BSイレブン「財部誠一の経済深々」に出演

BSイレブン「財部 誠一の経済深々」の出演が終わりました。

この放送は、経済ジャーナリストの財部誠一さんが、毎回1人のゲストを呼び、その経営や哲学について30分強の時間をかけて鋭く切込むという番組です。この手の番組には珍しく生放送。

本番より少し早めにスタジオ入りしたのですが、全く打ち合わせなしで「流れに任せてください。いつも通りでいいですから」と、シナリオもリハーサルもなしで生放送の本番に突入!

「最初に会社のことを少し紹介します」ということで、唯一用意した(それもスタジオで(笑)Handbookの画面は、生放送ならではのハプニングで、表示されずに生放送内でやり直し(笑)

それでも、財部さんの軽快なリードのおかげで、緊張する暇もなく、あっという間に放送が終わりました。

放送の冒頭で「こういう内容は収録でやることが多いですよね」と言ってしまったのですが、財部さんが生放送にこだわっているのは、「Larry King Live」のように、ライブならではの面白さを引き出すことなのだそうです。

確かに、大企業の経営者のインタビューを「収録」にしてしまうと細かなカットや編集が入ってしっかり管理された内容になりそうですが、その分「生の声」の度合いは下がってしまうに違いありません。

前回の出演者はJR東日本社長、そして次回は三井住友銀行頭取、といかにも場違いな今回の私の出演でしたが、ライブ感だけは前後の社長に負けない自負はあります(笑)

星に願いを(シンガポール編)

先日、Handbookの新パートナーである内田洋行様の施設をお借りして実施したインフォテリアの戦略ラウンドテーブル(説明会)において、新しくシンガポール子会社を設立すること、そしてそこには私が赴任して立ち上げを指揮することを発表しました。

シンガポールは、インフォテリアにとってサンフランシスコ、上海、杭州、香港に続く5つめの海外拠点です。2年間ほどリサーチを続けて来た結論として、東南アジア展開の拠点としてシンガポールを選びました。また、これは今春に実行した新たな増資による投資の第1弾となります。

今回のシンガポールへの進出については、数多くのメディアにカバーいただきました。たいへんありがとうございます。

▼ASCII.jp 平野CEOがシンガポール赴任!インフォテリア、海外に本腰
▼ZDNet Japan インフォテリア、シンガポールに進出–ASEAN全域で事業を展開
▼Asahi Shimbun digital インフォテリア、東南アでソフト拡販-現地ITと提携積極化
▼ITpro インフォテリアが海外展開を加速、IoTにも注力
▼ITmedia Enterprise インフォテリアが海外進出を強化、2020年に売上比率を50%超に
▼Cloud Watch インフォテリアが海外展開を加速、「ASTERIA WARP」でIoT連携も視野に

余裕があるから進出するのではなく、本気だから、必死だから進出します。私自身が、外から見る目と感覚を肌で掴む事で、海外展開を加速するだけでなく、日本市場の価値、日本での活動の価値も、さらに高められることでしょう。

ところで、日本では国の名前を漢字で表すことがあります。例えば、アメリカ=「米」、イギリス=「英」、ドイツ=「独」、のように。では、シンガポールは何と書くか知っていますか?

答えは「星」です。

「米国」、「英国」のように国をつける場合は、「星国」となります。

インフォテリアのASTERIAも「星」に由来する名前(ギリシャ語で「星座」、ギリシャ神話の「星の女神」)なので、とても親近感が湧きます。しかし、なぜ「星」なのでしょうか?

答えは、「星」は中国語で「シン」と読むからです。フルで書くと「星加坡(シン ジァ ポー)」。その後、シンガポール国内の中国語を北京語化する流れで「新加坡」に変わったものの、「新」の字はニュージーランド(「新西蘭」と書く)とかぶるので、1文字で書くときには今でも「星」のままなのだそうです。

この秋から、インフォテリア全体のビジネス拡大の志と願いを胸に、星の国に赴きます。

【お知らせ】
8月8日(金)「財部誠一の経済深々」(BS11/21:00〜21:54)にメインゲストとして生出演し、海外展開の話をします。

(写真は、星国からはよくみえる南十字星

ベネッセの個人情報漏洩事件とモバイル活用対策

ベネッセの個人情報漏洩事件は、犯人も逮捕され、収束に向かいつつありますが、この事件を受けて、これから大変になるのは、企業の情報セキュリティ担当者でしょう。

今回の事件は、委託先企業の社員の所業とは言え、各企業で号令が出ているのは、「社員であろうが誰であろうが、システムにアクセスできる人がこのようなことを起こさないシステムとする」ということは容易に想像がつきます。

一方、昨今は企業でのモバイル活用が進み、いつでもどこでも情報にアクセスできることで社員と現場の生産性の向上を図っている企業も増えています。そのような中、漏洩の対策として、モバイル活用の機運に水が差されてしまうことを大いに懸念しています。つまり、以前のノートパソコン一切禁止の流れのように、セキュリティ強化の一貫としてモバイル機器の活用を一切禁止する企業が多く出て来ないかという懸念です。

今回の事件のような事象への対策として忘れてならないポイントが一つあります。それは、閲覧とデータ持ち出しの大きな違いです。

今回、100万件を超える漏洩ですが、このような件数を外部に持ち出すには、機器からデータベースにアクセスできるだけでなく、そのデータを生のファイルとして扱う事ができるということが必要です。例えば、データベースがアクセスできたとしても、そのデータを画面ショットだけでしか取得できないのであれば、100万件を超える件数を持ち出す事は実質的に不可能です。

この意味において、Handbookでの情報共有がファイル共有に比べてセキュリティが高いということを今一度強調しておきます。Handbookは、様々なファイルをHandbook内で表示し、管理者が明示的に指定しない限りHandbookの外に持ち出すことはできません。しかし、DropBoxのようなファイル共有ツールやメールの添付ファイルなどは、そもそも生のファイルを取り出して、GoodReaderなど他のソフトで使うことを前提としています。さらに、Handbookであれば、メール添付と違い情報を閲覧した履歴や、ダウンロードした履歴もとる事ができます。

このように、似たような用途に使えるソフトウェアであっても根本のアーキテクチャーの違いによって、情報持ち出しのリスクを大きく低減することが可能なのです。

また、今回はセキュリティに注目があたっていますが、企業でモバイル機器を活用するにあたっては、セキュリティ以外にも注意すべきポイントはいくつもあります。

インフォテリアでは、Handbookに限らず、これまでに蓄積した多くのユーザー事例や私たちの知見を基に、このたび「現場が喜ぶタブレット導入完全ガイド」という書籍を執筆し、発刊しました。この本は、インフォテリアの有志(インフォテリアモバイル研究会)が執筆した本ではありますが、Handbookの解説書ではなく、モバイル機器、特にタブレットを企業導入する場合に、押さえるべきポイントをまとめたものです。

企業における現場の生産性を上げたいけれども、数々の課題にどう対策していくかを懸念されている方に、最適の一冊とすべく上梓しました。ぜひご一読ください。

【書籍プレゼント企画】
出版に当たり、執筆者、編集者が登壇する記念イベント「『現場が喜ぶ タブレット導入完全ガイド』出版記念セミナー」を開催し、イベント参加者へは、この書籍をプレゼントさせていただきますので、ぜひご参加ください。詳細は、こちら

海外展開にあたり浴衣を学ぶ

最近、海外事業を推進するために海外出張が増えています。

私は、2014年前半だけで既に6回。出張先で、現地の企業のエグゼクティブと話をすることも多いのですが、話をしていて、時に恥ずかしいのが、日本のことを質問されて答えられないことがあることです。先日も、某国でIT企業のエグゼクティブと一緒にディナーをしているときに、着物に興味があるとの話になりました。そして聴かれたのが、

「なぜ着物は、男性と女性で羽織る方向が一緒なのか?」

という質問。よく知っているね!と驚き、しかし、その答えを知らない私は「今度調べてみよう!」と応えるしかなく、内心恥ずかしい思いをしました。その時に、「左前は貴族だけに許されていた」だとか、「死者には貴賎無く平等との考えから死者は誰でも左前」だとかということを知っていれば、さらに色々な話が広がったに違いないのですが、「今度調べてみよう!」で、着物の話はそこで終わってしまいました(笑)。

そんな悔しい思いをして帰国したところ、スタートアップ支援で活動されている本荘修二さんから「粋にまとう男ゆかたの会〜経営者レッスン」の誘いをいただいたのです。これから、海外での滞在がさらに増えるのに、浴衣くらいきちんと着る事ができなくては恥ずかしいなと思い、参加することにしました。

浴衣レッスンの先生はテレビやラジオなどでも活躍されている「Kazumi流」主宰の津田恵子さん。私のような初心者にはもったいない師匠です。日本では温泉などにいくと浴衣が置いてあって、何も考えずに羽織って帯を巻いていますが、レッスンに参加してみると、浴衣も奥深いことがわかります。着方次第でかなり印象がずいぶん変わるし、素材や、着方や、模様や、小物なども含め様々な背景、謂れがあることがわかりました。浴衣は日本文化からすれば、ほんの一部でしかありませんが、日本の歴史、風習などかなり広範囲に関連していて、海外の人と小一時間盛り上がれるような話題も提供できるのです。

この4月からは、インフォテリアの代表だけでなく、MIJS(Made In Japan Software)コンソーシアムの理事長職も担っています。海外に日本を紹介し、展開していく一人として、日本のソフトウェアだけでなく日本の文化についても、もっと知見を深めていきたいと改めて感じた浴衣のレッスンでした。

社外取締役は必要なのか?

いま経済界では「社外取締役」の義務化が取り沙汰されていますが、先週、インフォテリアの定時株主総会では、社外取締役が2名選任されました。取締役会は「会社の重要な意思決定と業務執行の監督を行う」役目を負っています。そのメンバーのなかでも社外取締役は、社内のしがらみや利害関係に縛られず役目を適切に果たし企業ガバナンスの強化を行う事を期待されています。

日本の企業は、取締役を出世の階段として扱うために取締役の職務が単に「偉い人」であることも少なくなかったのですが、最近では取締役本来の役割が少しずつ重視されてきているようです。その結果、社外取締役の設置の義務化が議論されていますが、これに反対している企業・団体も少なくありません。

一方、インフォテリアでは、創業時から一貫して社外取締役を置いています。これは、上記の社外取締役の役目、効果に加えて、ベンチャー企業である当社が、新たにチャレンジ(リスクテイク)していく領域に対して経験・知見を持った方に、経営判断・監督に参加していただくためです。

この考えから、インフォテリアでは創業からこれまで、以下のような視点で社外取締役を選んでいます。

<創業期のチャレンジ>
企業としての基礎体力をつけること
→財務・ソフトウェア企業経営に経験・知見のある方
(村口和孝氏、菊池三郎氏)

<上場前後のチャレンジ>
国内における自社製品による確固たる事業基盤を作ること
→国内の情報サービス事業、ネット事業にに経験・知見のある方
(浜田正博氏、千田峰雄氏、樋口理氏)

<現在のチャレンジ>
新市場への投資・展開を成功させること
→海外市場での事業や投資に経験・知見のある方
(宋文洲氏、磯崎哲也氏)

そして今回は、日本を代表する製造業においてEurope統括子会社CEOやAsia Pacific統括子会社社長を歴任された齋藤周三氏と、現在シリコンバレーのベンチャーキャピタルのCEO、Anis Uzzaman氏を推薦し、選任されました。

このように、インフォテリアでは社外取締役に大きな意義を見いだし、創業来一貫して社外取締役を置いています。また、知見・経験に加えて重視していることは、取締役会で活発に発言してくださる方ということです。そうでなければ、社外取締役が形式化してしまうからです。実際、インフォテリアの取締役会は創業時から社外取締役の方が活発に発言いただいてますし、社外取締役からの議案提出や社外取締役の意見で否決される議案もあります。

社外取締役の導入に反対する意見の中に、「外部を入れると意思決定が遅くなる」という意見がありますが、社外取締役が過半数を占める米国の企業の方が意思決定が速いのは多くの人が認めるところと思います。また、「何もわからない人に判断に関わって欲しくない」という意見もありますが、インフォテリアの経験では、社外取締役の方が発せられる的を射ないような質問ですら、社外から見るとそう考えるのかという社内では気がつかない気づきとなり、より熟考することにもつながります。

社外取締役を「義務化」するとなると、形式化してしまいかねないので、私自身は企業の判断で良いとの考えですが、社外取締役には単にガバナンスを強めるだけでない、経営的なメリットもあるということを強調しておきたいのです。

VCファンドへの個人投資規制にパブリックコメント

あなたは、パブリックコメントをしたことありますか?

現在、政府では、様々な政策や法令改正にあたり、「パブリックコメント」という一般からの意見を聴く仕組みを導入しています。これは1994年に施行された行政手続法によって制度化されたもので、現在日本では特定の法令以外については必ずこの手続きを踏むことになっています。

私は、先日金融庁からパブリックコメントに付された、「適格機関投資家等特例業務の見直しに係る政令・内閣府令案」に対して異議があり、本日パブリックコメントとして意見を提出しました。この案は、悪意のあるベンチャーキャピタル(VC)ファンドによる不適切な出資勧誘による被害を防止するための法令の改正案であって、目的には賛同します。しかし、その中身が問題なのです。

改正案では、VCファンドに出資できる個人は、以下のいずれかに該当する人に限定されます。

(1) ファンドの運用者、ファンドの運用者の役員および使用人
(2) 投資性金融資産を1億円以上保有かつ証券口座開設後1年経過した個人

これでは、かつてインフォテリアのエンジェルになっていただいた方々や、インフォテリアのリードVCであった日本テクノロジーベンチャーパートナーズの出資者には多くのVCファンドへの出資不適格者が出てしまいます。

もちろん、インフォテリアは、これからVCから出資を受けることはないので、直接の影響はありません。しかし、この改正は日本の新規起業(スタートアップ)およびその資金調達を阻害しかねないと大いに懸念するのです。現在、日本では、スタートアップが増加傾向にありますが、創業期ベンチャーの投資は独立系VCがリードしているのが現状で、その独立系VCは特定の大きな財源を持たないので個人投資家からの出資も少なくありません。

このような中で、多くの個人投資家を閉め出してしまうことは、政府が成長戦略「第3の矢」で示している新規開業・起業の促進に反する結果となってしまいかねないわけです。このようなことから、私はパブリックコメントとして、改正案に対する問題点と提案を記載して提出しました。(詳細な内容はドキュメントイメージをクリック)

さて、このような話をすると、「パブリックコメントなんて形式だけで何か言っても意味が無い」と言われることがあります。

しかし、私は4年前に、未公開ベンチャー企業への個人の投資を大幅に規制する案が出たときにもパブリックコメントをしましたが、結果としてパブリックコメントに付された案からいくつもの点が変更されました。もちろん、私の意見は多くの意見が出された中のたった一つではありますが、意見をすることで変える事ができたのです。

「直接言っても変わらない」と聞こえないところで批判したり、評論したりするのではなく、直接意見を言い、行動しましょう。そうしなければ変わりません。これは、パブリックコメントだけではなく、仕事においても、プライベートにおいてもあてはまるのではないでしょうか。

「アナと雪の女王」と企業向けソフトウェアの未来

わかってはいましたが、プロの仕事を見ると唸ります。

先日、話題の「アナと雪の女王」を観ました。評判通り、心に刺さるとても良い作品でした。しかし、唸ったのは帰宅してからです。映画館でみたのは日本語への「吹き替え版」ですが、映画を観終わって買って帰ったサウンドトラックCDは、日本語版と英語版の両方が入っているものでした。この映画は多分にミュージカル構成になっていて、ストーリーが歌で展開する部分も多く、歌だけでもだいたいのストーリーをイメージできます。

そこで、オリジナルの英語版にも触れてみようと、英語版の曲を聴いたところ、日本語版の歌詞が翻訳ではなく、また意訳も超えた、あえて言えば「超訳」とも言えるものだとわかり、そのプロの仕事に唸ったのです。例えば、「Let It Go」日本語版の「ありのままに」の出だしはこうです。

 降り始めた雪は 足跡消して
 真っ白な世界に ひとりのわたし
 風が心にささやくの
 このままじゃ ダメなんだと

同じ部分の、英語版の歌詞はこうです。

 The snow glows white on the mountain tonight,
 not a footprint to be seen.
 A kingdom of isolation and it looks like I’m the queen.
 The wind is howling like this swirling storm inside.

日本語版には、山(mountain)も、王国(kingdom)も、女王(queen)もありません。しかし、それでいてこれが映像を伴うとその雰囲気も感情も十分に伝わります。いや、十分にどころか翻訳を遥かに超えて。念のために、CD添付の歌詞カード(=翻訳)だと、同じ部分はこうです。最初の日本語歌詞と比べてみてください。

 今夜の山は 雪が白く輝いて
 足跡ひとつ見えない
 まるで孤独の王国 私はその女王って感じ
 心の中で渦巻く嵐のように 風が唸ってる

この翻訳があれば、できるだけ翻訳を活かしたい、オリジナルに忠実でありたいと思いますよね。しかし、どちらが心に刺さって来るかというと明白です。オリジナルがあったとしても、クリエイティビティを発揮して、アートの領域に高めるプロの仕事に唸るのです。

映画の領域で仕事をされている方々にとってみれば、こういうことは当たり前のことかもしれません。「何を今更!」と。しかし、私たちが仕事をしている企業向けソフトウェア領域からすると、かなりの違いがあります。

企業向けソフトウェアにおいても、従来の機能一辺倒のソフトウェア開発から、最近はUX(ユーザーエクスピリエンス)に注目が集まり、またゲームの要素を取り入れるゲーミフィケーションなども進んでいますが、このような人の感性まで揺さぶるレベルではありません。しかし、こういったアートと呼べる領域の仕事は、ソフトウェアには関係ないでしょうか?

これらの領域は、クリエイターやアーティストの仕事領域であることは明らかです。しかし、これからは企業向けソフトウェアであっても、個人が持ち運ぶデバイスで、個人が使い易いもの、個人の生産性が上がるものがより重視されるようになります。そのような環境においては、私は機能だけでなく感性による評価も大きな部分を占めるようになると感じるのです。

ですから、ソフトウェア制作においても、オリジナルを作る開発メンバーはもちろんのこと、ローカライズのメンバー、そしてマーケティングや営業のメンバーでさえも、そのアウトプットを妥協のないアート領域に高める仕事が出来るチームがこれから先のソフトウェアをリードしていくのではないでしょうか。特に、世界を目指すのであれば、翻訳ではなく、要望を取り込むだけでもなく、それぞれの言葉や文化の壁を溶かして個々の人たちに心に刺さるソフトウェアを提供していきたいと感じ、そのためにどういった取り組みができるかに想いを馳せるのです。

ASTERIAで残業削減!?

先週、ASTERIAのパートナーミーティングを行いました。毎年5月に年度のキックオフと情報共有を兼ねたパートナーミーティングを実施していますが、今年は目黒雅叙園にて。

決算発表前だったので、当日はASTERIAの好調も第3四半期までの数字でしか説明できませんでしたが、本日発表した通期決算(※)でも改めて開示しています通り、おかげさまでASTERIAは2013年度も大きく伸張しました。導入社数は4,000社を超え、市場シェアは7年連続No.1、そして、以前に導入された外資系EAI製品のリプレースも目立ちました。

このように良い成績を残すことができたのも、インフォテリア製品を使っていただいているユーザー企業の皆様、またユーザー企業を直接ご支援いただいているパートナーの皆様のおかげです。あらためて深く感謝申し上げます。

ASTERIAパートナーミーティングでは、毎年数々のアワードを授与させていただいていますが、2013年度で最も売上の多かったパートナーのアワード「Partner of the Year 2013」は、SCSK株式会社 様が受賞されました。

受賞のコメントでSCSK様から最近NHK「ホワイト企業」についての取材を受けて、5月4日に放送されたというお話があり、その中でもASTERIA担当部門は残業を削減し、業績も好調とのこと。

そこで、SCSK様のテーブルでさらにお話をうかがうと「ASTERIAを使ったシステム構築はトラブルが少ないので、担当部署の残業がとても少ない」とおっしゃるのです。確かに、システム開発においては、開発中のトラブル、見積もりの甘さなどで、デスマーチ化して残業が増えブラック部門化する話は少なくありません。そんな中で、ASTERIAの品質が良いのでトラブルがほとんど無く、残業が減り、パートナーの担当の皆様もハッピーだという話を聞いてとても嬉しくなりました。

ASTERIAでは「工数削減」を2002年の出荷開始時からアピールして来ましたが、トラブルが減り、残業が減り、結果として関わってくださっている方々の生活にも笑顔をもたらしているのだとしたら、私たちも望外の幸せです。

※注
決算の詳細に興味のある方は、5月15日に配信したネットライブ決算説明会の録画を公開しています。

2014年3月期業績見込みを開示しました

昨日、2014年3月期の業績見込みを開示(PDF)しました。

インフォテリアは、前期より業績予想を開示していませんが、東証からの要請により、業績が前年度と一定程度以上の差異が出る見込みが明らかになった場合は、業績予想の修正と同じように見込み値を速やかに開示することとなっています。

2014年3月期の決算発表は明後日5月15日(木)を予定していますが、昨日の段階で前期に比べて大きく上触れすることが明らかになったため、その概要を開示したものです。具体的には、以下の通り、創業来最高の売上高、前期比2倍強の当期純利益となる見込みです。

(連結) 見込み 前年比
売上高 1,487百万円 11.8%増
営業利益 206百万円 168.6%増
経常利益 187百万円 112.0%増
当期純利益 70百万円 102.3%増
一株あたり当期純利益 6.50円 +3.32円

好決算の主な理由は、主力製品の「ASTERIA」と「Handbook」の好調です。決算の詳細に興味のある方は、5月15日(木)17:30から約1時間の予定で配信するネットライブ決算説明会にぜひご参加ください。ご質問にも私自身がライブで答えさせていただきます。

「ライツ・オファリング」の結果について

去る4月25日、インフォテリアが実施した新型増資「ライツ・オファリング」が終了いたしました。結果としては、4月30日に開示させていただいた通り、総額で約8億5百万円の増資が完了いたしました。また、この調達金額に従って、当初開示した事業計画をどのように調整を行うかについて、5月9日に開示させていただきました。

今回の調達金額は当初の目論見には達しなかったものの、当社が計画している海外展開への先行投資に向けて十分に意義のある金額であり、増資に応じていただきました方々に深く御礼申し上げます。

すでに開示資料でもご説明しております通り、今回の調達を原資として、当社としては海外展開を加速してまいります。具体的には、下記の通り、既に展開を始めている米国、中国、香港での事業の加速に加えて、東南アジア領域への展開も進めてまいります。

(1) 米国連結子会社に係る事業資金 3億円(2014年7月~2016年6月)
(2) 中国連結子会社に係る事業資金 1億円(2014年4月~2016年3月)
(3) 香港連結子会社に係る事業資金 3億円(2014年10月~2016年9月)
(4) 新設予定の東南アジア子会社に係る投資資金 4億円(2014年6月~2016年5月)

合計金額としては、次年度(2015年4月〜)以降の投資計画には多少不足が生じますが、不足額の調達手段については、当社株価の状況を鑑み、当社株式の希薄化が生じない方法を優先的に検討することとし、2015年1~3月時点の国内市場および海外市場の動向によっては、国内投資等に使用する予定であった手許資金を海外への事業展開に使用することも検討してまいります。

いずれにしても、株主の皆様にご支持いただいた今回の増資資金を、当社の創業からのビジョンである、世界に通用するソフトウェアを開発し、世界市場で提供するということの実現のために有効に活用してまいります。結果として、当社の業績向上を加速し、株価への好影響を及ぼし、株主の皆様へも少しでも多くの還元をできるよう尽力してまいります。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。