました。次に、2006年度末の導入社数は、360社。それがこの8年間で10倍以上の4,500社です。

2006年は、ちょうどASTERIAの第4世代にあたる「ASTERIA WARP 4.0」を発表した年です。それから8年間で、8回のバージョンアップを行ってきました。それぞれのバージョンの強化点をピックアップしてみましょう。

4.1:アダプタ開発キット、カスタム対応強化、パイプライン機能のUI強化
4.2:100 項目以上の要望対応、Excelコンポーネントの機能強化、2フェーズコミット
4.3:ITガバナンスへの対応強化、フロー差分比較ツール、新セキュリティプロトコル
4.4:開発・保守の見える化強化、フローデバッガ搭載、チャート作成機能強化
4.5:クラウド対応(Azure、AWS)、Excel XSLX形式対応、RDB挿入・更新高速化
4.6:モバイルデバイス対応、SharePoint対応、パフォーマンス向上
4.7:大規模対応、ビッグデータ対応、仮想化対応強化、Enterprise版の追加
4.8:クラウド利用促進、データ活用促進、管理・運用の効率化

これらの強化点は、バージョンアップ内容の一部ですが、これだけ見ても、ASTERIA WARPが、その時々のユーザーニーズに応え、または先取りして提供されていることがわかります。

これから、クラウドやモバイルが進化するに従って、企業の情報システムは、よりデータ中心になっていきます。データのあるところ、必ずデータ連携は存在し続けます。私たちは、ASTERIAが、今後10年、20年とユーザーに支持され、そしてNo.1であり続ける製品となるよう、製品を磨き続けていきたいと考えています。